1395. 先行感想 - 魔人探偵脳噛ネウロ 第53話「間【あいだ】」

ここ数話、真面目な考察に徹したネウロ感想になってます。それほど今シリーズ、ミステリ性の深い作品になっていて、予想する欲求を掻き立てられます。


笹塚
思わせぶりにナイフ遊びをしていた笹塚さん。弥子の乱入により、ネウロへの攻撃を踏みとどまります。先週時点では「ナイフでネウロを狙った」「ネウロ以外の殺意を感じて構えた」の二パターンを予想できたのですが、どうやら前者で確定。弥子とネウロを簡単に屋敷に入れたのも、ネウロの正体を暴くため? 笹塚は弥子の才能に気づいてる節が無いのですが、今編をもって何か察するのかもしれませんね。

「サイ=笹塚」という読みはもちろんミスリードで、そうなると笹塚は死んでる事になる。彼には一本ズ太い伏線が眠っているので、それが明かされない限り生存フラグは保ったまま。まだしばらくは、笹塚を安心して眺めていられるのは救いです。


サイ
カボチャの正体について。

【第51話「月【つき】」】
−現在−(母親の変死体)
カボチャ「…何だ? 今中で 変な音したか?」

このシーンから分かる通り、カボチャは犯人ではありません。今週『由香≠カボチャ』が判明したことで、由香からは一層真犯人の兆しを強めました。(先週の感想中での推理に固執してしまいますが)

一方のサイは、最後の自分像と対面して期待はずれとの反応。作家の塔湖に共鳴を受けただけで、作品そのものを欲した訳じゃなかったんだ。由香に「あんたみたいな奴まで...」と呼ばれたので、少なくとも身内の家族ではないらしい。ここでも非常に笹塚らしく見せるのは、松井先生の引っかけか。

ヒステリアのイメージ図が男だったように、カボチャは人型だけど犬って可能性もある。弥子のカボチャを見る目線、やや低めなんですよ。「…?」という反応も「どうして部屋に犬が居るのか」という反応? 弥子は笹塚さんにこんな反応はしませんもの。


由香
個人的には「由香=真犯人」を推していますが、別に犯人じゃなくても「松井先生的変身キャラ」の予感はします。一番美味しいゲストキャラ?とでも言えばいいのか…。

【先週の感想より】

  • 『最後の自分像』という名前は塔湖の唯一の半身を思わせる。
  • 塔湖と寄生者らの間に血縁関係はないと説明されたが、もしも一人だけ血縁者がいれば?
  • 末娘・由香だけは「母から聞いた話」を自称しただけ
  • 自分の半身(由香)が自分(塔湖)の仇をとる結末が、松井先生の好みそうなオチ

この辺に合致する描写が、今週投入されました。勿論、先週の予想『血縁』に拘らなくてもいいんですよね。由香が幼い頃に塔湖の作品を褒めて、塔湖が感銘を受けたなど。二人の間に絆を思わせるエピソードがあれば良し。主に以下の二点から、塔湖と由香の関係性を測り知れます。


塔湖と由香の関係性・その1

由香「あいつがとったコミュニケーションっつったら… たまーにじとっ…と湿った目で見てくるくらい」

塔湖が由香に向けた親の愛情の目線です。オレは単純に『親の愛情』と読んだけど、もしかしたら、もっとストレートに塔湖は極度のロリ趣味だったかもしれない。ある夜、由香を部屋に誘って強姦を企てるが、反撃にあって死亡…って、そんな推理は止そう...。


塔湖と由香の関係性・その2

由香「この空間は… ちょっと好き」

塔湖の部屋から価値のある物品を処分したら、見事に私的な創作物・由香に向けた作品だけが残ったんですよね。あのエログロ大好きブラックジョーカー松井先生が、なんて素敵な演出でしょう。

【先週の感想より】
最も態度の悪い彼女が犯人と確定した途端、乙女チックに大変身しちゃったらどうしよう。

ほんとに乙女チックに路線変更しちゃったよ!


弥子
弥子のモノローグは大抵、物事の核心を突いた深い発言です。『塔湖の心を理解したところで事件の解決には不要』ときました。弥子は最終的に塔湖と由香の関係性を察して、クライマックスで由香を泣き落としそう。そこをサイがザックリ殺っちゃうという鬱展開。


その他の見所

  • ネウロの求めた動機は、「塔湖の隠し財産を口実に、彼の作品部屋まで釣った」ですね。
  • 弥子はアルコールもいける子なんだ。嘘をつけない正直者が極まってる。まさしく従順の性質!
  • プラモオタの筍ですが、こうした異色の造形物には興味なし?
  • 笹塚の言葉に怯える弥子。やっぱり弥子の思い描く笹塚のイメージがアレだから…。
  • 『地獄の地獄耳』はカイジネタ。それにしても弥子は毎回ギリギリの幸運を掴んでる。
  • 最後の自分像って、女のオブジェに老体のオブジェが吸収される造形ですね。
  • うわぁ意味深。それっぽい意味が込められてそう。