1210. 少女コミック増刊号 - 12月15日号
やっぱり少コミ増刊号には、ポテトチップスとコーラが欠かせないですね。もちろん片手には三色ペンを装備。最近コンビニ店員に顔を覚えられて、深夜少コミを買いに行くと『あ、いつもの少コミの人だ』とばかりに、未開封の少コミをビニール袋から一つ取り出し手渡して貰えるようになりました。これでオレも一人前の小コミ乙女です。少コミ感想界隈の皆さん、いつも更新お疲れ様です!
ハイ、というわけでね、いつものジャンプ感想読んでない人は置いてけぼりのテンションですよ。少コミ増刊号(12月15日号)は『恋の小悪魔』特集です。クリスマス直前とあって、内容は女子小中学生が読むにはギリギリの内容ばかり。キス、押し倒し、ボディタッチ、ベロチュー、言葉責め、<以下検閲>はお手の物。これを女子小学生が読むのだから、日本は世も末ですよね。特に新人若手作家の作品は、冒頭から刺激的なお色気満載。セクシャル描写は過激な方が読者ウケが良いとは、今や少女漫画の常識であります。紙面に「H」「共有」「繋がる」「捧げる」「ペット」「抱いてやる」「犯す」「ロストバージン」という頻出単語がそれぞれ何十ワード飛び出すか、カウントしてみるのも一興ですよね!
健闘枠: 毎日ギュッとね
特集枠: バージン☆Revolution
車谷先生の過去作品と言えば「野獣二人」「誘・惑・者〜ケダモノトライアングル〜」「少年は甘く愛す」「禁断婚」ですよね! 先生自身が相当溜まってそうなタイトルばかりです。amazonで検索したら間違えてアダルトビデオが見つかりそうです。でも、笑ってはいけません。平成生まれの女子小学生は、こういうモロなタイトルにときめくのです。小学館は大まじめです。
本作を読み解くに、まずはこちらの立ち読みコーナーをご覧下さい。
!?
漫画を読み始めて、開始二ページから耳舐め。これなんてエロ漫画?(knem??) …まったく。これだから日本の性は爛れてるんだ。*1 これだから今どきの中三女子は『今付き合ってる男が三人目』というハイレベルディストーション(※すごく歪んでる、の意訳)なトークを展開してんだ。羨ましい…違う、けしからんッ!
まあね、オレくらい大人になると、こんなチョ色気シーン(※チョイと色気があるシーン、の意訳)じゃあ感じませんよ。むしろ……
あんまりカリカリしてると…
こっちの方にゾクゾクするぜ。開始一ページ目から『カリカリ』。もはや釈明の余地もございません。「カリカリなんて普通に使う単語やん」なんて野暮なツッコミは必要ない。なぜならこの漫画「毎日ギュッとね」の作者は車谷晴子大先生なのだ。朝から幼馴染みの耳を舐めておちょくりながら自身のカリがカリカリですか。
週刊少年ジャンプなんてタカヤの「あててんのよ」で大反響だったのに、こっちは開始二ページで舐め舐めエロエロです。
しかし、この程度は現代の少女漫画じゃ王道中の王道です。少年漫画的に言えば第一話にしてバトルのトーナメントが始まっちゃったくらい痛々しい王道展開なのです。今どきこんなのでときめくのは、時代に取り残された男子だけ。つまり週刊少年ジャンプとは現代に取り残された最後の純真だったのです。まあ……
「ダメ…」はツッコミ待ちの合図ですよ、お嬢さん?
少コミで連載中の「密×密ドロップス」なんか開始四ページで指突っ込んでるけどね。でもそれは「コミックス第五巻」という恋の積み重ねがあっての荒行。短編読み切りが一ページ目からカリカリ舐め舐めエロエロできるのは、車谷晴子大先生だけ!
やはり読者ターゲットが小学生・中学生だからでしょうか。身長低めのヒロインが、長身でクールでメガネで知的でイケメンでお金持ってそうな男性に惹かれる、またもや王道少女漫画です。あわよくばエッチしまくりたい願望を秘めたヒロインだけど、きっかけ作りができずにやきもき。最後の詰めは男の人にリードして欲しいのね。どこにナニを詰めるんだか。
超お嬢様の多弥。はじめてバージンを捧げようと決めた相手に、「バージンは面倒くさい」と言われて、使用人の火煉にバージンを奪ってもらうことにしたけれど…?
したけれど…? じゃねーよ! まったく少女コミックはどいつもこいつも、開始僅か数ページで天下一武道界始めすぎだ。「使用人」という単語のそれで脳内設定を目まぐるしく回転させ妄想に耽ってる腐女子のお姉さんの姿は、もはや安易に想像できます。
なるほど、男性オタクの萌えの象徴「メイド」に対して、女性オタクの萌えの象徴が「使用人」だったのね。
また一つ勉強になりました!
読まずにどこまで書けるのか、一度やってみたかった。でも次の機会があればぜひ、読んでから全感想に挑戦したいなあ。