1608. 週刊少年ジャンプ - 51号

ジャンプアルティメットスターズ買いました。とりあえずムヒョロジのデッキだけコンプリートしたよ。あんまり遊び暇はなさそうだけど、ちまちま進めて年内にはデッキコンプしたいなあと思います。ジャンプフェスタはオレにとっての聖戦だ!

 
 表紙はBLEACH。前置詞に「いつもの」って付けても良いくらい見慣た黒装束死神の表紙。JUSの発売直前なので、そのネタを表紙にしてもよかったんじゃないかなあ…。
JUMP ULTIMATE STARS
 …なんて思ってたら折り込みの法はJUS一色だった。3000問のジャンプクイズが熱いなあ。GB版の「カルトジャンプ」は昔やり込んだけど、あんな感じのゲームがネット対戦できるのは羨ましい。うちのネット回線はWi-Fi非対応なのが残念。

健闘枠: ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 ONE PIECE
特集枠: なし

* 1(5) BLEACH
ここまで強引な展開で一護に付き纏ったネルですから、何らかの能力持ちでも不思議はないわけで。彼女の活躍を予感した読者も多かったと思います。自分はてっきり花太郎ポジションと思い込んでいました。小さい成りで虚閃を弾き返す様は迫力ありました。六氷やチョッパー等、チビッコがパワーバトルで押し勝つ場面は読んでいて清々しいものがあります。

虚閃をまともに受けて無傷では済まなかったドルドー。彼が手負いのところで一護が卍界するという、計算尽くしのずる賢さを感じて止みません…。次週に入ったら、まるで「オレが傷つけてやったぜ!」的な余裕の表情で暴れ回るんでしょうか。ズルすぎる! 結局卍解する一護ですが、これは彼の気持ちに寄る事情ではなく、久保先生のいつもの発作に違いない。つまり、「流血する人間を描きたい病」です。次週も文字通り出血大サービスだね!

ツナを抱える九代目の側で、柔らかに微笑むツナママが美人のお姉さんすぎて、死ぬ気で萌えてきたー! オレの中で人妻に憧れるイケナイ炎が燃え上がりそうです。胸の小ささも肉付きも程良く、完全にオレのウィークポイントを持っていかれた。九代目の死亡シーンとか吹き飛んだ。「キレたんだ」と静かに語るリボーンは、今話中で断トツに熱いワンシーン。コメディ路線の彼は完全に空気だったけど、ここに来て急に頼もしいな。ファン人気投票も大いに伸びそうです。暴れ足りない雲雀って、今回は黙って引き下がるのかなあ…。

* 3(3) ONE PIECE ワンピース
黒ヒゲの動向が気になる先行感想はこちら。

乳首を両手で掴んで、ひねってこねて回転して、ついに電流が流れたよ! 今までのToLoveるは、パンツを見せたり裸を披露したり、とにかく破廉恥ファッションショーに過ぎなかったんだけど、今話の本作は全くの異質でした。すなわち、今まで裸を見られてもケロッとしてたララが、快感に表情を歪ませるという、超えちゃイケナイ一線に達した一話なのです。

例えば、DEATH NOTEでLが死亡した回。例えば、いちご100%で真中が西野とむふふトーンを挿入してストロークした回。例えば、マキバオーでチュウ衛兵がレース中に事故死した回。恐るべしToLoveる平成のバスタード爆誕の時だ…!

一人きりでプレゼントの巨大プラントを育み涙するリトに和めます。ハーレム漫画の主人公は往々にして男子読者から非難を浴びるのが普通だけど、リトは極力批判を浴びないようコントロールされているとでも言いましょうか。チョットした一コマの行動に、好感度を高める要素を含めており、長谷見先生は人間性の描き方が上手いです。

いかにしてナルトが違和感なく絡むのか見守っていたけど、こちらは見事な整合性。アスマの穴をカカシが埋め、そのカカシを足がかりにして、「連携の取りやすさ」を理由にしたナルト班の起用。アスマとカカシの親密さからいって、シカマル達を補佐する動機も十分だし、実力的に綱手が納得するのも頷ける。ご都合主義ではない『必然の流れ』を感じる技あり展開です。

木の葉と暁の小競り合いは、これまでの局所バトルから心機一転。各小隊の作戦指揮にまで視点を引いて、綱手視点で大局を眺めた。読者心理的にも感情移入の冷却化が図れたと思う。故意に読者心理のリセットをかけたのは、中だるみ防止だけでなく、次期展開に期待を寄せさせる狙いもあるんだろうなあ。

* 6(13) 銀魂
今編で取り上げるテーマは、予期せぬ方向に深入りていて、その割に『使い古された王道テーマ』をそのままなぞった内容で…。『深入りしてるのに内容は浅い』という、読んでいてスカスカな印象に苛まれた。うんうん、機械とアンドロイドと人工生命を話題にしたら、これ系の話に纏まっちゃうよね、という同情にも似た感情。

空知先生は、浅はかすぎる所行に深みある哲学をでっち上げてコメディ化する話は一流のセンスを感じるんですが、その逆はどうも空振りしてる印象なんですよ。元ネタのテーマが深いと、答えはどうもありがちに感じちゃって。おまけに売りの「コメディ路線」は壊死するし、中途半端さが読み心地を悪くしてるのかも。ネタが深いほど段々空気化してくるこの雰囲気、惜しい。

攻めの泥門、守りの王城で一貫したキックオフ。ヒル魔の戦略眼とギャンブル、セナの走力、守備部門ベストイレブンの厚い壁、猛走する大田原、今や残虐兵器で喩えられる進などなど、両チームとも『強み』を全面に押し出した展開です。初っ端から気を持たせる演出なんざさらさらない。寧ろ、毎週この密度で両チームの活躍を描かないと追いつかないんだろうな。泥門vs王城戦は、お蔵に貯め込んだネタが、ずっしり詰まってそうですから。

さて初っ端から、セナvs進の直接対決が実現。ここまでの前振りからいって、セナが進に貫かれる確率は100%に振り切ってます! 結婚の約束をしてから戦争に赴くレベルのフラグがビンビンに立ってます。トライデントタックルを構える進の目付きは殺人鬼士(バーサーカー)にしか見えない。白秋の峨王は「相手チームのQBは全員大怪我で退場した」設定だったけど、進の方が危険な空気プンプンしてるゥ! セナよ…死ぬな…。

* 8(6) D.Gray-man
ノアの血を理由に涙を流すロード達。あるいは仲間の死を悲しむ誤魔化しのようにも読めて、そうとも読めるさじ加減や良し。突発的な長期戦でずいぶんと中だるみしたけど、話が動き出すと途端に面白く感じるのがDグレの特徴か。ジャスデビがクロスへの恨みの矛先をアレンに向けることで戦いが始まった。今回はバトルに至る動機付けがごく自然で、ひっさびさにDグレで読み応えを感じられました。たまにこういう回もあるから侮れない。

  • 1コマ漫画: マスタング走法もエッチな言葉じゃないんじゃよ。
  • 2コマ漫画: 知性とバカのジレンマを描いたインテルのネタは絶賛したい。
  • 3コマ漫画: 天動説の絵図ってこんだけで形を変えても、「怪しい顔の月と太陽」は絶対描かれるね。
  • 4コマ漫画: 肝心の4コマ漫画が一番つまらなかったような気が…。
  • 5コマ漫画: こういうマニアックな女の子、もの凄く身近にいて困ります…。

読者は「0と1のはざま」のキーワードを幾度と見たけれど、これを弥子はどのようにして知るかが今話からの課題でした。途中、叶絵とのなんてことない日常会話(こんな日常はイヤだ)から、父親の生命保険でも足りない弥子の食欲→無限→春川の動機という解に辿り着くんじゃないかとヒヤヒヤした。弥子ならやりかねない!

「叶絵の彼氏」「生命保険が尽きそう」あたりは、今後の伏線になるんじゃないかな。世界を救う今度の手柄をキッカケに、ネウロは莫大な魔力を、弥子は莫大な報酬(=食費)を入手するとか。それぞれ”生命源”を全快したところで、三度目のX編に入ったりね。やる気の弥子を見てすごく寂しそうなネウロに、むしろ濡れた。お兄さんは濡れ濡れだ! なにこの対女性読者専用エサ捲きネタ!

  • 「違法ギャンブルとして摘発する気マンマンだー!」丁寧な解説を交えながら鋭利なツッコミ。相変わらずビュティの切れ味は衰えることを知らない。
  • ヘチマを抱えて嬉しそうなガ王くんの姿に、既にマスコットバトルは決戦の火蓋を切っているのだと確信し戦慄した。
  • イカ様の天丼は地味に、じわじわくるものがあった。
  • チンチロ姫の太腿が気になって仕方ありません。まさか澤井先生のふとももに色気付かされるとは!

題目「ポーカーフェイスを手に入れろ!!」を刮目して、オレは正直恐れ戦いたよ。テニスの王子様というバトルフィールドから即座にリレミトルーラで逃げ出したい気持ちに駆られたよ。

ほとんどの読者は、今の展開にすら付いていけず大混乱していると思うんですよね。そんな中、許斐先生は一人、「お笑いテニス」というニューカマースポーツをどのようにして打ち破るのか、その一つの解を提示してるという異常事態。次はどんな奇行が飛び出すかと、読者全員「斜め上の方向」に予想を膨らませていた矢先、許斐先生は剛速球ストレートでお笑いに打ち勝つ課題へ体当たりした予想外の出来事ですよ。もはや、ぐうの音も出ない!

ところで先週の休載はまさか、件の数式を立証して裏付けを取るために一週間かかったというオチだったりして…。審判の人は、テニプリ世界の全国試合の審判を引き受けたって事自体がミスジャッジだったと思うんだ。

* 13(18) HAND'S
流川メソッドの天才キャラを紹介した翌週、唐突すぎる裏切り。「素人主人公と天才ライバルの凸凹コンビ」をチームの主軸に描くスポーツ漫画に、堪えてブッチしたアンチテーゼ演出は称えたい点。ところが「登場二周目」では、読者側にもさほど思い入れや愛着がないし、どうぞ御勝手に…という気分になる。打ち切り枠じゃないのに、先急ぎすぎじゃないかな。

冒頭の五話分は大胆にもハンドボールを描かなかったのに、この急展開には違和感。

シンプルなくまのぬいぐるみばかりを描いて「手抜き」してると見せかけ、各コマごとにクマキャラの量がハンパない! ベテランのプライドをまざまざと見せ付けられた印象です。クマはともかく、クマを可愛いと信じ切っている少年少女達の純粋無垢な姿に心和みました。こんな子供達ばかりが週刊少年ジャンプの読者だったらきっと世界は平和だったのに。現実は「パンツ! 乳首!」「メガネ!」「性別不明!」「ヒゲ! おじさま!」「ふともも!」と宣う、邪な心を持ったジャンプ読者ばっかりなんです。

来月のオマケ漫画が今から楽しみなムヒョロジの先行感想はこちら。

今週は恋愛パート一直線のエム×ゼロ。ちょっと珍しいなとさえ思う程だけど、叶先生の漫画って本来、こうした展開にこそ需要があるんだよね。作家側にとって「売り」ってのは「得意分野」を意味するし、この手の展開は得意そうだ。今までの恋愛描写といえば『九澄→愛花の猛プッシュ』一点張りだったけど、今編は九澄の”引き”が作用して、愛花が寂しく感じてるんだよね。

嫉妬の部分以外にも、好意を抱いてる人を信じたい、好意を抱かれていたと信じたい、という様々に複雑な感情が入り乱れ、ちょっとしたメダパニ状態の愛花が可愛らしい。こうやって『思い悩む』描写にこそ、生き生きとした人間性が生まれるというか。テンプレートから生み出した単なるギャルゲーキャラとはひと味違います。

で、故意の三角関係を描いてるはずが、ちゃっかり『ゴールドプレート級のダンジョン』に突入しちゃうあたり、魔法学園モノを上手く活用できています。言い方を変えれば、高レベルダンジョンに迷い込んで冒険するまでの、三人パーティ結成の動機付けが絶妙とでもいいましょうか。次週はこのダンジョンから何が飛び出すか、叶先生の画力なら期待はどこまでも膨らんじゃうなあ。

* 17(10) P2! -let's Playing Pingpong!-
クマにハイキックした乙女は確実に、スカートの中の黒タイツ越しのそれを捕らえられているはずです。主将・岩熊さんが彼女をお持ち帰りは、まず間違えなくそれに反応しての行為! 新歓コンパ用のスイカやメロンを盛りつけて、女体デザートの完成までもう少しだったのに惜しい! ラリー描写が滅茶苦茶で、強いのは分かるけど「どの程度強いのか」力量はサッパリ判断できない。せっかく漫画作りの姿勢は丁寧なのに、どうして卓球が始まると勢い先行で描いちゃうんだ。

* 18(19) OVER TIME
フツー、コウモリくんのような超悪役ピッチャーが登場したら、このピッチャーを打ち負かすことで清々しい気分に浸れるハズなんですよね。天野先生も明らかにそういう「悪性ストレスからの解放」を狙って、毎週のようにこういう灰汁の強い人間描いてるんだろうし。でも残念ながら、毎週のように読むに絶えない人間が登場するばかりで、いい加減うんざり…。清々しいよりも前に拒絶反応が…。打ち切りの敗因はそれとしか言いようがない。

物語はラストへ、今動き出す!!

ぶっちゃけたー! 正直、OTがあと二週間で打ち切られる予告よりも、斬が来週で打ち切られる事実のほうがよっぽどショックでかいんですけれども…。(※勝手な推測ですよ)

「修学旅行だけで何週使ってるんだ!」と突っ込ませることそれ自体がToLoveるのパロディという超高等テクニックを披露。掲載順が危ういんだから、新鮮な空気を迎え入れて読者の目を引くのが筋なのに、パロディのためなら打ち切りも厭わない大亜門先生のプライドが強靱すぎます。(多分)あいすお手製の拷問グッズカードバトルは、アイデアが斬新なので売れる気がするよ。ギャグにもホラーにも見えてオシャレ!(?)

* 20(20) 斬
月島さんと花咲の真剣勝負を、心の底からワクワクドキドキ期待して待ちに待った一週間でした。しかしながら、いざ蓋を開けてみると絶山さんの横槍でノーゲーム。OTの打ち切り予告といい、ショックなことだらけです…。しかもまた月島さん絡みで横槍ですよ。さすがは「突き島」の異名を持つ月島さん。横槍は突くのも突かれるのも大好きのご様子ですね。

普通、こうした展開で戦いの決着は「次回に持ち越し」と気を持たせたら、二人の間に深い因縁伏線が生じるものです。けれど打ち切り確定となった今、斬の世界で『月島vs花咲の女剣士対決』というレアバトルは二度とお目見えできません。序盤はあれだけ異彩を放っていた絶山先輩が、ここにきて途轍もない足手纏いだよ。シルエットのまま二度と登場しない残りの生徒会キャラ、第一話の扉絵で予告登場した未登場キャラなど、振り返るとものすごく切ないなあ…。

斬の片目が切られたことで、このバトルフィールドに存在する三人全員が片目キャラというギャグ展開に。つか、これがテニプリジャガーさんだったら、確実にそっち方向を狙ってる描写だし、ネットでももっと話題になったと思うんですよ。貫木は片目傷がお揃いになったことで「っしゃあ! 刺々森に一歩リード!」とか思ってるんでしょうか。そんな乙女心理も覗きたかった。

* ピューと吹く! ジャガー
お父さんの度重なる奇行は先週で見慣れてしまったので、唯一の見せ場はジャガーピヨ彦スパンキングプレイに絞られた。「叩いた方が反応するかと思って…」「最初から僕の顔狙ってるじゃん…」の掛け合いは、うすた先生らしからぬ女性読者のエサ巻き描写だ! 中盤以降の失速が残念。

  • 【一番印象に残った台詞】「なんかお前の顔叩いた方が反応するかと思って…」

 

  • 長谷見先生
     未だに長谷見先生は男性と信じてるのですが、ミニカーの趣味とかまた微妙なラインだなあ。
  • 大石先生
     先週言及してたことがそのまま当たってたようで。ナルトはよかったのにね。
  • 西先生
     漫画家にとって「机」とは仕事場の魂みたいなもんか。ファンシーな机を買ってそうだ。
  • 杉田先生
     打ち切り間際だからファンレターを言及してるのか…と思うと泣けてくる…。

次週、斬のページを開くのが恐ろしすぎます…。ああもちろん、ネタバレはナシで!

1607. 先行感想 - ONE PIECE 第435話「心中お察しする」

エースvs黒ヒゲ
エースvs黒ヒゲの決着は見せぬまま、ルフィサイドの話を進展させて読者を焦らす尾田先生が意地悪い。二人の対面から今話までどの程度時間経過したか分からないけれど、ログポーズは貯まりました。つまり、エースvs黒ヒゲの対決から、最大三日経ったことが分かります。


命運を分ける8日間
シャンクスの伏線が決めてとなりエース敗戦は濃厚。その後ルフィに迫る黒ヒゲの存在は、目に見えぬ恐怖心を掻き立ててくれます。「(ログが貯まるまでの)最大3日+(船完成までの)1日」もあれば、近場にいる黒ヒゲの急接近は必死。W7で長閑に余暇を過ごす一行とは裏腹に、読者の心理はハラハラしっぱなしと思います。

ラスボス級の黒ヒゲがルフィといきなり対決というよりも、空島編冒頭のように「またも獲物に逃げられる黒ヒゲ」という天丼演出を見せた方が、キャラ映えすると思うんですよね。どうやって逃げ切るかっつーと、考えられるケースは二案あります。


黒ヒゲからの逃亡
一つめは、フランキーがとんでもない新船を造船したパターン。造船に名高きウォーターセブンの、そのまた世界最先端の技術を持っているトムズワーカーズ、ガレーラカンパニー、フランキー一家の三社が結集し、最高級の船を作り込むのだ。

その船は海軍の軍艦なんて遥かに凌ぐ、もしかするとプルトン級にすげえ船ができるかもしれなくて。海軍の砲弾なんかじゃビクともしねえ! 砲台から放たれる砲弾にも当たり放題!(※ここ笑うところ) 無敵の海賊船が誕生しちゃうんじゃないか、と今から期待が膨らみます。

そもそも「夢の船」には、サイボーグ的な遊び心がたっぷり詰まってそうだし。これはこれでウソップの存在感が薄まりそうだけど…。まあ案外、宝樹アダムの材料は少なくて、船体は小柄だったりしそうです。で、見た目からは予想も付かない超常パワーを秘めた新船は、黒ヒゲの丸太イカダ型海賊船なんて敵じゃねえ! とばかりに逃げおおせるかもしれません。これが第一のケース。


魔の三角地帯(フロリアン・トライアングル)
いわずと知れたバミューダトライアングルが元ネタ。相次ぐ海船事故の原因はメタンハイドレートが元ネタだったりするんでしょうか。尾田先生独自のワンピース科学に期待。そして黒ヒゲから逃れる第二のケースは、この「フロリアン・トライアングル」にあります。

麦わら海賊団にとって、他の海賊にない最大最強の強みは、今回入手することになる「最新鋭の新船」であり、かつまた、世界最強の航海士「ナミ」の存在だ。この二要素が重なれば、敵が黒ヒゲだろうが赤髪だろうが、逃げおおせるだけのポテンシャルを秘めている。

黒ヒゲ達に追いつかれそうになるものの、間一髪でフロリアン・トライアングルに誘い込めば、彼らとの直接対決は免れると思う。ただし、船長のルフィはそうまでして、黒ヒゲから『逃げる』という判断を下すような絵が思い浮かばない…。空島編冒頭と同様、意図して逃げるのではなく、結果的に戦わずに済んだ結末になる方が自然か。


魚人島
アーロン編の伏線を回収するときが遂に来た! 王下七武海ジンベエは、次回のラスボスで鉄板でしょう。アーロン再登場はともかく、人間の能力を遥かに凌駕する魚人達が再び対峙するとあれば、次回もCP9戦に見劣りしないトンデモバトルが展開されることでしょうね。

トムさんが魚人だったり、ココロさんが人魚だったりしたのも、隣島が魚人島だったからとさり気なく理屈付けができているあたり、抜かりがない。サンジのあまりに虚しい妄想には、涙する男子読者多数か。


賞金首
ルフィの賞金首は一気に倍増。王下七武海バーソロミュー・くまを凌ぐ3億ベリーとは。次でジンベエを倒そうものなら、ドフラミンゴの3.4億ベリーもあっさり抜いちゃいそうだ。この金額ってことは、ルッチって海軍では相当期待されてたんだな。賞金額は『海軍からみた危険因子の大きさ』だから、単純に強さだけで決まる訳じゃないけれど…。

順調に賞金額を伸ばすゾロも億越え。当初は違和感すらあった『海賊狩り』の二つ名が、いつの間にやら「絶妙」を通り越して色褪せてきたほどだ。ロビンはあれだけの騒ぎを起こしながらたったの100万アップ。これは青キジの配慮か?

顔バレしてないサンジは、今後とも壮大なる伏線になるのでしょうけど、この似ても似付かない似顔絵は以前にも登場したような…。当人の落ち込み具合が切ない。『黒足の』は師匠の赤脚と掛かってるんだけど、むしろサンジも赤足でよかったんじゃないかなあ。必殺技で赤くなるし。同じく顔バレしなかったウソップ、賞金額が初期のルフィと…大きくなったなあ!

チョッパーの50ベリーは、あれですね。他の海賊や海軍にめちゃめちゃ舐められて危険な目にあって、わんわん泣き叫んだところで、最終的には返り討ちにする王道パターン。わたあめチョッパーってTシャツになるくらい有名みたいだけど、どこにそんなシーンがあったのか全然思い出せないや…。


その他

  • みんな、ガレーラカンパニーのロゴ入りシャツ好きすぎ。
  • 「あの燃えた海賊船」このフレーズを聞いただけで、もう涙腺がユルユル。
  • 「ふふ… 掘り出し物を探しに行きましょ」考古学者だけあって、アンティーク大好きそうだなあ。
  • 一千万ゼニーじゃ中途半端で何の刀も買えやしないゾロ。
  • そもそも今のゾロは、金で刀を買い揃えられるレベルの剣士じゃないもんなあ。
  • 賞金額はベラミーより小さかったフランキー。ベラミーにCP9が倒せるんかい!
  • CP9戦の活躍を目の当たりにして確信してたさ…フランキーの仲間化なんて…。
  • 夢の船が完成しても、まだなお仲間に戻らないウソップ。つまり次週は泣き所! ハンカチ必須!!

1606. 先行感想 - ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 第95条「帰還」

今週号の「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」について、大きくネタバレを含んだ感想記事です。未読の方は閲覧を控えて下さい。

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1605. 週刊少年ジャンプ - 50号

実は火曜日朝の段階で「残り3漫画の感想で完成!」というところまでいったのに、水・木とまったく着手できませんでした。ただいま開発フェーズ真っ直中。自分でいうと説得力ございませんが、忙しい身の上なのでございます…。

 
 祝二周年ということでピースする草野と店員。こんな時しか表紙を飾れないムヒョですが、さすがに西先生の描くカラー絵は目を惹きます。このところ表紙は看板マンガ&アニメ化特集ばかりだったので、ダブルで新鮮でした。

健闘枠: ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 エム×ゼロ
特集枠: なし

最近の思うところを垂れ流した先行感想はこちら。

二人で螺旋丸を作っていたナルトだから、三人で性質変化を組み合わせるアイデアは当然生まれる。こんなこと言うと元も子もないけど、正直かなり捻りがない。直球狙いで、原点に立ち戻っただけ! 何千時間分の修行っていったい…。もちろん「何千時間も苦労して灯台下暗しだった」というのは、『良い意味でお馬鹿』なナルトらしいと思う。

しかしながら、それをわざわざ褒め称える、天才忍者カカシって何よそれ。影分身修行の前に、まず最初に「三人でやってみる案」を提示できたポジションに居たのに、フツーに納得してどーしますか! おぬしは反省せい! さも『偶然の中の閃き』らしい描写になっていて、読者心理と作中演出に大きなギャップが生まれた例だと思います。岸本先生は、小さな少年少女向きに漫画を描いているからか、「そんなの最初に気付くよ!」というくどい描写が随所に見受けられます。くどい顔のネコを召喚しなければ。

シカマルが葬式をサボった日から、修行して旅立つまでの経過時間が感覚的に掴めませんでした。まさか葬式の翌日に旅立ちって訳ないッスよね? たった一日で、文献を紐解き風のチャクラを具現化しちゃったわけ? 元々風特性だったのか、「影」という特性は他の属性チャクラも使いこなせるのか分かんないけど。唐突かつスピーディな展開に、ちょっと頭がついていきませんでした。三人で敵討ち、って行動かな。

* 3(2) ONE PIECE ワンピース
覇気だけで一般海賊の意識を絶たせるって設定、どっかで見たなと思ったらお隣さんのBLEACHだった。あまりに強い霊力は、弱者の気に触れるってヤツか。白ヒゲ一味に属する海賊達の個々は、海軍中〜大佐クラスに相当する力を持ってると妄信してたのでちょっとガッカリだ。ナチマークの海賊旗はやっぱり修正食らったのね。これ、一時期ファンサイト回りで話題になったっけ。

白ヒゲとシャンクスが刃を交えただけで天が割れるて! インフレここに極まりだなあ。もちろん、現状この世界で『最強の海賊』に近い二人の戦いだから、このくらいはやらないと、今後のバトル描写で幅が狭まるモンね。二人とも(多分)能力者じゃないだけに、非能力者が能力者に太刀打つ技能なんかを見せてくれると面白そう。だけどこのまま、一太刀交えてフェードアウトしそうな二人…。

ティーチvsエースの一戦は、シャンクスの発言が引き金となって、エース超劣勢のオッズだ。腐ってもルフィの兄、『エース>ルフィ』という戦力差もあり、ゾオン系ロギア系(ご指摘ありがとうございます。)(一切の迫撃を無効化する)であることからも、大敗を期するイメージは浮かばない。エース側も一矢報いる戦いを期待。この後、ダイレクトにルフィとティーチをぶつける展開は想像付かないし、エースが足止めを図るでしょう。

当のルフィ達は、ログが溜まるまで三日。フランキーが船を造るまでには、更に何日間、W7に滞在するわけで。相当の足止めが必要そうだなこりゃ…。エース再登場ってコトは、この後はルフィの麦わらに仕込んだメモ書きが解放されますね。

プレート選択、魔法部選択、ヒロイン選択までを一話に収めた脚本力に脱帽の先行感想はこちら。

* 5(3) BLEACH
ドルドー男爵は男爵の名に恥じぬ紳士で、その所為か敵ながら好感の持てるキャラクタとなっています。気に入った男には一時的に協力する程度の懐の広さを備えてそうです。仲間化とまで言わずとも、戦いながら修行に付き合ってくれたり、一護の未だ自覚しないバトルセンスを諭してくれたりしそうで。変な人ですけど、今後の活躍が気になるキャラです。

ドルドー「暴風男爵(ヒラルダ)! 何をしている 構え給え 暴風男爵(ヒラルダ)!」

そこ、なんで二回言うねん。なんで二回言うねん。

* 6(-) D.Gray-man
気が付けば五週間に渡って神田vsスキン戦を描いてるわけで、その割には中身は「スキンが溶けて刀がピンチ」の一点張りで、どうも新鮮さに欠ける最近のDグレ。『内容を十分理解しながら丁寧に読み進める程じゃない』と思ってしまうのは、絵の詰め込み具合に対して物語の中身が薄味に感じるとか、読者がうんざりするくらいバトル展開が長いとか、いつも展開が停滞してるように見えるとか、作風の所為もあるんじゃないかと思った。バトルだけなら斬の方が読み応えある、というのが正直な気持ち。勿論、それ以外の面でDグレに采配が挙がるのは当然のところなのですが。

扉絵
 あれ、付録のふんどしは…?
台無し仮面
 「ガッポンガッポンファイター」に続き、新たなヒーローの登場だ! ネーミングと個性だけなら心の琴線に響く人物造形なんだけど、残念ながら今回は、ネタが生かし切れてない。多分、原稿上は「チンコ痛えー!!」って生で書いてたんだろうけど、編集から伏せ字を食らったんだろうね。「せっかく伏せ字トークしてるのに台無し!」というネタを根底から覆されては、笑えないというか、むしろ切ない…。
ツキミちゃん
 古本屋行こうよ→ここで台無し仮面を使うべきですよ。
部長と課長
 尻の穴→ここで台無し仮面を使うべきですよ。

大量に得点が入るというイメージの強い(先入観?)アメフトで、大会の間に未だ「タッチダウン0記録」を守り続ける王城ってすごいなあ。「守備力を極めた」の名に恥じぬ実績だ。泥門の「攻撃力を極めた」ってのは、その言葉ほどイメージが直結しないんだけども。神龍寺戦でも前半はサッパリだったし。後半巻き返したものの、あれは実績じゃなく、物語上の便宜であんな得点になったという印象だったもの…。

試合入場から試合が始まる直前までで一話も使い切り、これで実際にテンション上がるのだから、稲垣先生の脚本はスゴイというか、村田先生の絵力はスゴイというか…。どっちにも感嘆。そして石丸さんが、かつてなくメインディッシュで目立っていることにも感動を覚えました。

マモ姉「試合の後はみんなが 涙で笑ってそうな…」

笑ってる進も泣いてる進も、両方とも想像しかねるのに、泣きながら笑う進だなんてもはや想像力が許容限界に達します!

せっかく討魔師の新顔が三人も登場したのに、師匠以外は特に見所もないまま、既存キャラクターの活躍だけで終わってしまった今話。大亜門先生はこの回、コミックスで「せっかくの新キャラを生かしきれなかった。」と嘆き反省するに違いない。あの人、根は真面目なんだもんなあ。柴と小城の意識の棲み分けは今まで通りの方が好きだったんだけども…。

* 10(15) P2! -let's Playing Pingpong!-
小柄な輔がパワー型、大柄な周二がテクニック型ということで、体格の見た目からギャップの演出に成功しています。ここまで来れば、聡明なビーエラー女子の皆様ならば当然輔×周二でガチガチのガチンコチンコです。回を増すごと、乙女が作中から浮いてきた。

そもそも中学生のこの年頃は、男子と女子の間に大きな溝が生まれ、文化圏の違いから交易が乏しくなってこそフツーです。江尻先生はその辺の青春トーンを、明示せずともかなり上手いこと表現しています。作中に男子ばっか登場するのも、その表れ。そんな中、乙女だけがかなり無理矢理に登場する現象は、読んでいて違和感を覚えて当然かもしれません。それ以前に、「無理矢理な感じ」が珍妙なのかもしれないけれど。

* 11(-) ギャグマンガ日和(読み切り)
子供達の毒々しい瞳。無意味にだだっ広い物少なな空間。ネームは多いもののテンポよく読める台詞回し。増田先生のギャグは独自性が出ていて、『増田ブランド』を確立できているよなあ。久々にプロを感じたギャグ漫画でした。「何も言わなくてもなぜかいつもちゃんと並んでる」子供達の仲は良さげで笑った。「骨密度」かなりテンションが高まらないとこんな単語を連想できない!

オチのお母さんは天丼コンボで締め。ギャグの何たるかを余すことなく披露する教科書的な一話だわ…。だけど正直、先週号の「LEGEND TOWER」(麻生周一先生)の方が勢いがあり、面白いと感じた。そういう意味では、麻生先生って期待のエースです。

9代目殺しの罪をツナに被せると同時に、モスカにツナの「炎の生命エネルギー」を吸収させる。結果、自らの手を汚さず、9代目とツナの両方を殺害した上で、最強兵器ゴーラ・モスカをも手中に収める。従ってリングの勝敗に興味など無し。以上がXANXUSのシナリオ。普通に上手い陰謀。ツナ「おじいちゃんが出てきたぁーー!!!」(横棒二本の白目)という、何の捻りのないコメント(ツッコミのつもり)じゃ話が終わらないのは、リボーン懐古派の意見かもしれない。今の方が好きだけど…。

思いっきりマフィアの範疇超えてるけど、とはいえ読者だって「マフィアの範疇ってどんくらい?」という状態だ。こんくらいトンデモで突き抜けた謀略を働くくらいが、ジャンプ的に丁度良いさじ加減か。

* 13(5) 銀魂
メイドロボの口内に傘突き刺して発砲というグロテスク内臓飛び散り! 銀魂の作風からかけ離れていて思いっきり引きました。これがHUNTER×HUNTERなら、むしろ惹かれる場面なのですが。作品性って大切だね。

「〜ですの」口調を見る度に、ビックリマンの十字架天使を思い出した。朝の日曜6:30から「ハピラキ! ビックリマン」が放映中なんだけど、ヤマト王子とか男ジャックとか十字架天使とか、懐かしのメンツが勢揃いしていて超オススメです。『達急動』なつかしすぎ。十字架天使が可愛すぎてびびりまくり。序盤は子供騙しな詰まらないギャグアニメなんだけど、後半になると毎週感動で涙が止まらなくなるのが、ビックリマンの恐ろしいところ。ぜひぜひ観てください!

あとこれ銀魂の感想じゃない。

白衣にミニスカとか、マントにミニスカとか、コートにミニスカとか、いいよね。外側の裾が長いと、ふとももの白い肌が無闇に強調されてよい!

「(今週)保険の先生初登場でノーパンチラ」→「(来週)保険の先生がパンチラしまくり」→「(再来週)保険の先生が乳首ライン放出」のToLoveる黄金コンボが決まるか、今からワクワク。だけどレギュラーではない様で、三週連続とはいかないかな。それでも次回登場時は必ずパンチラすると予言できてしまう。つまりToLoveるって、一人女の子キャラを出せば三週間は打ち切られないのが強みなんだな。無性に納得。

今週はなかなか見所が多かったと感じました。やはりボーボボは物語主導で話を作らず、一発ネタのバトルを繋げてハジケてもらったほうが、読み応えがあると確信しました。このままのペースでバカを持続していただきたい。

  • 扉絵のハガキ戦士は本編に投入されるだろうと期待してたら、案の定登場。しかし「失敗作」の断言は恐れ入った! 投稿した小学生は泣くよ…。
  • サンプル品に扮する宇治金TOKIOは、じわじわ来るモノがあった。
  • アカギのパロネタって、他誌に許可取るのは面倒そうだ。
  • ハンペンの懐かしさに涙腺が緩む。
  • ガ王くん、マスコットアピールの一コマだけ元に戻られても…。

冒頭の3ページまでで、今週のこち亀を読み切った気持ちになれました。残りの16ページは、コメディで子供達を喜ばせるためのオマケです! 可愛らしいパーソナルサブマリンが、見る影もなく凶悪にペインティングされたのが一番の笑いどころ。塗装の直後に海に投入してるのが気になった点。

エリート・笛吹さんがちんけな魚肉ソーセージを否定する場面は1ページ目から予想できた。だけどその後の、高級魚料理地獄を被るオチにやられたよ…。魚と関係ない注文も混じってて、そんなトコだけ小賢いよ弥子! ブチギレ笛吹さんの表情は、もはやHALより怖いッス。うまく言い表せないけどこの二人、実はすごくウマが合うというか。一度歯車が噛み合えば、互いに良き理解者となりそうな気配を感じて止まない。

例えばHALのような軍事・政治両面からの脅迫的侵略があったと仮定し、日本社会にどのような問題が生まれるか。笛吹さんや早川兄が、その一例を語ってくれたと思います。本編の「ネウロvsHAL」には表立って関係ないことなんだけど、こうした背景設定の地盤固めってのは、とても大切なこと。ifを唱えて読者にも問題を考えさせることで、作中世界を共感させることができます。これぞ『世界観の厚みを作る』良き例。

パスワードは「/」が入ったことで、先日の予想は外れたことになりますが、まあ似たり寄ったりな答えになると思ってます。はい負け惜しみです。1と0にこだわる春川教授だったから、1/0で決まり…と思わせといて実は俺の誕生日なんですぅ! ばーか! ばーーか! みたいなオチを期待したい。魚肉ソーセージでDHAを摂取しながら勉強。この冬の受験戦争のトレンドになりそう。合い言葉は「もっと魚肉を!」で決まり。

* 18(7) HAND'S
読めば読むほどスラムダンクを彷彿とさせるのはなぜだ。別段キャラは被ってないし、絵柄も全く違うし…。流川みたいな天才と、花道みたいなド素人の対比がそれを連想させる? 「シャア!!」と叫ぶ五十嵐がゴリみたい? だけど不思議と嫌悪感は抱かないし、板倉先生らしいコメディタッチ路線を生かしたHAND'Sを、もっともっと先の方まで読んでみたいと思います。

先週までは完全にギャグとラブコメを期待してたけど、今話だけで印象はガラリと変わりました。アクションシーンの間の取り方は、どことなく師匠の岸本先生と似た雰囲気を持ってますね。ゴールネットに突き刺さったボールが転がって、背番号10の椎名の背が見えるまでの、このコマの送り方なんてもう、ナルトそのもの。

一つ気がかりは、チームが最初から日本の二強的な表現に感じる点。そういや、P2!も同じなんだよね。『弱小チームから這い上がる』というスポコン漫画はイマドキ古めかしいのか。それとも偶然、コンセプトが被ったのか。格上のライバルチームは多い方が燃えるのが、スポーツ漫画の定石です。P2!やHAND'Sが、この点をどのように補うのか、見物ですね!

* 19(18) OVER TIME
こちらはその『弱小チームから這い上がる』スポコン漫画代表。清々しいほどの超スピード展開で学盟館二軍を引きずり下ろしました。正直、打ち切り臭が香ばしくて切ないよ。7番と8番の(名前)という紹介はもっと切ないけれど! 例え本編が順風満帆で余裕があったとて、このペースでスピーディに連載してほしいもんやね。

三日徹夜のグラウンド整備をスルーした咲倉。アンパンだけの男じゃなかった大山。すっかり丸くなったボルタ。だんだん丸くなりそうな鈴場先生。回を追うごと、各キャラが良好化してるんだけどでも……納得できるかばーかばーーか!!

ボルタ「手ぇ出してきたのは向こうだ!」

すごい発言きたよこれ。お前ら先日、どれほどの外道野球を繰り広げたか、その一部始終を語ってみ晒しなさいよ。スパイクで跳び蹴りかましたのは、女の子に手を上げたのは、いったいどこのどいつじゃーい! どうせ良心化するならば、どうして初登場時、あんなにも腹立たしい悪役として登場させたのか…後先考えない先生なのかサッパリ納得行かない。今話だって、高森が必要以上に人の悪さを発揮してるし。これで高森が善人化するようなことがあったら、本気で天野先生の人格を疑いそう。

* 20(19) 斬

ついに真剣勝負の回数だけなら7回目に到達した月島さん。花咲の目にも止まらぬキック攻撃を、読者の目にも止まらぬスピードで避け続ける(なお、読者にはガードしているように見えるが、これは残像による幻覚現象である)月島さんは、やはりタダ者じゃないぜ。

しかし、武闘派女子の花咲もまた、かなりの手練れだ。単なる格闘女子と思ってたら甘かった。なんと乳をゆっさゆさと揺らしながら刀まで乳頭、もとい投入! 花咲に武士の精神を説かれ、月島さんは戦意喪失かな。彼女は気持ちの上で既に負けてたね。ところで花咲の愛刀、うさぎさんシール付きでキュート。杉田先生のこういう遊び心、好きだなあ。

斬の方も負けじと6回目の真剣勝負。この分じゃ、高校卒業する前には父親の偉業なんてクリアしちゃうね。「ここは変身して戦うしかない!」には真剣に爆笑、もといシビレたぜ! 生半可な精神じゃ笑っちまうぜ。討条の居合い抜きは、あの『重さだけならハンパない研無刀』をも弾くという事態に唖然です。研無刀って切れ味よりも破壊力を目的として敵の刀をボッキボキ折りまくる兵器じゃないんかい!


討条さんの『秘剣 居合い抜き返し』はキメポーズで返ってないのは仕様です。貫木も刺々森もあまりの間違え方にもの凄いリアクション顔してますが、討条さん本人だけはそれに気づかずニヒルな笑み。次のパッチで修正されますので、しばらくそのままでお楽しんで下さい! ラストの斬は、口調や強さだけなく、輪郭までシャープに変身してますね。

* ピューと吹く! ジャガー
ピヨ彦のお母さんがこんなに大活躍したのは初めてですね。フツーのお母さんっぽく見えるのに、実はものすごくヌケてて、この人だからハメ字郎の妻が務まるのだと確信した! 実家の危機に瀕しながらも、なお強靱な精神力を伴って、手当たり次第にツッコミまくるピヨ彦の強かさというか。本作中における彼の重要性というか。そんなところを、たいへん痛感した次第です。

  • 【一番印象に残った台詞】「このところホラ… おかずが無かったでしょ?」

 

  • 尾田先生
     シンボルマークとしての卍はダメってことね。単語レベルはいいんでしょう。
  • 久保先生
     次回の編集さんもオサレな人だといいな。(?)
  • 叶先生
     こういうコメント見ると切なくなる年頃に、オレもなりましたよ…。
  • 増田先生
     とりあえずノリノリってことはよく分かった。また来てね。
  • 稲垣先生
     どこまで実践したんだろう。激しい運動してたら完全にアウトだったと思う、視界が。
  • 大先生
     つまり、取材(京都)に行かせろと。
  • 江尻先生
     つまり、取材(中国)に行かせろと。
  • 矢吹先生
     叶先生もこの辺の貪欲さは見習って欲しい!
  • うすた先生
     ついに告白! さすが集英社公式サイト。

今週は巻末コメントの充実ぶりにびっくりしました。いつも目に止まるコメントは2〜3件なのに…。

1604. 先行感想 - エム×ゼロ M:27「魔法部解禁」

いつもあっさり目の扉絵だったり、先週なんかカードのロゴだけで誤魔化したり、とにかく扉絵に地味な印象があったエム×ゼロ。しかし今週は違いました。明らかにCG塗りですけど、このクオリティはTVアニメ以上のデキだなあと惚れ惚れ。勿論、動画のアニメ絵と扉絵の制止画を一緒くたに評価する方がおかしいんだけども、キレイすぎて一分くらい眺めてました。

カードのレベル
一学期の魔法試験をクラストップで通過した愛理愛花(誤字指摘ありがとうございます)たちが、現時点最高位のホワイトアイアンまで地味に昇格してるところに嬉しさがこみ上げる。この辺の設定はコミックスで補填されてるのかな? いずれ作者の内輪解説が入るだろうし、この際コミックスも買ってみようかな…。*1


タイトルがエム×ゼロ
九澄の持つカードの今後について、柊先生「どうするかはお前の自由だ」とかなんとか言っちゃってますが、タイトルがエム×ゼロなだけに今後の展開は見え見えです。そこで読者の興味は、九澄がどのようなきっかけから、「M0プレートのまま」学園生活を過ごす決断を下すのか、という一点に絞られますね。

この流れを受けての「魔法部解禁」でした。プレートの選択と魔法部の選択。一見して全く関連性のない二つの事象が、九澄の「魔法を使えない」という起因の下、キレイに紐付けされるまでの展開の流れが素晴らしいです。やはり叶先生、本作の連載に入ってから脚本力の切れ味がオカシな具合に昇華されております。


薬品で似非魔法使い
RPGによくある「北極の風」「ボムのかけら」「大地のドラム」みたいなヤツね。使うと○○の効果、みたいな。ゲーム上では使いどころがないままクリア後まで残るアイテムの代表格なんだけど、魔法を使えない九澄にしてみれば絶好のアイテムなわけ。今後M0のまま学園生活を送るにしても、最低限の保険はこれで代用することができそうだ。

今まで魔法使うことを嫌ってたのに、急に(薬品で誤魔化して)魔法を使い始めたら、それはそれで違和感があるんだけれども。多弁で難を逃れて精神的に疲弊し、その行き着く先は『ドラッグに頼る』という絶望的な展開も、「魔法学園モノ♪」という夢と希望のオブラートで包み込んでしまえば、こんなにもファンタジーな少年少女向け漫画になるんだなあと感心しっぱなしであります。


魔法部解禁
これがエム×ゼロでなく絶望先生だったら、血眼になって『魔法ゲンシケン部』を探したに違いない。今まで、魔法色とラブコメ色を強調しすぎた分、割を食って色褪せていた学園色が、ここ最近の「魔法試験」「魔法部」で一気に鮮やかさを取り戻しましたね。ホントはもうちょっと、一話完結的な短編で、日常の学園生活を覗いてみたい気持ちなのですが…。

愛花の反応
九澄の暴走を目撃して、ものすごーく微妙な表情で嫉妬めいた反応を見せた愛花、この絶妙な歪み具合がめちゃめちゃ可愛かった。これは惚れた! 「プレート選択」「魔法部選択」だけでなく「ヒロイン選択」までを、たった一話に混ぜ込んで、キチンと整合性まで整っている!

あな恐ろしや… 新生・叶先生の脚本力……ッ!!

*1:普段漫画本を買わない人間なので、一巻を買うまでが億劫。

1603. 先行感想 - ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 第94条「勇気」

今週号の「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」について、大きくネタバレを含んだ感想記事です。未読の方は閲覧を控えて下さい。

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