1804. 週刊少年ジャンプ20号

先週号のコメント欄でyanさんの「エクセルで感想書いてた」発言にマジで引いてたんです。感想をテキストエディタで書かないなんて変態過ぎる。でもよく考えたら自分もEvernoteで管理してて、WJを読んでる最中もスマホでメモを取ったり、トイレ、布団、通勤中で感想を進めたり、テキストベースだけど色んな環境を使ってたなぁと改めて思い返しました。8年前の感想と比べたら便利さが違う!

イマドキの感想サイトさんは、どんな環境で感想書いてるんでしょうね。

今週のWJアンケートハガキ

「10ポイント配点投票方式」の結果はこちら。


作品 id:SnowSwallow id:iolite 合算
★ W.C.フレンズ 2 2 4
★ 恋するエジソン 2 1 3
NARUTO -ナルト- 2 1 3
  SKET DANCE 2 0 2
  新米婦警キルコさん 1 1 2
  ONE PIECE 1 1 2
  ワールドトリガー 0 1 1
  ニセコイ 0 1 1
  こち亀 0 1 1
  黒子のバスケ 0 1 1


id:iolite「ヤバイよヤバイよ−、今週ヤバイよー」
id:SnowSwallow出川哲朗さんのモノマネ?」
id:iolite「どのマンガも面白くて今週は10点じゃ足りないよー!」(ドン)
id:SnowSwallow「平成のジャンプ黄金期やもんなー!」(ドン)

みたいな開票作業でした。『暗殺教室』『ハイキュー!!』は「もうずっと高水準」だから、今週みたく「当たり号」の時に埋もれがちです。そしてこの状況でも『恋するエジソン』がアンケの常連に君臨するという、謎のカリスマ性がすごくすごいです。

以下、本号でアンケート票を投じた作品を感想します。


* W.C.フレンズ(藍本松

昨今の読み切りは序盤で布石・伏線を仕込み、中盤で窮地に、終盤で起死回生するテンプレがあるんですよね。本作はよくある展開から脱却した意欲作でした。まるで「トーク番組」のような型破りの進行が印象的です。アイデアの素材も「グループあるある」「こんなワイルドは嫌だ」「やってみようのコーナー」「異性に引かれる暴露トーク」といったラインナップ。バラエティショーでお馴染みの光景が詰め込まれていて、それが本作のコンセプトだったのかも。

トーク番組感」が際立つもう一つの要素が、軽妙なセリフ回し。これってもう女流作家版の銀魂です。過去作よりも藍本先生の人間性が表われている気がしますし、この作風のがよっぽど自然体で描けてません? 『保健室』もだけど、クリーチャーバトル路線より学園ギャグコメのが性に合ってそうなんですよね。

少年漫画の土俵で、女子中学生の価値観をこうも吐露した作品ってレアですよね。女性視点でリアリティを保ちつつ、本当に陰湿でダーティな部分はやんわり包んで、男性に”ギリギリ引かれる”ラインを狙ってそう。「理想の女の子像」に夢見る少年たちに現実を突き付け、あわよくば突き落としてますからね。脱落者は漏れなく二次元にのめりこむのです……。

ラストは女の子同士の友情を確かめてキチンと少年マンガの枠内に収束させたのは見事なお手並でした。珍妙なボディランゲージ芸を連発する郁子ってムードメーカーなところがあるし、クールで凛々しい深雪とのペアはバランスも良く、端から見てもベストフレンドだなって思いましたもの。

個性の強い登場人物でしたから、WJで流行りの「キャラだけ流用して物語は別物に再構築」という線なら、連載化に最も近い作品の一本でしょう。

* 恋するエジソン(渡邉築) - 第19話「サッカー」

一話掲載回では初のアンケ票獲得。過去の一本モノはどれも、新キャラ解説に比重が傾きすぎて、肝心のギャグが薄味になってたんですよね。今回はシチュエーション解説も手短に、スピカ&秤の発明ありきでボケ倒し! 試しにサッカーのボール支配率ならぬギャグ支配率を計測したところ……

  • 全 90 コマ
  • ギャグ 59 コマ
  • ギャグ支配率 66 %(SnowSwallow調べ)

後半は好沢と岡村が登場するだけでギャグコマだもの。パンパンに張り詰めたギャグ回でした。今回は「ボケ」「ツッコミ」「リアクション」要員のバランスが良かったです。今までになくモブが機能し、中盤でもダレずに押し切れたのが勝因でしょう。読み切りネタを再利用だからネタが洗練されてて、周囲の反応まで気を配れたのかも。

膝カパッとか、顔面ブロックとそのツッコミとか、安定の作画コピペ流用ネタが板についてます。手抜きを持ち芸に転換するってズルイなあ。でもこれ、お笑いの天丼と掛かってるから、コピペがテクニックとして成立してて巧いよなあ。

* NARUTO -ナルト-岸本斉史) - 第627話「サスケの答え」

繰り返しになるけど、オレの解釈だとうちは一族は「根暗だけど良いヤツら」で「説明を鵜呑みにするヤツら」ですから、柱間さんの話に影響されてコロッと方針転換しちゃうんです。難しい顔で気取りながらすごく素直。本人は狙ってないけど岸本先生は狙ってやってる、素晴らしいチャームポイントですよねこれ。最後に話した人に影響されちゃうとか、どこの鳩の人(鳥人みたくなった!)ですか。大蛇丸が文字通り丸くなった理由も示されてスッキリです。

赤髪&回復能力持ち&孤児(苗字不明)の属性持ちだったカリンは、以前よりうずまき一族との予想が有力でした。このタイミングで種明かしってことは、ミナト・ナルト・カリンと役者を揃えて、渦潮の里が滅んだ理由にも言及するのかな。最近も彼らの封印術に触れる演出が目立ったし、お膳立ては整ってます。

連載当初から登場してた顔岩に、歴代火影を立たせるという熱いシチュエーションが実現。さも「当初からの伏線でした!」みたく描写されて(後付けだろうけど)鳥肌が立ちました。火影&里の成立までを語ってから改めて、現代の里を見下ろす締めくくりは、シャレにならんほどキレイな着地点。最後のカットはロマンだなぁ。ここだけでアンケ票を投じる価値がある!

* 黒子のバスケ藤巻忠俊) - 第209Q「できるさ!」

アンケ以外からのプラスワン感想。感想再開から四半期を経て、ついに『黒バス』を感想する時が!()

どんだけ我が家で需要ないんだ黒バス。きっと今週、WJ感想界隈では「赤司が二人いる秘密を明かしてくれないの!?」というキレキレなツッコミが一大ブームが到来していると予想しています。(んなブームきてなかったらこれ完全に恥ずかしい人だよな///)

この過去編、最初は赤司の謎に迫る流れだったのに、蓋を開けたら青峰に終始持ってかれたという感想です。普段『黒バス』に感心の薄かったオレさえ、「今週の青峰くんはどんな良い子っぷりを発揮するかなぁ!」と楽しみでしたもの。藤巻先生的には「ずっと温存していたネタ」でしょうから、青峰ネタはしてやったりの爆釣状態でしょう。

過去編で未消化のエピソードはざっとこんな感じでしょうか。

  • 赤司征十郎は二人いる
  • 桃井が黒子に恋する
  • 黄瀬の入部
  • 赤司のオッドアイ
  • 黒子の友人のその後(今後の展開を予告した伏線?)

「赤司二人発言」はWeb上で予想ブームが起こりましたが、今は案も出尽くして落ち着いたように見受けます。当時は自分も「緑間の乱視説」に頑なでしたが、過去と現在で左目の色が違う(現在はオッドアイ)ので、左目の謎が「赤司二人発言」の秘密を紐解くキーポイントになるのでしょう。

今話で黒子の開花エピソードは一区切りつきました。これで過去編を閉じても違和感はないんですよね。ただ、桃井と赤司の件が残留しているのは、なんとも歯切れが悪い。おそらく次週から、学年が上がって以降の過去編へ続くと予想しています。

シックスマンとして成熟する黒子。青峰より黒子に惹かれてく桃井。黄瀬の加入で完成する奇跡の世代。そして赤司の左目にまつわるエピソード。そうした流れが、続く過去編の中で開示されてほしいなと希望してます。虹村や黒子の旧友は、今大会の後につながるエピソードの布石かなぁ。


いやしかし、8年前も外出時にはメールで感想を書き進めてたし、WJ読んでる最中は本誌にメモを書き込んでたんだった。ぜんぜん成長してない..。