1209. 週刊少年ジャンプ - 52号

今週はジャンプの前半をファーストキッチンで籠城して読みました。こういう場所で漫画雑誌読むのは恥ずかしいと感じる質で、読んでてぎこちなかったです。人が大勢いる場所でジャンプ読むのは慣れてないんですよ。コレが「ヤングなんとか」系の薄い漫画雑誌ならまだしも、小学生の読む雑誌ナンバーワン候補のジャンプですし、まるで公開野外露出プレイに興じてる気分でした。ジャンプに辱められた!(感想書いてるくせに何を今さら) ジャンプは自宅でまったり読むのが一番安らげる事を、再確認できました。

表紙
 表紙はONE PIECE。ナルト→BLEACHONE PIECEとメジャー所の表紙が立て続け。まるで「三日連続肉料理」みたいな。鳥! 豚! 牛! みたいな。コテコテ感で脂ぎってます。食傷気味です。次号表紙は久々にDEATH NOTEなので、新鮮なサラダ盛り合わせが食べられそう。
GO! GO! ジャンプ
 自分でもビックリするくらい買う気が沸かないんですが。スルーすると思います。
ジャンプラーメン
 先週でラーメン完成したんだけど「何かが足りない!」とか言い出して、ラーメンのパワーアップを図ってきた。こんな一企画までジャンプテイスト溢れてる。
天の助クロスワードパズル
 タテの2だけ答えれば答えが出る、究極のクロスワードパズル。こんな一発ネタのために、1ページ使ってクロスワードの体裁を作っちゃうなんて…。一体誰の差し金だ。
ONE PIECE大型フィギュア
 秘め事フェチの人、必購! 長年秘めてきたナミの最高機密、遂にご開帳…! 商売の手法が理想的すぎて身震いした瞬間でした。

このように
原作ではこのように、数々の修羅場(パンチラシーン)をかいくぐってきました。こうまでして男性読者の欲求を煽り続け、この都度ついにグッズ販売で初公開。オレが商売人だったらやはり相違ない戦略を考えるけど、オトナの商売ってえげつないよね。『サンジのメロリンLOVEポイント』でパンチラの件を全く触れない件とか逆にあざといもの。男ならここで小宇宙爆発させなきゃいつギア・2入れんだ! って話ですよ。

健闘枠: DEATH NOTE 太臓モテ王サーガ
特集枠: 謎の村雨くん(読み切り)

* 1(2) ONE PIECE
ガレーラ組の行動は予想通り。パウリーはとっとと裁判官を撃破して「司法の塔」まで突き進め! ロビン回想が終わる前にルフィ達6人の隣にこっそり並び、我が物顔で一味に混ざる発想もありです(ないない)。スパンダムの指示に忠実なCP9は妙に紳士。どんだけ弱くても上官には逆らわないモラルはあるのかな。

仲間の熱い声を聞いても未だバスターコールに怯えるロビン。恐怖の根源を断ち切らなきゃ真の解決とはならず。この辺はアーロンパーク編のナミの立場とダブります。ロビンはルフィ達に救いを求めるか? 逆転劇の火蓋はロビンの一声に掛かったと言っても過言ありません。

少女時代のロビンが愛らしい。まるでハウス名作劇場に登場する不幸ヒロインっぷりです。こんだけで既に涙腺緩むんですけど。今から涙腺の準備運動しとけって尾田先生なりの気配りですか。オハラ図書館の館長さんからは既に死相が溢れてました。実際島の住民は全滅するけど、そういう差し引きなしで、彼からは死亡フラグがビンビンだぁ…。見た目がヒルルクさんと被るから? 館長の顔がアップになっただけで涙腺緩むんですけど。

早速チームがバラバラで大困惑のヤマトさん。真面目で正直者な性格の様だし、この三人を仕切るのは大変だ。今後のヤマトさんがどんどん不幸人になる姿も、容易く想像できますね。大蛇丸は暁にとっても厄介な存在で、だからこそスパイを仕込んだのでしょう。今回も暁の忍が戦いに絡みそうで、早くも三つ巴の構想が色濃いです。ナルトにサイとサスケを比較させて『サスケの方がいい』と言わせまくるサクラ。そしてニヤニヤと含み笑い。「オレは知っているぞ! こいつの顔は…ッ!」腐女子の反応そのものだぁーっ!

サクラはサスケに恋心を抱くばかりか、ついには乙女の悶々とした衝動を抑え切れず、サスナル(?)妄想をに走っちゃったんだ。「あいつらいつも喧嘩するくせ、じゃれ合いすぎじゃね?」とか、「男二人で面と向かって『お前は親友』発言はヤバくね?」とか、思い返せば怪しい点をいくつも発掘しちゃうんだ。怪しい点を発掘するばかりか、純然たる男子のヤオイ穴をも発掘する妄想なんだ。オレから一つ言えることは、こんな事が書きたくて感想してるんじゃない!

「名前・感情・過去・未来、すべてを捨てて」というキャラコンセプトは「手段選ばず人生賭けて復讐」を誓ったサスケとどうも被ります。この似た者ぶりがナルトの心を動かすのかな。そしてサクラの心をくすぐるのかな(何の心だ)。『ダンゾウの贈り物』は便せんに収まる程度の物…写真か手紙か、フダの類? サイの持つ思い出アルバム(絵画というより本ぽい)、裏表紙は血縁者かな。サイも回想長そう辛い過去がありそうです。

なるほど『アイシールド21』は象徴か。人物のコードネームという先入観ばかり先立ち、エースナンバーとは発想及ばず。エースの象徴に過ぎないって話は、どうも日本じゃ一般的認知が薄い様子。渡米経験がある筧ですら知らなかった可能性も。筧はセナにそれなりの予備知識があると想定して『本物』の話をしたのかもしれませんね。

背水の陣に赴くコータローと、神頼みばかりの瀧。タックルにも怯えぬ頼もしいセナと、一度の激突で震えが止まらない瀧。それら対比表現が光り、瀧の駄目さ・情けなさが露呈します。割と簡単なキッカケで目が覚めたけど、今の瀧は『背水の陣に赴く』姿勢が必要ですね。次週こそ遂に瀧の真価が問われます。…が、鬼兵さん伏線にかかれば、次回で瀧が大活躍するのは約束されたようなものです。ラスコマの瀧は髪を縛ってクールに格好良く。…って、髪型以外のパーツも色男に変わっとるやんけ。漫画ってズルイ!

* 4(6) 銀魂
空知先生の漫画は本来、そこまで読みやすいタイプじゃない。背景白いし表情はよく崩れるし、魅力ある画力ってほどでもない。銀魂って、漫画をスローテンポで読ませるネーム量と、膨大なネームを読ませる作中トークの面白さにあった。今度みたいに完全シリアスにつっ走ると、作品本来の個性がごっそり損なわれ、悪い部分が目に余り、ガッカリ感漂います。

バトルはヘタって程じゃないんだけど、そこはあんまり求めてないというか…。オマケ程度なら良いんだけど。例えれば、お笑い芸人が歌ってCD出すみたいなレベルかなあ。関心は寄せるけど、別にそんなトコ期待してないよ? そういうバカなノリは嫌いじゃないし一応聞くけど、メインで活動するのは止めてね。…みたいな気持ち。でも、せっかくの俗称・うんこ刀が折れたのは残念。銀さんのメインウェポンになるやと期待したのに。山本のバットみたくすぐさま予備が出ないかな。てめーの魂そんな簡単に複製できんの!? みたいな不条理なオチ、割りと好きです。

  • ここにきて普通のテニスをやってるテニプリに拍子抜け。
  • テニプリの楽しみ方を知らなかった頃の純なオレは「テニス漫画らしく普通のテニスしろよ!」とか言ってたんですけど、今となっては普通にテニスされるとガッカリです。
  • 「石丸の手首が万全じゃない」「菊丸は長期戦に不向き」これで大石・菊丸は、いつ負けても問題ございません。
  • とか思ってたら不意打ちの同調(シンクロ)! すげえー!
  • …すげえ? あれれ…? シンクロして何がどうすごいんだ? 弱くなってないそれ?
  • やっべ全然先読めねえよ。シンクロ言われると、ファミスタみたいな動作を思い浮かべてしまう。
  • この調子で青学全員はオーラを放つようになるんでしょうか。竜崎スミレ監督含む。
  • 「バ バカなあれは……」→竜崎監督の豊潤な横腹贅肉がズームアップ(全身オーラ)
  • 「何ジロジロ見てんだい?」
  • だが河村先輩 テメーはダメだ!

先週コメントを戴き、お見事大当たりで髪を剃ってきました。ただ丸刈りにするのではなく、周囲にばれないようヅラを被って、ヅラが外れるただ一点だけに笑いを絞って、校長の前でヅラからの脱却を披露する計算高さも光りました。ギャラリーが皆、圭右に何かを期待し続ける姿が、非常に共感しやすい作りになってる。子安や顧問の先生はもちろん、あの奈々までも期待と落胆と歓喜の表情を浮かべたのはべらぼうに巧い。

さすがにこのインパクトを持ってすれば辻本の存在も霞むよな。校舎を背景にかつてない特大の『どっ』。これで名実ともに「学園の爆笑王」へと返り咲きか? ところで圭右の相方ですが、個人的には圭右の相棒は辻本ではなく、子安であって欲しい。控えめだけど能ある爪鷹タイプな子安君は、とてつもない才気を秘めてそう。読み切りに引っ張られすぎかなあ?

* 7(1) BLEACH
今週は一角のターン。一角のイッてる表情見てると、どっちが悪役だか分かんない。血をどばどば垂れ流してますけど、先週のダメージ無かった事になってるぽい。一撃で圧死したと思ったのに、奇跡の起死回生だわ。「隊葬の準備」と先走った弓親。涼しい顔で澄ましてるが、君は相当に恥ずかしい子だぞ! 圧倒的な勝利だったハズが「勝機は在る」とすり替えてきたエドラド。アンタも相当に恥ずかしい子だぞ! 「いくぜ!」「オウ!」(ドオン)肉と肉が擦れ合う激しい衝突音。エロエロだなあBLEACH

三節棍がそれぞれ巨大化した「竜紋鬼灯丸」は絵が映えます。卍解してもすぐに覚醒しないって、それ単に一角が力不足なのでは。未完成ながらギリギリ卍解にできた感ありあり。三節棍に仕込んでるクスリもパワーアップするお得なオプションが備わってそうだ。

あのクールな笹塚さんが弥子CMに超リアクション。彼がちょっと慌て驚くだけで、大きなお姉さんから黄色い悲鳴が上がります。美味しいポジションだなあ笹塚兄さん。その男前ダンディズムを一割でもいいから草野に分けてやって。『電撃伐採ビリジアン』は今後すこぶる活用されるであろう、絶好の小ネタ伏線。

超有名人の女子高生探偵を出汁に『麻薬の巨大取引』という「大事件の情報」を創造した望月。毎度「創造した情報」を警察に裏社会にリークして、ある種インサイダー取引のように情報を動かして会社を育てたんだね。わざわざ弥子を身内傘下に加えてから犯罪者に仕立てるなど回りくどすぎる。表面的に「犯罪でっち上げ」と見せかけ、もっと深い思惑がありそう。例えば弥子の真価を見極める試験だったりね。ネウロの無敵っぷりが勝ると安心したいけど、どこか不安が拭いきれない幕引き。ところで望月さんは警察OBなのに草冠付いてないね…。

吾代のスーツ姿は、また女心を擽るコシュチュームだこと。スーツには常識・真面目・モラルなど本来「善のイメージ」がつきまといます。しかし吾代ほどの悪者がシャープにシックに黒で身を包むと、かえってワルの色気が炸裂するんですよね。リボーンの『マフィアスーツ』然り、悪者スーツというジャンルは危険で刺激的な香りがそそるのか、女性人気の高いカテゴリです。などと言う話を得意げに語る男。キモイよー!

「冷蔵庫の中にあるものは使っていい」って牛乳しかないし。玲子様、それはいったい何アピールだ! 今井さんほど義に堅い裁判官を入場整理などに使うとは、協会は何て勿体ない配役してるんだ。とはいえ「臨時」って言ってるし、一日だけ無理言って院の仕事に参加させて貰ったのかも。「女の方はビミョーに年増で男を騙す性悪女」と、リリー・マリル兄妹は速効で草野のキャラを見抜いた。今井さんをイケメンだなんてマリル妹はリリーでした。誤字指摘ありがとうございます!も手が早いな。性別間違われてる二人の困惑具合が面白い。(全体的に歪んだ読解)

五嶺がユミに課せた除霊金は帳消しと今さらフォロー。疑問の声が大きかったのかな? ペイジさんは協会の調査本部長と魔法律院院長を兼任。どんだけ忙しいねん! 協会はよっぽど人材不足だな。あの伝説の」と噂されるほどの著名人なら、いよいよ幼少時代の草野が出会った魔法律家は彼で確定ぽい。 四つ目の仮面・ティキは800年間協会にマークされていて、五嶺家の歴史も長くて、院と検定の歴史は500年程度続いていて…。魔法律協会の歴史ってのは、よっぽど長いのね。

健康診断で免許剥奪の狙いは、案外本心から「己を知らず磨かずは無し」を主張したいのかも。堕落した魔法律家に渇を入れる目的で。「はいあーん」で意味もなく草野がセクシーショットすぎる件。固く目を閉じて口を開いて棒を咥える草野は妙な照れ方しないで! こっちが恥ずかしいわ! ペチャパイ・マリルが兄にバカにされて涙目のシーン、キュートメガネの魅力が大炸裂だ。リリーとマリルの前ではお兄さんに振る舞う草野。こうして相対的に草野を見ると、彼はやっぱりそれなりの年齢だろうね。リリーに再検査を詰め寄る医者は変態すぎる。「い いいかい おじょうちゃん…」と、お医者さんごっこプレイで少女に詰め寄る様は、まるで変質者だ!

初めてリボーンを格好いいと思った回。いつもはツナを逆境に追い詰めて楽しんでるくせに、こんな時だけカテキョ顔。でも今週はツナへの信頼に皮肉感がなく、結果好印象に繋がりました。彼が表情一つ変えない呪いの所為なのかなあ。ヒバリの活躍がすっかり主人公を食ったのも「ヒバリらしい」し「ツナらしい」ですね。変なところで個性の描き分けセンスが光ってます。

六道骸」はその名の通り、骸があれば憑依できるのね。憑依能力も六能力の一つぽい。名字「六道」と名前「骸」の両方が能力と繋がってたとは。「切法師」「案内屋」等、名前ネタでハッとさせられると、深く感服します。六道vsツナの2ndステージで残るスキルも明かして頂きたい。 六道がヒバリの攻撃受けて余裕顔なのは、一肉体の「致命傷」や「死」という意識・観念が薄れてるのかもしれません。どうやら今までも肉体交換してきたようだしね。ランチァが言い残したのもこの憑依能力の事かな?

今エピソードの決着後、物語は以前の短編オムニバスに戻るのか、それとも現路線で進めるのか。六道という一キャラを膨らませるだけでも、物語に大きな影響を及ぼす予感があります。後の展開がどの収斂するか見物!

冒頭からくどくど「ハサミ」「プリン」を連呼して、紹介商品の筆頭も結局ハサミにプリンなのは残念。しかし、『一万円均一』なら様々な商品を並べていい所を、敢えて『百円の商品』と対比表現で描いたのは見事。一般人に親しみある商品を題材にし、例えば一万円ビールの大人買いを描くことで「階級制度」を実感できました。一万円缶ビールが買い物かごからこぼれる場面が最高に贅沢に感じて、嫉妬さえしましたもの。ちなみに日本一高価な「おみたまプリン」は2個入り6825円だそうです。国外産なら輸送費込みで、1万円プリンも実現しそう!

* 12(-) 謎の村雨くん(読み切り)
キャラ作り
スパイ忍者・クナイ、その父・鉄夫、演技派の大和。どれも好感が持てる個性的な性格で、不要なキャラの一切を削除し、登場人物をメイン三人に搾ったのは良かったです。無理にキャラクターを出そうと躍起になる焦りもなく、どっしり構えてマイペースに一つの漫画を描き上げた、そんな印象を受けました。笑いとバトルとヒーロー性を、無駄なくそつなく設計図通り組み立てたら、この完成度を誇れるのか。

構成作り
小咄を一節ずつ解決してから、次の小章節に移る作風も好きです。代表的なところでは『千と千尋神隠し』でしょうか。独立した小話また小話が奇妙に繋がり、客観的に見ると「一連の大きな展開」になっていくスタイル。小話毎に伏線や仕掛けや小ネタを仕込んでおき、終盤の小話で一括回収していくと、これが爽快なんだ。ページを忘れてこの作品に没頭できたのは、言い表せない安定感、信頼感が漂っていたからかも?

グラナダの悲劇に負けないで!
シナリオ、演出、魅せる工夫、台詞回し、キャラ造形、展開・構成……ただただ完成度の高さに感激。本年度、いとうみきお先生が連載を奮えなかった事態が異常に思えるほどです。そりゃ、作家として完成し尽くされた分、灰汁のある個性も強くて、そこが鼻につく感も否めないけどさ。思えば今年は新連載不作の歳。新連載を不毛に打ち切るくらいなら、このベテラン作家を起用して頂きたかった。グラナダの失敗を考慮しても、このまま腐らせるには惜しい人材です。

右ストレートのエグゾースト・ブラストを一撃食らって立ち上がった者は居ないと豪語しながら、右ストレートの乱打を浴びて減らず口を叩けるタカヤ。これはタカヤが凄いのか、坂本先生が設定ミスってるのか、判断に苦しみます。ジャンプ漫画のヒーローは、毎週話が終わる度にダメージ回復するんですよねっ。

螺旋の力を練り上げる連駆、その最大の弱点はカウンターか? 「オレの右手を使って立ち上がった者は居ない」と豪語してたヴォイドにこれがオレのフィニッシュとか告白されると、なんだかドキドキする年頃です。「ボクシングでキレイにノックアウトされると試合前後の記憶が」いや、もはや何も言うまい。タカヤのダメージが軽微なのも、背景が縦横の線で形成されるのも、ぜんぶ連駆のおかげです。

(表紙の煽り文より)解きほぐす知略が織りなす知的な遊戯…!!

爆笑! ギャグが冴えすぎですよ担当の人。『所詮、連載は縺れ絡まる蜘蛛の糸…』糸ををたぐって一話でも長く連載続くといいですね。唯一にして最大の個性・菓子グッズ。これ以外に『知恵』らしき描写は片憐も感じないのに、そのお菓子グッズを使い回す暴挙にアイタタ。どうにもサクライが出突っ張りで生理的に受け付けない。リボーンの子供ランボメインの回に匹敵します。サクライを休出する必要性が感じられません。今からでもヒロインを変えた方が、作品のためにいい決断だと思います。

「この世界には、未だ数多の『楽園のカケラ』が眠っている。ボク達の旅は終わらない──サクライを忘れる、その日まで! −たくさんのご声援ありがとうございました−」

という打ち切り伏線だといいなあ。

* 15(15) DEATH NOTE
米国大統領より強固とされる高田護衛隊をまんまと利用せしめた月。ニアの捜査網も護衛隊の鉄壁の前には通じず、「コンタクトを巡る戦い」は月が一枚上手。ただし、元SPKメンバーの動きやメロの動向は描かれておらず、月の完全勝利は怪しいところ。…今回くらいは、月に花を持たせてやればいいよ。女を口説いてノリノリみたいだし。

『コンタクトを巡る戦い』は月が抜きん出ないと話が進まない節もあり、筋書きを考えればこれが一番オーソドックスな展開でしょう。この後、ニア達は魅上と月のホットラインをどう紐解くのか? メロとニアのどちらが先に察するのか? 相沢の喧噪な表情、完全放置の海砂など、ちょっと弄れば大爆発しそうなネタも盛りだくさん。美味しそうな素材は揃いましたし、ここからが大場先生の料理の腕の見せ所でしょう。

今話の見所は、月が初めて「ノート所持者でない人間」に正体を明かしたこと。利用価値が十分とはいえリスクも高すぎます。例えば高田側から漏れる可能性があるキラ情報は、月にも制御不能。思わぬミスで苦境に立たされそうです。月と高田の繋がりをメロ・ニアに知られようものなら、その時点で高田は日本捜査本部の面々同様「殺せない人間」になるのでは?

夜神月口説き術 第二回
月の口説き講座は総集編にして、コミックスのオマケにHOW TO USEとして掲載すればいいと思います。

  • Topic16 再会は無言で抱きしめるべし。
  • Topic17 「今日も来てくれたことに感謝するよ」昨晩のデートが寸止め終了の時、効果絶大。
  • Topic18 昨晩の空気を読んで、キスも軽々こなしちゃえ。ちょっと強引すぎるくらいがいい。
  • Topic19 いいところで電話が鳴るのは定番のパターン。(伊出さんの迷言)
  • Topic20 自分で仕込んだ盗聴などの一切を目の前でバラし、身の危険を煽る。
  • Topic21 自分の最大の秘密を教えて、弱点を共有する。
  • Topic22 秘密を教えると同時に、さりげなく下の名を呼び捨て。
    • ここぞの場面で呼称を切り替えると効果的!
  • Topic23 一度下の名前で呼び始めたら、その呼称を連呼! ラッシュ! 照れる前に慣れろ!
  • Topic24 部下は「おまえ」呼ばわりしつつ、ターゲットの女性は名前で呼んで特別扱いする。
  • Topic25 女性は「女神」という言葉に弱い。(→関連:Topic02
  • Topic26 昔彼女が言っていた言葉を振り返り、思い出に色濃く残っていることを強調する。
  • Topic27 今後も彼女と本気で付き合う「形」をとる。
  • Topic28 堂々と二股宣言。

おまけ
道連れないで!
月の口説き文句を話半分に、そそくさと脱ぎ始めてた清楚高田、改め淫乱清美。さっそくムフフトーンの使いどころですねっ!

* 16(-) 自称ナイスガイ(読み切り)
三号前に掲載されたナイスガイ再び。漫画内容は笑えないけど、これが掲載される事態は笑うしかない。集英社きってのカリスマ絞りカスが早くも再掲載です。誰一人望んでないことを容易くやり遂げる。編集部はページ数さえ埋まれば容赦なしッ! (→以前のレーダーチャート評価。

「両サイドの2人は今回出てきません」の出オチが一番笑えました。リアクション芸が売りの漫画なのに、そのリアクション描写がくどい。一つのネタをひっぱりすぎてテンポが悪く、笑えそうで笑えない曖昧な愛想笑いが精一杯。最終回はナイスガイが窓から落ちてばいいと思う。

* 17(18) Mr.FULLSWING
徳島出身の読者様、この度は心中お察しします。沖縄、大阪、北海道、そして徳島。今年一年だけでこの毒気。こうしてWJは47都道府県の嫌味を制覇するのでしょうか。トルネードアンダースローって、動きを想像するとそれこそ阿波踊りの域ですよ。踊るか投球するかどっちかにして! 鈴木先生は「鳴門大渦」て言いたいだけで徳島を選択したんじゃないのかと。

今のところ相手チームの魅力が希薄で、野球パートを真剣に読み入れません。逆算すると決勝まで全五試合。こんな消化試合があと二回も続くのか、憂鬱。とは言え、相手チームのキャラや設定まで作り込む暇はないんですよね。それんとこ、分かってはいるのですが…。屑霧不調の原因は家族の不幸で、再び暗い話になりそう。そして屑霧の回想開けたら徳島は勝手に負けてそう。

こちらで氏腺液を先走りました。

以前の感想で、明神とハゼの因縁バトルは一騎打ちこそ望ましいと述べました。ですが、今回うたかた荘の面々から横槍が入っても、大きな拒絶感は抱かなかったです。明神が負けたら彼ら全員ハセに食われるわけで、だから彼らなりにも戦うべき理由はあるのですね。こうなると、出しゃばりのくせに無力な姫乃は、この展開では本当に役立たずだ。役人立たないのに口出しして、下手に明神のピンチを招きそう…。

一昔前だと、そうした「守られヒロイン」は時代の真骨頂でした。けれど女性も強くなった平成の世、時代はバトルヒロイン主流に流行が転移しちゃった。だってみんな、どうせフローラよりもビアンカなんでしょ? どうせプックルよりもゲレゲレなんでしょ?

おまけ
道連れないで!
ダッダメー! そこだけは絶対に巻き添えないでえーっ!

作者コメント

  • 岸本先生
     作家道具の買い出しはアシの仕事って印象なんだけど、岸本先生は自分で買いに行ってたんだ。通販じゃダメなのかなあ。
  • 稲垣先生
     腕時計8千万越え。こち亀の中だけと思いきや、ホントに売ってるんだ。
  • 許斐先生
     「子供達のために」「ファンのために」ギリギリまで値下げ交渉しました、って表明しながら宣伝するのが流行ってるんでしょうか。
  • 森田先生
     もっさもさ顔の影濃い凶悪犯の法廷画になりそう。
  • 坂本先生
     ウニの黄色い部分は「優しさ」です。外皮の棘はツンツン、内部の身はデレデレ。ツンデレ天然海産品でたぁーっ!
  • 大亜門先生
     スピンちゃんで苦汁を飲んだ経験からか、嫌に生々しい宣伝です…。

巻末の挿絵が一部セリフ入りになってる違和感。今まで文字が入ってた事ってなかったような。