708. 第04回 - 鞍馬の遮那王
大河ドラマ「義経」の物語について感想するサイトが、未だ数件ほどしか見つかりません。昨年の大河は、あちこちのブログで分析・考察する感想が見受けられたので、現状はかなり寂しいです。自分の感想もまだまだ考察段階にはほど遠い状況なので、どちら様か鋭い観点をお持ちの義経感想をされていたら、ぜひ読んでみたいです。
逆に、俳優の話や小ネタを取り上げた義経記事は多いです。自分は役者そのものへの興味が薄い(というか興味なしです…)ので余計に残念。義経の記事に関する絶対数は相当量あるので、今年の大河関連記事は「役者>物語」重視なのかもしれないですねえ…。
前半、鬼一法眼に弟子入りまで。
- 冒頭、遮那王(滝沢秀明)の修行シーン。パワーや豪快さはありませんが、機敏な動きと、凛とした木刀裁きの映像は、素直に格好いいと思えました。
- 覚日律師(塩見三省)さん、遮那王が夜な夜な都に降りていたことを知っていた。そしてこの日はついに、和尚さん自ら遮那王の行動を認める。その代わり「金売り吉次(市川左團次)を尋ねること」「正体を見破られぬこと」「母上を訪ねないこと」を約束する。
- 遮那王は吉次を尋ねたが不在。代わりに妻のあかね(萬田久子)が遮那王を向かえる。遮那王はあかねから、平清盛(渡哲也)が病に伏せ出家した話を耳にする。
- 清盛は親兄弟から息子まで、家族の皆から心配され慕われていた。各人、清盛亡き後の覇権争いに燃えていると思ったんだけど、平家の人達って意外とアットホームだ。
- 後白河天皇(平幹二朗)までもが清盛を見舞い、数々の薬草を用意。「そちに元気になってもらわねば、余は心細いのだ…」と。
- 清盛の病に臆して、天皇は自分も近々に出家すると宣言。その一年後には本当に出家し後白河天皇→後白河上皇に。
- 遮那王は吉次に「清盛と母親の間に何があったのか」「清盛は何をしたのか」「自分が本当は何者であるか」を尋ねるが、「それはいずれ時が来たら」とはぐらかされる。遮那王、まだそこんとこをよく理解してなかったわけですね。
- 五足&烏丸は相変わらず元気そうです。目立ちすぎず隠れすぎずの絶妙な位置。特に烏丸の気配の消え方は素晴らしいデキです(毎週言ってる)。
- 成長したうつぼ(上戸彩)、またしても遮那王に助けられる。うつぼに関しては、なんてワンパターンな王道展開が続くんだ。毎回、見てるこっちが気恥ずかしくなります。食パンをくわえながらダッシュで登校する女学生が道の角で転校生の美少年と衝突して運命の出会いを果たす、くらい恥ずかしい展開を何度も重ねてくるうつぼ。もしかしてそういうキャラの子なんですか?
- うつぼ「遮那王様…」と惚れっぽくつぶやく。が、遮那王は全く気付かない。そもそもうつぼさん、そこはセリフが違うよ…。「牛若様…」じゃないと、幼少時代伏線の意味がないよー!
- またしてもファンタジーに登場する鬼一法眼(美輪明宏)。法眼さんが登場する度に、映像はCGで溢れ、無駄に予算を注ぎ込まれます。序盤は金がかかってるなあ。
- 父と慕った清盛のことを「忘れることもできず、割り切ることもできず今日まで…」と思い悩む遮那王。その悩みを法眼に打ち明けて「悩み抜けばよいではないか」と回答される。
- 法眼さんは他にもいろいろ自然がどうこうと怪しい宗教勧誘のようなセリフをくどくど仰ってました。いまいち理解不能なので、スルーして良し!
- なぜだか遮那王は鬼一法眼に心惹かれ弟子入りを決意。あーあ、遮那王勧誘に引っかかっちゃったよ。
中盤について。中盤は特に場面転換が激しく、また時間の流れも掴めず混乱しました。遮那王修行の日々、清盛の屋敷、弁慶が叡山と平家に恨みを抱くまでをまとめます。
- 「暗闇の中 まで走れ!」(ゴォォォォ/風の音)「走るのじゃ!」
- 法眼さんはあれだけファンタジーに演出しておいて、修行は普通に熱血だなオイィィ!
- 法眼さんは普通に魔法使ってるんですが…そっちにはツッコミ無しですか…?
- 陰陽師だからといって何しても許されると思ったら大間違いだぞ、平安時代。
- 遮那王を熱血修行に励ませるくらいなら、その人智を越えた陰陽術を教えてあげて。
- そんなこんなで、遮那王くんは文武両道、朝も夜もあらゆる修行に励みます。遮那王は一体いつ寝てるんですか。
- 一方、都では寺同士の抗争が絶えなかった。平家の軍勢が武力行使によってこれを沈静化。
- 騒動の責任を問われる叡山の僧兵たち。
- 全ての責任を武蔵坊弁慶(松平健)が被り、騒動の首謀者として叡山から追放される。
- 弁慶は全て叡山に計られたことを理解し、平家の容赦ないやり方にも怒りを露わに。「理不尽なり…くうっ!」と萌えセリフ。なんでマツケンに萌えてるんだオレは。
- こうして弁慶は、叡山と平家に深い恨みを抱くようになる。
- 場面は変わって清盛のお屋敷。遮那王と腹違いの妹・徳子(中越典子)ちゃん登場。美人です。その徳子ちゃん、男嫌いなんだそうで。徳子ちゃんシナリオでもこれから様々な波乱(主に計略恋愛系)が起きそうなので、(どろどろとした女の戦い、嫉妬と憎愛などを)楽しみにしたいと思います。
- その頃遮那王は、兵法を学びつつ、理を持って修行に励み着々と成長。たった一話で強くなりすぎ。なんてご都合主義なんでしょうか。
後半について。修行を終える遮那王と、平家の兵を退治して都で暴れる弁慶。
- 弁慶は恨みをもって、夜な夜な京の町で平家の兵や公達を単身で襲う。そして彼らの太刀を次々に奪っていく。
- めちゃめちゃパワフルに敵をねじ伏せます。平家の人達は木の枝に身を投げられたり、川に投げ飛ばされたり。
- 「嫌だ(棒読み)」「弁慶ぶんどったり! フッハハハハハ」ちょっと待って! マツケン! その演技スゲエかわいいよ!
- まさか弁慶が萌えキャラとして昇華されるなんて、夢にも思わなんだ。誰も想像しなかったよ、そんなキャラ立ち!
- 今話は全面に渡り、タッキーは乳首露出しまくりですね。視聴率もドーンと上がっちゃうんだろうか。奥様方は余裕でDVD録画してて、今話なんか永久保存版なんだろうか。
- 遮那王は何者かの集団(鞍馬天狗)に襲われる。
- つーか、ワイヤーアクションがこんなところで!
- タッキーの必殺技「ワイヤージャンプ」は、もう何つーか…言い表しようのない違和感ある飛翔でした…。
- 鞍馬天狗の正体はやっぱり法眼さん。天狗の鼻をポッキリと折る遮那王。無性に折りたくなるよね、あの鼻。見事に修行を終えた遮那王くんなのでした。
- 鬼一法眼は君風の精霊なんかじゃなくて、本当の本当に普通の人間(陰陽師)でした。そんなバカなー! アンタどの登場シーンも人間離れしすぎなんだよっ!
- 鬼一法眼さん、最初から最後まで良いお声でした。
- さて遮那王、母にあって全てを聞こうと決意し都へ降ります。
- 一条の屋敷前で「母上…! 母上…!」ドンドンドン。
- って遮那王あんた、策もなく正面突入っすかー!
- 遮那王は結局、母・常磐(稲森いずみ)に会えず終い。組紐屋のお徳(白石加代子)を尋ね、過去、母親と清盛の間に何があったのか、お徳から全てを耳にする。
- 清盛は常磐と子供達三名を助命した。その理由は、この時清盛は常磐に抱かれた赤子(牛若=遮那王)を自分の身に重ねてしまったのだと。第01回感想の予想通りでした。
- 遮那王にとって清盛は「親の敵」と同時に「命の恩人」なのだと説得される。
- 都には平家の兵が多いので、遮那王は女に化けて鞍馬寺へ帰ることに。
- つか、ぴーひょろろ〜って笛吹いてたら目立つっしょ遮那王!
- 女に化けてるくせに堂々と帰りすぎ。こっそり隠れて帰って下さいよ、遮那王さん。
- 帰路、五条の大橋で遮那王と弁慶が運命の出会い。以下次週! ひっぱるなぁ。
常磐が登場しなかった今週、特に男女間のどろどろとした恋愛、執着、嫉妬、憎愛、は描かれず、個人的にはとても残念。一方で、ポスト常磐となりそうなのが、常磐の血を引き遮那王と腹違いの妹・徳子ちゃんの存在か。彼女が平家の血族をどのようにかき乱すのか、楽しみで楽しみで。今から鼻血出そうです。
また、遮那王の回りではうつぼや静も登場し、次週からは主人公周辺の淡い恋愛模様も開始。こちらは爽やかな青春を繰り広げて頂きたいです。歴史ドラマとしては、今後重要役になるのが金売り吉次、そして弁慶。特に次週、弁慶とは五条の大橋で伝説の一戦を描いてくれるので、こちらもどのような映像が飛び出すか楽しみです。吉次の方は、あまり個性のないお顔で残念でしたが…まあ、奥州藤原までの道案内するだけの人だし、普通のおじさんで問題ないか…。
義経の背景となった時代の勉強も徐々に進んでいるので、大分人物の名前は整理できてきました。似たような名前が多い(しかも登場人物が多い)と、感情移入以前の問題ですよねえ…。がんばって覚えるしかなさそうです。