707. リンク紹介の手法とその変移について

関連記事(※様を使い分ける意図あり)
電情舞台裏さん
ARTIFACT
スローストローさん
ゴルゴ31
昨日の「705. HNでぐぐってみた」のホント下らない雑文に対して、予期せぬリアクションを頂きました。

まずは経由から説明。昨日、オレは今まで「サイト名=管理者名」でやってきたけれど、ある時「サイト名≠管理者名」の状況を強いられ、名前で混乱を招きすみませんという趣旨の記事を書きました。これに関して「電情舞台裏」のNEC花子先生が、サイト運営に関する根底概念として「管理人名は必要ないのか」という記事を、過去のWeb史から分析し分かりやすく解きほぐされました。あんな変態記事が、どうしてこうも崇高なテーマに生まれ変わるのか。人間性の違い? もしかしてオレって別の種族です?


管理人名は必要ないか?(電情舞台裏さん)
NEC花子さんの個人意見として、「管理者名の扱い」のこれまでの推移を簡単にまとめます。

  1. サイト運営初期の頃は、「(サイト名)」(呼び捨て)とリンクしていた
  2. 他サイトを意識し始めて以来、自然と呼び捨てをする機会は減った
  3. 現在の風流より、他サイトを紹介する場合は、「(サイト名)さんor様」
  4. ある程度交流ができた場合は、「(管理人名)さんor様」でも紹介

しかし昨今のWeb界隈は、いつの頃からか「サイト名」だけの紹介が通例となります。一方「管理者名」を紹介することは少なくなりました。過去には「管理者名」の重要度も色濃かったのに、今やその価値が薄くなったのです。この転機は何が起因したものか。NEC花子さんは次に、ARTIFACT様の記事を引用してこれを解説されました。


before README論争世代(ARTIFACT様)
ARTIFACT様の内容を簡単にまとめます。

  • 昔はサイト名よりも管理者の名前が重視されていた
  • 今は「ARTIFACTさん」のようにサイト名で呼ぶ人が多い
  • サイトが増え、サイト名・管理者名の両方を憶えてられない事情
  • 雑誌・新聞のように、筆者名よりそのメディア名が先に立つという変化

特に4番目は納得できます。

この考えがWebに広まった背景には、以下のような経緯が潜在すると思いました。

  1. 新聞やTVの代わりにWebでニュースを読む機会が多くなった
  2. 娯楽に関するマニアックなニュースほど素早くWebに掲載されやすい特徴が表面化
  3. それらニュースを束ねて紹介する「ニュースサイト」が急増
  4. ニュースサイトは文章の交流より、数多くの情報の提供が第一
  5. ニュースサイトには通常「個と個の繋がり」が必要ない
  6. 管理者の個体より、サイト名そのものを重視する風潮に

「ニュースサイト」の急増と高い利便性により、多くのWeb利用者はニュースサイトの存在に関心を寄せました。また、個人で手軽に高アクセスを生み出せる「孫ニュース系サイト」の設立も容易になりました。ニュースサイトの大衆化と共に、「個の繋がり」よりも「メディア名」を重視する風潮はWeb上の新たな常識へと変移したのでしょう。

では、ニュースサイトの風潮が広まった現在、一般のサイト運営者はどのような意識で他サイトをリンク紹介するのか。また読者側は、そのリンク表記をどのように受け止めているか。これについては「スローストロー」のイノウエさんがまとめて下さっています。


他サイトの紹介の仕方(スローストローさん)
イノウエさんの「他サイトの紹介の仕方(イノウエさん個人見解)」について、簡単にまとめます。なお、イノウエさん個人は「サイト名+さん」を一貫されています(この理由はサイト先を参照のこと)。

  1. 「サイト名+さん」が一般的
    • 管理者名で書かれても読者に伝わらないため
    • 呼び捨ては礼儀に反するため
  2. 交流無しに初めてリンクする場合、いきなり名前呼びは失礼という懸念
  3. (読者を意識する場合)馴れ合いなどによる無意味なリンクは極力避ける
    • 読者を内輪に限定したサイトは、「個の繋がり」こそが重要なのでこの行為に問題はない
    • 読者を大衆に想定したサイトは、無意味な情報をリンクする手法は悪印象を抱かれやすい
  4. 「サイト名+管理者名」の紹介では、リンク先のキャラクタ性や情報濃度が薄まる
  5. リンク先のサイト名が有名なら、サイト名表現だけで万人の読者に十分伝わる


要約段階でオレの意見が混ざってるかもしれません。イノウエさんの本意でないかもしれないので、先にお詫びしておきます。

さて、特に「3」の意見はオレ的には目から鱗の説です。SnowSwallowは「大衆に向けた感想」と「内輪に向けた日記」の両面性を備えています。こういったサイトは、ブログが広まって以降多いと思います。その場合、「大衆に向けた感想」で悪とされ、「内輪に向けた日記」で良しとされる”内輪リンク”が混在することになります。

もしも「大衆に向けた感想」を兼ねたSnowSwallowのようなサイトの場合、大衆読者に悪印象を与えかねない”内輪リンク”は極力控えた方が良さそうです。内輪以外の読者層がつまらないし。また、”内輪以外の読者層”の方がお客さんの多数を占めるのも明白ですから。


また、大手ニュースサイト「ゴルゴ31」様でも、この議題に関して意見が出ておりましたので補足いたします。

サイト名とHNを一緒にしてしまうと「ゴルゴ31ゴルゴ31です」みたいな自己紹介になるのでそこは少し後悔している(笑)。
当方も同じく、少し以前まで「SnowSwallowのSnowSwallowです」でした(今もそうですけど)。年末年始の9時間ネットラジオ企画のおかげで、HNだけ新たに定めることになりました。自サイト以外の場所に立って自己紹介を行う場合には、まだまだ便宜上で管理者名が必要だと感じました。


以上、他サイトの頭脳をふんだんに活用しただけの、二次キャッシュ記事でした。これだけではあんまりなので、以下個人の意見を書き足します。「サイト名」or「管理者名」が求められる場面を、分別してみました。他にもあればご意見下さいませ。

「サイト名>管理者名」となる場面

  • ニュースサイト系に類似した、他サイトへのリンク紹介するとき
  • 記事の引用元を明記するとき
  • リンク紹介が多い時など、情報量を抑えて混乱を回避したいとき


「管理者名>サイト名」となる場面

  • 内輪だけで盛り上がるような、交流メインのサイトを運営するとき
  • サイト先ではなく、その管理者・個に対してアクションするとき
  • 掲示板やメールなどで便宜上、個人名を名乗るとき
  • ネットラジオで豪快に恥を晒すとき(黒歴史


どなたか、文章短くするコツ教えて下さい…。こんな記事ばかりに筆が爆走するよ。では、論文いってきます!