1674. フィナーレ感想 - 通行証編

今回の感想は苦言ばかりを呈してしまうかも。銀杏婦人戦の終盤は、スピード感が乗っててお気に入りなのだけど。それ以外の部分が個人的には残念だった。

法律学校の潜入操作を開始する草野。かくしてその実態は…やっぱり魔法律バトルが主体。箱舟編に入ってから、あまり期待してない「魔法律バトル」一辺倒の内容が続き、かなりヘコたれる。ムヒョロジのバトルは、緻密な戦略性ではなくインパクト重視なんだ。だから長引くと、簡単にダレてしまう。

銀次登場時の敵・百厄輪の面も、今さらの雑魚悪霊だった。ここまで大ボス戦を乱発した経緯もあり、正直言ってスケールが小さい。せめてこの戦い、最後まで銀次と草野だけで危機を打開していれば、面白く映ったかも。「魔具庫」のリソースを活用するなど、地理的条件は整っていたのだから。このクラスの悪霊を最強・六氷が退治しても、白けてしまう。

更に言えば、「火蛍の素」の事故をきっかけに草野が落ち込む展開も、箱舟戦の中で描くには今さらだ。この落ち込みから復帰し、本当に成長したなら納得できたが、別にそんなこともなく反省しただけというやりきれなさ。このエピソード無しで草野が新魔具『業洗刀』を手にしても、別段不整合はなかったと感じる。

銀杏婦人戦序盤は冗長さを否めなかった。しかし終盤の追い込みは疾走感があって好印象。全員作業で時間を稼ぎ、六氷が新しい魔法律書をいなし、上級魔法律を無詠唱のまま発動し、銀杏婦人の過去を回想する…これだけの情報が一話に凝縮という構成力! インパクト重視の魔法律バトルだからこそ、普段もこれくらい手短にまとめていいと思うのだけど…。

思い出のワンシーン
今回は真面目な名場面を紹介しますよ!(今まで不真面目に紹介してたみたいな言い方!

【コミックス13巻 - 第106条『スーパーヒーロー』】
ボビー「将来の自分はもちろんヒーローでし どんな相談もちょちょいのちょいのスーパーヒーロー…」
六氷「………戯れ言は終わったか? 終わったなら 魔法律家として最後の仕事位 こなしていけ」

銀杏婦人の囮役に名乗り出たボビーを見て、六氷のスーパークールな優しい言葉。ちょ、めちゃんこカッコイイじゃないですか六氷さん! ついさっきまで、ボビーに地獄行きを宣告してた人と同一人物とは、とても思えない…!

(追記)第155条『パートナー』の話中で紹介されていましたね。解決です。失礼いたしました。