1728. 更新時間を本気で確保しないか? - 第3回・規模見積りで戦略的サイト更新
更新時間を本気で確保しないか? 第3回はいよいよ本題の「更新時間」に切り込みます。
まずは恒例、前回までのあらすじです。
- 一日の生活を「オフライン時間」と「オンライン時間」に区分する
- 「オフライン時間」は最も優先すべき第一時間。切り崩せない
- 「オンライン時間」には『閲覧時間』と『更新時間』がある
- 『閲覧時間』を効率化すれば、『更新時間』は捻出できる
- 『閲覧時間』は管理次第で自己改善できる!(第二回参照)
私達が確保できる毎日の『オンライン時間』は不定です。3時間使える時もありますし、30分しか使えない時もあります。果たして30分のオンライン時間でサイト更新できるかという課題もありますが、それも幾らかやり様はあります(後記します)。
ここまで色々と書いてきましたが、このエントリ関連の主目的は『更新時間を本気で確保しないか?』です。30分でどう切り抜けるか。3時間をいかに有効活用するか。3時間でも足りないならいかにするか。今回は『更新時間』のよりよい活用方法と、その戦略性について考えます。
『更新時間』の方程式
「更新時間を本気で確保する」とはつまり、閲覧時間を切り捨ててでも更新時間を優先するという意味です。いわば、更新時間の方程式を恣意的に解説すると、以下ようになります。
更新時間 = オンライン時間 − 閲覧時間
(固定時間) = (毎日不定の時間) − (調整可能)
オンライン時間が不足したとき、『閲覧時間』をいかにして調整するか。閲覧時間を効率化する術は第二回『閲覧時間の管理』でお話しました。
そこで、最も肝心になってくるのは「更新時間」です。サイト管理者は、この時間をざっくりとでも把握できないと、結局は睡眠時間を削ったり、無理が生じて私生活に支障が生じます。繰り返しますが『オフライン時間』は絶対に守るべき第一時間。これを削っては自らの首を絞める行為に等しく、サイトの寿命もご自身の寿命も縮めます。
3時間のオンライン時間を確保したとして、この時間内でキチンと更新できますか。キッチリ更新して、キッチリ遊び、キッチリ眠る。規則正しい生活こそ、Webエリートへの第一歩です。
サイト管理者の『更新時間』を見積もる
それでは『更新時間』を見積もりましょう。ところで、サイト更新に必要とする時間は、二つの要因で大きく変化します。
- 個人差 ... 人によって執筆ペースが異なる
- 素材差 ... ネタによって思考量・文量が異なる
まずは「個人差」。これは単純に、同じ題材をテーマにしても、人によって作成ペースは千差万別という話です。つまり『更新時間の見積もり』は人によってバラバラで、こちらから定数を決定できません。従いまして、見積もりの方法論を語ることになります。
次に「素材差」へ着目します。これは結局、「簡単な更新で終わりそうだなあ」とか、「これはかなりの時間が掛かりそうだ」とか、「これは相当集中しないと終わらない」とか、作業の規模で区分すれば分かりやすいです。
例えばオレなら、短文ネタは15分。中程度のテキストは90分。大規模のコラムになると180分は必要です。そして特大(ジャンプ感想)の題材だと、優に720分は確保しないといけません。
- 小 ... 15分
- 中 ... 90分
- 大 ... 180分
- 特大 ... 720分
最後の「特大」は例外としてもです。一口に更新といっても、規模の大小でこれほどの差分は出てきますので、あらかじめ「規模を三段階に区分」して、それぞれで時間を見積もります。もちろん、性格の細かやかな方ほど、より多段階に区切っていただいて構いません。
ちなみにオレは「やや小」を加え、5段階で見積もっています。
頭の回転の速い方なら、すでに先読みされたかと思います。冒頭にお話しましたが、オンライン時間は不定です。ここで効いてくるのが、今ほど規模ごとに見積もった『更新時間』の判断材料です。
- オンライン時間が30分なら更新は休み+閲覧時間
- オンライン時間が30分なら「小」の更新+閲覧時間
- オンライン時間が3時間なら「中」の更新+閲覧時間
- オンライン時間が3時間なら「小」の更新+「大」の仕込み+閲覧時間
規模ごとにご自身の更新時間を把握できれば、相当数の戦略を立てて対応できます。なにより、何も考えずに毎日更新するより心にゆとりができます。毎日のライフワークにゆとりが生まれれば、今までより余分に空想ができます。そして視野が広がります。結果、面白いネタを創生するチャンスに恵まれます。
と、通販のショップ店員みたいにメリットばかり挙げてきましたが、残念ながらこれだけでは完全ではありません。
ブログのページ冒頭などに「月曜は○○感想、火〜水曜は△△感想…」なんて、スケジュールを明記されている方がいますね。ご自身へ過度なプレッシャーがフィードバックしなければ、あれは三つの意味でいい手口です。
- 固定の読者層を取り逃がさない
- 宣言することで怠けられない状況が生まれる
- 今日は何をネタにすればいいか自動的に決定される
本記事ではここまで、「オンライン時間は不定だから更新時間も臨機応変に使おうね!」と語ってきました。その意味では、過度なスケジュール化は自縛どころか自爆します。そうでありながら、特に(3)のメリットは計り知れないと考えます。無論、その約束を守れる人なら…。
とりわけ「ほぼ毎日更新」を目指している方なら共感できる話と思いますが、「今日は何をネタにしよう…」と悩んでいる時間の、なんたる無駄か。そしてこの「悩み時間」もまた、『更新時間』に含まれているのです。
悩んでるだけで1時間も2時間も浪費することだってあり、これは苦痛以外の何物でもありません。そういう意味では、「本日のネタ」が給食の献立のように決まっているほうが、精神衛生的によろしく過ごせますよね。
つまりサイト管理者は更新のネタがあれば「悩み時間」から開放されるのです。時間に加えて、心的ストレスからも開放されますので、このメリットは想像よりもはるかに大きいです。
そのために必要なのが「更新ネタをストックすること」です。結局ネタを考えるんじゃねえか! って突っ込まないでください…。そりゃそうじゃないですか、ご自身のサイトなんですから…。
もちろん、単純にストックするわけではありません。キチンと戦略的に見繕ってください。『更新時間』の規模を見定めながらネタをストックするのです。「この素材なら小かな」「この素材は、こんなネタを語れそうだから中だろう」と、先にネタの中身を覗きながら規模を区分していくのです。
さて、当方が見積もっていた『更新時間』に達しました。今日はここまで。次回は、『更新時間』をもっとバラバラにしちゃいましょう。