690. 08号先行感想 - DEATH NOTE(Page54.「中」)

週刊少年ジャンプ 08号 DEATH NOTE先行感想。

今週号のDEATH NOTEについて、大きくネタバレを含んだ考察記事です。未読の方は閲覧を控えて下さい。


今週は研究関連が忙しいので、時間の掛かりそうな漫画だけ先行感想しておきます。先週はJ-Links界隈を大いに賑わせたデスノート。今週はその解答編でした。週末に有無のムーさんとデスノート会議をしたのですが、おおむねそこで話し合った内容が正解のようです。それら内容を解説しながら感想します。


感想の前に
まず、この感想中で呼称するノートの名前を定義します。
・ノートA:”第一のキラ”のノート(当時 所有者:月 監視者:リューク
・ノートB:”第二のキラ”のノート(当時 所有者:海砂 監視者:レム)
以下の感想中では「ノートA」「ノートB」という単語が頻出するので、ご注意下さい。


ノートの「所有権」と「監視権」を整理
デスノートには「所有権」「監視権」が存在します。通常デスノートの持ち主は死神なので「所有権」=「監視権」です。しかし、人間がデスノートを手にした場合は「所有権」≠「監視権」となります。以下は、人間がデスノートを手にした場合のルールです。

  • 所有権(所有する人間に課せられたルール。多すぎるので重要部だけ抜粋)
    • デスノートを使用できる。(誰でも可能)
    • 監視権を持つ死神を目視できる。(誰でも可能)
    • 「死神の目」を取引できる。
    • ノートの切れ端に書いても効果あり。ノート所有者でなくても効果あり。
    • 文字を残せるもので書けば道具は問われない。針と血でも可能。
    • 殺しても寿命は延びない。
    • デスノートを使って死神は殺せない。
    • 「監視権」を移動させる権限はない(今週のポイント)
  • 監視権(そのノートを監視する死神に課せられたルール)
    • 所有者の敵でも味方でもない。
    • 監視権の譲渡は監視権を持つ者にしか権利がない。(今週のポイント)
    • この際、「所有権と監視権の両方」を譲渡することになる。(別の死神にノートを譲渡する)

このルールはあくまで推測の部分があります。ただし、今週号の月と死神達のやりとりを見る限り、おおむね間違っていないと思われます。以上を念頭において、月が計画の「中」を死神達に話した時、どのような目的でノートが動いたか分析します。


ノートの動きを整理
今週号「計画時」において、ノートがどのように動いたか整理します。ここで注目すべきは、誰が誰にノートを渡したかでなく、「所有権」と「監視権」の行方です。文章だと分かりにくいので図にしました。

まず、ノートAについて。

ノートAは交換後の監視権がレムになっている部分に注目。今週号の現在において、ノートAの監視者はレム、所有者は月に戻りました。今後月に付く死神はレムになります。

また、先週は「表紙と中身を入れ替える工作」についてWebを賑わせていましたが、「表紙」を触ったL、夜神父、模木さんはレムを目視、「中身」を触った海砂もレムを目視していました。この事実より、「表紙=中身」は確定だと考えています。

なぜ監視権を変える必要があったのか、次週以降で明らかになると思います。(リューくんよりレムの方が「理性的」に第三のキラ選別ができるから…とかだったら泣きます。)また、L達にレムの姿を見られてしまったことも計画の内のようです。ここが重要にヒントだと思います。これについては後記。


次に、ノートBについて。

結果的に所有権は「月」に戻りますが、この後Lに監禁されあえなく所有権を放棄します。現在は所有権がないまま土の中。

デスノートの監視権はリュークにあるので、ノートBが海砂に拾われるまでリューくんは森の中に放置プレイが確定しました。可哀想すぎるだろリューク! 誰かリンゴの差し入れをお願いします…。

このノートは海砂の手元に戻す計画のようです。海砂は死神の目により「Lの実名」を認知しているので、海砂がノートを手にする時はLが死んでデスノート最終回海砂が死んで推理バトル続行だと思われます。


「俺の渡したノートが最後は」発言
コミックス第四巻にて、リュークが「俺の渡したノートが最後は土の中に棄てられるとはな…」という発言が、先週大きな物議を呼びました。リュークのこの発言により、多くの推測が道を経たれていたのです。

しかし先週末、有無のムーさんと話し合った内容では、「この線なら辻褄が合う」という推理を見つけました。

以下の考えは、リュークの発言と現在の展開を矛盾無く汲み取るための補足推理です。

「手順3」において、リュークがノートBを月に渡します。「手順4」において、月がノートBを土の中に埋めます。リュークが渡したノートは土の中へと埋められました。このタイミングでリューク「俺の渡したノートが最後は土の中に棄てられるとはな…」ならば、間違ってはいません。

ただし、ちょっと無理が入ってます。今週わざわざ「演出を追加して理由付け」しなければならないほど、かなり強引な理由付けです。しかしファンとしては、最悪の結果(矛盾)が出なかったのは幸いでした。


火口殺し
時計にノートAの切れ端(ノートAであることは必須条件?)と針を仕込んでいました。更に腕時計にも細工。

Lならば「月の所持していた物品はすべて回収し、綿密に分解し、些細な証拠も残さない人権完全無視の調査」くらいはしていたと思うのですが。ここにも小さな不満が残ります。だからこそ、先週のトンデモ予想では「PCを使う」としたのですが…。

ノートはやはり、血でも有効のようです。月もそれは確信していたが、それでも「実際の所どうなんだろう?」というドキドキ感が伝わってきましたね。サスペンスでした。

「L達にレム(死神)の存在を確認させる→キラ殺しの主犯者を死神に見せかける→レムに海砂を救わせる展開で火口を殺害させる→デスノート私的使用によりレム消滅→L達の前でキラ殺しの主犯者・死神が消滅するようにみせかける」というのが自分の展開予想でした。もちろん世の中そんなに甘くない。火口はダークプリンス・月様が自力で成敗されました!

しかし『主犯を死神に見せかけレム消滅に追い込む』という予想は、あながち外してないとも思うんですよ。レムを目視されることさえも、どうやら「月の計画」の内なので。


月の計画と現状を比較
○は計画通り。△は月の想定したシナリオとは不明確な部分。×は計画想定外です。

  • ○ノートAで第三のキラを誕生させ、キラとノートAをLと共に確保。
  • ?ノートBは土の中。海砂に拾わせる予定。
  • ○ノートAを所持したまま第三のキラを殺害。
  • ○ノートAの所有権を月に、監視権をレムにして復活。
  • ?ノートAからは「第一のキラ」の証拠が出ないよう配慮している。
  • △L達にレムの姿を見られてしまう。
  • ×海砂がレムと接触し、デスノートと死神の存在を認知している。
  • ×Lは既に「ノートは二冊以上あること」を察知している。

デスノートの物語は、「計画通り」に進行した試しがありません。月の計画が崩れるとしたら、一つは「Lは既に「ノートは二冊以上あること」を察知」していることから、鋭い推理を浴びせられること。もう一つは、「海砂デスノートと死神の存在を認知」していることからのハプニング勃発。

どちらの展開も、今後使われる可能性が濃厚ですね。

おまけ
名探偵つながり
名探偵つながり。下らなくてごめんなさい。しょせん素人のネタっす...。

以上、今週のデスノート感想でした。感想…してないような…。考察しかしてないような…。


※SnowSwallowはデスノートのコミックスを持っていません。上の文章中に、以前の内容と食い違いがある推理・文章が含まれている場合、どうかご教授下さいませ。