1742. 週刊少年ジャンプ - 41号
今週は感想できるだけの時間を確保できるかな? と久々に書き始めたら、急に仕事がきたので足の内側で蹴ればよかったが、外側で蹴ってしまった。今週号は書きたい内容も多かっただけに、予定を大幅オーバー。気がつけば木曜日も終わりかけですよ…。
初っ端から表紙の話を蒸し返します。銀魂の表紙は毎度アイデア重視の個性的なデザインで感心する一方、(失礼な話ですが)効果の程はあまりない気がします。それほど見栄えしないし、インパクトも小さい印象なんです。これなら、真撰組や鬼兵隊のキメ絵を飾った方が、遥かに「売り上げ的なもの」に貢献できそう。だけど、それをやってしまうと銀魂らしくない。空知先生らしくない。そんなせめぎ合いが、作者サイドの胸中にあるんでしょうか。そういえば万事屋メンバー以外が表紙に載ったことありましたっけ?
まあ、鬼兵隊の表紙に釣られクマーなWJファンは女性読者で、そこをターゲットに絞られても一般読者は逃げちゃう訳で。売り上げが全てじゃないって話も理解できます。
本編に触れると長話になるので省略します。シリアス開けのはっちゃけ回は次々週ですね。そちらにも蝶期待。最近見かけない桂さんの話を読みたいな。
こちらで先行感想しました。
イズルの絶対に見せないノー刀チラ(※納刀チラと掛けたつもりです)に大興奮の回。彼の刀は読者全員が「どう納刀するんだよソレ!」って突っ込むポイントです。だからこそ久保先生は、読者の一番の関心を見えそうで見えないコマ割りにして意図的に隠匿したのです。この焦らし描写はたまらんね。オレの斬魄刀も思わず始解しましたよ。
それにしても死神の斬魄刀って、一つ一つ個性的でごリッパなカタチを秘めていて羨ましいです。人間の斬魄刀はみんなだいたい同じ形状ですからね。始解しても精々、右寄りか左寄りの変形レベルです。太さ、長さ、硬さ、膨張率にしたって、たった数センチの争いですもんね。
もっとこう、触手状の蔓が伸びたり、「コの字」になったり、先端のシャフト部位から鎌が生えたり、オンリーワンな個性が欲しかった。その上、死神の斬魄刀は卍解まで控えており、まさかの三段変形ですよ! 男子たるもの、これは憧れずにいられません。まさにヒュペリズム。
死神の斬魄刀は難しいにしても、せめてアギラさんの「脅威の再生力」にはあやかりたいものです。最大四本まで己の武器を生やすからね。この能力もまた侮りがたし。
というわけで人間の斬魄刀まるだしっの本作(語呂が悪い)。まるで「僕は尻漫画家ってだけじゃないんだ!」と言わんばかりのきのこ作家にまで落ちぶれました。いぬまるくんの「天真爛漫な振る舞い」と「奇想天外なボケ」が回を増すごと楽しくなってきました。
『べしゃり暮らし』で「若手芸人はまず空気を纏いたがる」というエピソードがありました。ギャグマンガ作家にも同じことが言えそうです。いくら前作が成功していようと新作に目を向ける読者は意外に冷徹です。
ギャグマンガは「笑わせる」ことが目的です。読者の気持ちが温まり、受け入れる感情が沸かないことには、本来「面白いもの」もつまらなく見えたり、あっさり流してしまいます。
『読者の関心を得ること』がギャグマンが作家の最初の課題であり、その点、大石先生は上手いと思います。早急に関心を得る一つの手法が、既に読者の関心の対象である興味物をイジることなんですよね。つまり、ジャンプマンガやジャンプシステム、ジャンプ作家をイジったりパロったりすることです。
ジャンプパロディは、一見して手早く愛読者を獲得する良手に見えます。ジャンプが大好きな読者ほど簡単に楽しめるんですよね。ですが、新規読者、新参読者、ちょっとした立ち読み読者などには逆効果とも感じます。パロディの比率が多くなるほど、ライト読者層を締め出すことになります。
ですから大亜門先生や大石先生の旧作品は読者を選びましたし、読まない人は最後まで読まないまま終わる作品でした。結果、『特定読者層には熱愛されるけど打ち切られる作品』になりがちという…。ジャンプパロディの多い作品は、読者の絶対数を絞ってしまうデメリットがあると感じます。
次週にはボーボボの澤井先生も復帰ですが、対する大石先生はどういった体制でこれに迎え撃つか。澤井先生はパロディに頼らないタイプのギャグ作家ですから、得意のパターンに入ってかっちりハマれば、これほど恐ろしい先生もいません。
なーんていう、本編とは別のところを楽しみすぎています。ジャンプおもしれー。
こちらで先行感想しました。
小学生のときにスカートめくりが大流行したんですけど、当時、幼少期のオレは『いかにして気配を消すか』を真剣に悩んだ記憶があります。そんな小学二年生は嫌すぎると自分でも思うのですが、真剣に考えてしまったのだから仕方りません。多分、何らかのテレビアニメの影響があったのです。
少し成長して物理学をかじったとき、気配を消すとは「無」になることだ、と閃きました。もちろん実践はできませんけど。物理学の「無」とは「質量ゼロ」を意味します。ところで、あらゆる万物が光速を超えられないのは、光が質量ゼロであり、他のあらゆる万物は質量を持つためです。
質量ゼロの特性とは、同一座標軸上に存在を重ね合わせできることです。簡単に言うと、光は『同じ場所』にいくらでも重ねられるけど、石ころやダンボールは『同じ場所』には一個までしか置けませんよね。これが「有」と「無」の違いです。SnowSwallowは有無を応援しています!(ここで露骨な広告枠です)
気配を消すとは「無」になること。つまり「光」になることです。…なんか宗教じみてきましたね。光と大宇宙のご意思よー! はい完全にスベったところで『質量ゼロ』の存在は、なにも光だけではありません。それは例えば、人間の意識です。
煩悩や妄想は、いくら頭の中に巡らせても体重は増えません。『意識』は質量ゼロの「無」と言い換えられます。「有」=人間の肉体を、「無」=人間の意識と同化させたり、包み込んだり、なんやかんやできたなら、それが『気配を消す』ことになるのではと、当時、高二病だったオレは思ったわけです。
ココやトリコが気配を消す描写は、意識が肉体から解き放たれて『質量ゼロに限りなく近い意識体』となったように見えました。もちろん島袋先生はそんなつもりで描いた訳じゃないかもしれない。でも、そう見えたんだから仕方ないじゃない。というわけで、無駄な思い出話を感想にしたためておきます。
そんなことより、スカートめくりが大流行した事件の方を掘り下げたほうが、よっぽど盛り上がったと思いました。
昭和五十年代に生まれた昭和末期ロボの皆さんは、全般的に「褒められ慣れていない」という特性を持つそうです。家庭や教育の環境にも寄りますが、昭和末期ロボは基本、叱られて教育されてきた世代だそうで。ちょうどこの頃から、教師の暴力は絶対悪の風潮が起こり、『拳の鉄槌』から『言葉の鉄槌』の文化へ摩り替わりが生じたようです。
そんなわけで、昭和末期ロボを褒めると、戸惑ったり、キョドったり、激しく不安になったり、黙り込んだり、苦笑いを浮かべたり、兎角褒められたときの返しが下手くそなんですよ。中には謙遜しすぎて、逆に相手の気持ちを害する事だってあるのです。これって結構深刻なのよ。
自分も褒められたときの対応がすごく苦手で、すぐに行動・思考がフリーズします。今度は「褒められたときの上手な対処法」をテーマにした漫画も読んでみたいなあと感じました。とりあえず基本技の「褒め返し」くらい会得しないとダメだ!
ゆらちゃんは毎回戦うたびに衣服がエッチな感じに破けるんですが、これは大変フェティシズムを擽られてたいへん良いです。なんとなくですが『神力契約者M&Y』の暁月あきら先生を思い出させる破れ方ですね。
当方の持説に「破らなければストッキングではない!」があります。しかしながら、時代は既に「破らなければ制服じゃない!」まで到達したのですね。椎橋先生の筆から、新しい次元の胎動を感じます。
しかしどうしてオレたち旧人類は、ストッキングにこだわってしまったのか。「破く文化」を次のディメンションへ発揮できなかったのか。体操服もメイド服もスク水も浴衣も、破かなければただのヘンテコな布! 椎橋先生のソウルフルなご意見に、SnowSwallowも大賛成いたします。
願わくば、ナミさん、ルキア、サクラ、まも姉あたりにも備わってほしい特殊能力ですね。
ゆら「ねぇおじいちゃん うちでTKG(たまごかけごはん)食べへん…」
なにこの売春ネーム!! あんたが食べて欲しいのはたまごかけごはんだけなんか? いや、皆まで言わんでええで。その真意は「ゆらをごはんと見立てて、おじいちゃんのたまごをぶっ掛けて欲しいねん…」やろ? ゆらちゃんのおじいちゃんっ娘ぷりが、オレには眩しすぎてエロワードに自動置換されていきます、誰か助けて。陳・列・罪!
夜のリクオ様
読者サイドから「夜のリクオってなーんかやらしいよね」と冗談言う分には楽しいけど、作者サイドから「どうだ! みたか! エロいだろ!」とやられてもセクハラ…違う、イマイチ乗り切れないというか、急に冷めてしまう自分がいます。
といいながらも、カナとつららが「夜のリクオ様」を忘れられず、「夜のカナ様」と「夜のつらら様」的状況で肢体の隅まで熱を帯び、未熟な果汁で枕どころかベッドのシーツすら濡らす図を連想させるほどです。
しっかし祖父も孫も、揃って若い女子たちを虜にするとは。ぬらりひょんの家系って代々は女たらしの血筋?
「どこからともなく家に入り、お菓子や夕飯などをご馳走になるほか、人妻や女子中高生も平らげてはいつの間にか消えている」
って設定だったら納得できます。
ヒメコ大活躍! の背後にボッスンとスイッチの影あり。おてんば姫に御付の侍人が二人、みたいな構図が微笑ましいです。ケンカ関係は完全に弱腰な男二人が情けないんだけど、そこが「スケット団」らしくてニンマリ。だけどケンカ以外ではちゃっかり役立つ卒のなさにもまたニンマリ。今週のスイッチはマスコットだったんです!
「スケット団の中で誰が一番好き?」と尋ねられたら、三人揃ってないとスケット団じゃないやい! と涙目で答えるのが今のオレ。うん、もう完全に信者だわ。
澤井先生にギャグマンガ枠を明け渡す形でしょうか。実のところ、連載発表時点から多くを期待していなかった作品でした。ところが、鈴木先生が予想以上に健闘された分、好感を持てたほどです。
前半の『派遣部』編は大好きでした。もう少し、品のないお下劣なネタは控え目にされた方が、『派遣部』編は盛り上がったと思うんですよ。お前が言うなって話ですけども。鈴木先生はまだワンアウト。次回作に期待します!
こちらで先行感想しました。
「全感想にして全部を淡白に」という芸当ができたら、こんなに苦しまないだろうに。書きたいことがどぱーっと沸いてくるから、書かないのが一番という結論に至ります。自分の不器用さがイヤになる…。。