1801. 週刊少年ジャンプ17号

四個目の『ヌルプニストラップ』がようやく届きました。これストラップごとに表情(色)が違ったら別の楽しみがあったのかも。1/100くらいの確率でレアな『憤怒の表情』が混ざってたり。でもよく考えたらこれ複数個も注文してる読者のが異端だった。

今週のWJアンケートハガキ

「10ポイント配点投票方式」の結果はこちら。


作品 id:SnowSwallow id:iolite 合算
暗殺教室 3 1 4
HUNGRY JOKER 1 2 3
★ クロスマネジ 2 1 3
  斎木楠雄のΨ難 1 2 3
  新米婦警キルコさん 2 0 2
  黒子のバスケ 1 1 2
  ハイキュー!! 0 1 1
  銀魂 0 1 1

今週の『キルコさん』はアンケに入ると踏んで感想練ってたら、お嫁さんがまさかのスルー! 意外にも『HUNGRY JOKER』が二週連続の、『クロスマネジ』が初のアンケ票を獲得という大波乱が起きました。最初と最後のマンガしか読んでないみたい! 二人の採点が分散てないのも特徴的でした。

以下、本号でアンケート票を投じた作品を感想します。

* 暗殺教室松井優征) - 第36話「近い時間」

扉絵煽り「KBコロシック」のルビがまともに読めん! 凝視してたら眉間が攣り、目が殺されました。

前回「殺人野球かと思ったら健全だった」とか述べましたが、「健全スポーツ回と思ったら殺人野球だった」とこの場をもって訂正いたします。そして殺人野球のが十倍くらい面白かった!

フルスイングを直前で躱すシチュの恐ろしいことよ。こゆのって銃口向けられるよかよっぽどリアルにイメージできます。スイングする方も怖いよねぇ! 文字通り『手に汗握る』状態で作中に没入できました。

一学期中間で理事長に勝っちゃうか〜! 前回の予想は大きく外しましたが、読者の範疇を裏切ってこその松井先生ですよね。このE組勝利で、理事長が攻勢に転じ、期末テストを待たずにE組が受けて立つような可能性もありそう。

こんな序盤で負けちゃあ、理事長も噛ませぽく見えちゃいますね。いつかのドフラミンゴさんばりに株価下落中です。浅野さんは理事長の中でも最弱、後ろに控える残り三体の理事長が登場するのか? でも浅野さんって覇気使い(デコピタだけで監督を泡ぶく状態)だもんな。触手がありなら超能力もあり? 殺せんせーの秘密も握ってる様子だし、件の組織絡みなのか、第三勢力なのか、まだまだ謎も能力も秘めてそうです。

次回は息抜き回とネタ振り回かな? ビッチ先生がルールブックを卑猥に覚えてた描写は今後活かされるのか、単なる下ネタか。それだけが気がかりです。

* HUNGRY JOKER田畠裕基) - case.18「エウレカオークション」

今週の掲載位置は最後尾だけど、18話にしては悠長な展開なんですよね。コミックス三巻入りは確定事項ってことでしょうか。まるでホタルノヒカリが流れはじめた『キルコさん』『クロスマネジ』とは対照的に映ります。

節々に「余裕」を感じる訳は、先週・今週が今までになくコメディタッチな所為でしょうか。リズ「もう予算がない」とキラキラを振り撒くシーン、何度読んでも笑っちゃいます。それからヴィヴィアンとニルスが退場もポイント。これがラスエピなら総力戦を匂わせ、ホワイトジョーカーの面子が全員登場するところです。今章はリズ回(&鳥居大路の覚醒回)に絞ってますし、『次に続く』シナリオだと予感させます。

ハイジの全財産は・時価16.7億円ですって! ハイジと結婚したくなった読者が急増してそう(男性読者含む)。彼が全財産を叩くシーンは、どうせ使い道のない財産だからとひねて読んでしまい「ああ、ヤッパもうすぐ終わっちゃうのか」と哀愁をそそりました。

会場前でイザコザのあった男、こんだけキャラ立ててプライド折ったからには、彼にももう一山くらいエピソードがありそう。とても「黒い神軍」のメンバとは思えないので、逆恨みで絵を盗んで、その逃走中「黒い神軍」に襲われる展開かな。典型的なヤラレ役だわー。

鳥居大路(長い苗字が好きなので、つい名字で呼称しちゃう)は一般人でこそ光る読者視点ポジションとも言えるし、「バトルヒロイン」のが人気も上がるとも言えるし、今となっては扱いに困る立ち位置ですよね。商戦的にみて鳥居大路がエウレカ適合者になるのは大いに「アリ」ですが、一抹のさみしさを感じます。

ナミさんやウソップが悪魔の実を食べちゃう的な……。このタイミングってのも難しい判断だったんだろな。「これってテコ入れですよね!」と決めつけた感想になってますが、ほんとこれ当初の想定にあったシナリオなのか、今週のWJでイチバン気になった点でした。

先週の家族会議でクリムゾンを調べようとしたら「くやしい!でもクリムゾン!」状態(Google先生が検索ワードを勝手にすり替えた結果)だったんですが、『博士の助手ポジション』である巨乳の鳥居大路なら、エウレカで淫乱にされて黒い神軍の雑兵にネトラレレイプされるのも、極めて適役といえそうです。タイトルは『鳥居大路・ハード』で決まり!(でも特にハードじゃあない)

* クロスマネジ(KAITO) - 第26話「矛盾」

アイシールド21』風に鎧姿の戦士で扉絵。やはりWJ作家、本来はこんなファンタジモノが描きたかったんだろな。戦略的にスポーツジャンルに回ったんかなあ。やっぱ未練あるんだねぇ、などと扉絵たった一枚で作者の心情を勝手に想像し、情まで湧いてきます。

今週の『キルコさん』『クロスマネジ』は共に最終決戦を控えて、(主に作者が)投げやりにならずに、各キャラの「気持ちの切り替え」を重点的に描いたのは好感が持てます。「大人の都合」による強引さや唐突さはありません。巨悪を前に思いきり悩み、それでも目的を再発見して、決意を新たに立ち向かう! まるまる一話使って丁寧にキャラの感情が乱高下して、そういうの読んでると胸の内に熱いものが込み上げてきました。

最終的には腹踊りしかなかった櫻井くん(in KAITO先生)が、ここでサッカー経験者のカードを切りまくるとは恐れ入りました。専守防衛でカウンター狙いって、サッカーじゃ格上相手によく見る光景ですから、「あれか!」と(素人でも)思い当たることが多くて説得力がありました。

事実から裏打ちされた『戦略』と、成功率を高めるための『秘密兵器』(なんと二つも!)まで飛び出した。うむ、これで燃えない少年はいない! 今週は本当にどうしちゃったんでしょう。KAITO先生の確変きたこれ!

そしてラストはラクロスなんかより女性関係で引きを作る演出も、この作品ではごく見慣れた光景になってまいりました。最終的には複数の女性関係を管理する(=クロスマネジ)というテーマ性と完全に一致。うむ、でもこれは萌えない!

* Sporting Salt −塩田の解剖学−(久保田ゆうと)

アンケ以外からのプラスワン感想。

だけど久保田先生は最初からスポーツがやりたいWJ作家だなと感じるのでした。スポーツシューズへの思い入れが強すぎる。

これNHKスペシャルか、サイエンスZEROか、すイエんサーあたり(普段の視聴番組モロバレ!)で特集されそうな、たいへん勉強になる内容なんですが……。語られる内容よか絵の違和感が狂気染みていて、内容が頭に残りませんでした。せっかく題材が面白いのに、ものすごく惜しいです。きっと、「あるレベル以上のウマ絵」を描けているこそ不気味の谷に落ちたんだ。

いや、スポーツ工学といえば『人体の専門』ですからね。この分野を得意なら人体の作画なんぞ余裕でいびつな乳房!(ふさ?) なにしろ立体感が皆無。もはや乳袋とは異種なる存在、そうこれは乳マークだ。作者は女子の肉体を描き慣れてないのか。普通ならパイスラッシュになる状況でそれを描かないでいたり、ホントもどかしい!

まあ、スポーツ工学といえば『骨格筋』ですからね。この分野が得意なら手足胴のバランスが八頭身モナー!? 脚がムダに長すぎて怖い。以前感想で「松井先生の投球フォームはどうしてカッコいいのか?」と疑問を呈しました。アレは考えてみるに、躍動感を「長い手足」で演出して相乗効果を狙ってると思うんです。この作品もテニス中に手足の伸びが驚異的ですが、躍動感ってより人体模型みたい。

松井先生の投球フォームと見比べて思い当たったのは、こないだアメトーークで解説されてた「シャッタースピード」の話でした。久保田先生の一コマはシャッタースピードが速く、一瞬の止め絵になりがちです。一方で松井先生の投球フォームはシャッタースピードがとてつもなく遅い。極端にいえば一挙手一投足の始まりから終わりを一コマに収めたらこうなるというか。絵が描けない人間だからこそ言いたい放題だけど、スポーツ描くのってセンスが問われるんだなぁ……。


* 新学期!!! WJ春の超SP読み切り5連弾

次号よりWJ連載経験作家による怒濤の読切祭り! プラスワン枠が5週先まで埋まった。

受賞作が連載化した『ぬら孫』の椎橋先生は、あの画力で完全新作が読めるとあって、今回一番楽しみにしてます。長らく応援している岩代先生、今回も安定の怪奇譚でしょうか。許斐先生が出張できるなら、矢吹先生にも出向いていただきたかったなぁ……。

河下・叶・藍本・岩本先生によるブコメ枠争奪戦も熾烈! ヘタしたら椎橋先生もラブコメ枠なのか。まさかの許斐先生もラブコメ枠なのか。その場合コメディが99%なんですけど。

現状、ラブコメ枠は『ニセコイ』一強とあって、熟練の老戦士たちを呼び戻す格好なのでしょうか。つまり今のWJは、この枠に投入できる新人が不在ってこと。可愛い女の子でラブコメが描ける新人作家を急募してるともとれそうです。

あれ? 読み切りが五週も続くなら、次の新連載は二本? 終わるマンガを皮算用すると、ひとつは『めだか』で、もうひとつは、んん?

キルコさん、耐えて! 平方先生、超ふんばって!!