1108. 第38回 - 遠き鎌倉

ここ二週分見逃してるので、今回はリハビリ感想。

梶原景季

義経の見舞いは梶原景時中尾彬)からも反感を買い、この悪評が鎌倉にも伝わる。景時の息子・景季(小栗旬)は義経に、今後は軽々しく会えなくなると別れを惜しんだ。景季にとっては己の目で見初めた人。父の立場や鎌倉の事情を考え義経と決別したのは、彼も辛い決断だったでしょう。「いずれまた酌み交わすこともあろう」との誘いにも、言葉もなく去る景季。二人の間に空しさが漂ってました。

お徳と密談

ここ二話分を見逃したため事情が飲めずにいたけど、お徳さんがうまく纏めてくれたおかげで要約が掴めました。まっすぐな義経を、周囲の人々はまっすぐなまま見ているか?は、今後も活用される要素でしょう。義経の純な重いと裏腹に、周りの人間は誤解を強めてしまい、結果頼朝との溝を深めてしまうのか。

その一例が今話の行家(大杉漣)で、彼は義経と頼朝の不和を自分の都合の良い解釈で曲解してる。義経と行家の会話には主義からテンションから大きな温度差がある。行家は頼朝を痛烈に批判して、そんな往家の意見を義経は否定し続ける。どうにも会話の噛み合わなさがやり取りを見ててもどかしい。義経ももっとキツく否定すればいいのに。

義仲(小澤征悦)の件は痛いトコ突かれたらしく、逆上して反論を捲し立てたけど。しかし「切ない戦だった」「二度としたくない戦」という表現は、義仲だけじゃなく平家追討の戦もでしょう? 義経はこの期に及んで平和ボケしすぎな気がするなあ…。

義経の本音

義経は頼朝に会いたいがため、(前二話で?)様々な手を打ったことに己を責めた。文だけではダメ。間に人が立ってもダメ。官位に関する自分なりの考えを直接会って伝えたかった。そして、そのためのチャンスが巡る。大姫に心動かされた政子、触れ状に義経の名が無いこと、法皇の命で宗盛(鶴見辰吾)らを鎌倉に護送することなど。

千鳥のミニスカ和服
千鳥(中島知子)のミニスカ和服は週を追うごと短くなってる気がします。今日なんて下ケツ見えてますやん!

大姫の変化
大姫(野口真緒)がチョー細目に! 昔はあんなに可愛らしかった(?)のに!

法皇と頼朝の思惑

触れ状には「無断で官位を得た者」の鎌倉入りを許さない文面があったが、その中に義経の名はなかった。それを拠り所に、義経は都を発つ決意を固める。一方の法皇は触れ状の真意を見抜く。頼朝は義経を試しつつ、義経を通して院を牽制する考えがあることを察した。そして法皇もまた、敢えて義経を鎌倉に送ることで頼朝の出方を傍観。頼朝と法皇は、義経を使って互いの動きを牽制し合う形となりました。

伊豆の重衝

  • 伊豆の重衝に頼盛が訪問。頼盛は身の振る舞いの謝罪を重ねつつも本題に入る。

頼朝は有能な重衝を伊豆に囲っていたが、ついには興福寺から強硬な姿勢で重衝の身柄を求められる。拒めば僧兵を率い鎌倉を攻める脅しに、頼朝も「寺の者は後々厄介」(平家も寺との物議に拗れて没した)として決断を下した。

平家一門にありながら拠り所のない頼盛の気持ちを、重衝は組んでいた。「許されよ!」と連呼する頼盛さんは過去最大の演技。前半は平家を裏切った謝罪、後半は重衝を守れなかった謝罪。二つの謝罪が話の流れを切らず、話題が自然と移り変わったのが巧みでした。

宗盛と重衝

  • 宗盛・清宗(渡邊邦門)の護送中、重衝の護送隊と合流する。

重衝と宗盛・清宗が再会。時子ら一門の入水を告げ、全ては私の所為と嘆く宗盛。時の趨勢だったと兄を力付ける重衝。平家一門の結束力の強さと「兄弟愛」を見せつけられた義経。彼の心中はより複雑になったことでしょう。宗盛・重衝の兄弟を見て、自分と頼朝の兄弟の姿を思い浮かべたりして。どんどん追いつめられてるなあ義経は。