1598. 週刊少年ジャンプ - 48号
忙しくって気が滅入りそうな時だからこそ、ジャンプで元気を取り戻すのです。
肉体が疲労して、帰ったら寝て、起きたら仕事で、好きなことが出来なくて。それじゃかえって、精神疲労を引き起こす種になる。時には無茶をしてでも、好きなことに時間を割く方が心の健康に良い。そう信じて、今週のジャンプ感想もなんとか仕上がりました。もっとカッコイイ趣味持てよ。
- ONE PIECE劇場版
- なぜ今さらアバラスタ編という印象。あんな長編を2時間(?)に収められるのか心配です。大河ドラマの年末特番みたいに、名場面だけダイジェストで流すのかな。空島編、W7編あたりも次々劇場版になりそう。
- J街角チックタック
- オカマちゃん「アメフト部ってのはね、最高のブランドなのよ!!/セナ」すんげえ無駄知識を会得してしまったじゃないか…。まさか一護が女性支持で圧倒するリョーマに勝つとは思わなかった。孫キャラで他を圧倒したヒロムの票数に笑。なにこの戦力差。
健闘枠: アイシールド21 斬どぶろくのトレーニング方法がマニアックすぎる先行感想はこちら。ルフィとドラゴンの親子バレは、『びっくり箱』ってよりパンドラの箱だ! 海軍、麦わら一味、そして読者にとっても衝撃の告白です。『Dの一族』だから親子と予想した人は多少いるとて、二人の間に親子フラグと確信できる描写は一切無かった。ノーヒントで明言されちゃ、そりゃ驚くよ…。尾田先生はこんな風に、いきなりドカンとネタバレして読者を驚かせる(喜ばせる)のが大好きな性分なんだろうな。
特集枠: NARUTO-ナルト-
先週の言及通り、コビーとヘルメッポも登場。強さは「常人らしさ」が残っていて安心した。ガープの弟子ポジションだから、今後バケモノ並の成長してもおかしくない? 成長というより『死ななくなる』の方が、より正しい表現かもしれない。
ルフィの育ての親は『白ヒゲ』説を推します。理由その1、エースが白ヒゲの元に居ること。普通子供を預ける場合は、バラバラに預けるなんてしない。理由その2、『白ヒゲ』とルフィに因縁がある方が盛り上がること。当初から登場していた『大物キャラ』のドラゴン&ガープはルフィの血縁者だった。同様に、過去からの既存キャラは、ルフィと接点があっておかしくない。理由その3、白ヒゲは、海賊王に最も近い人物であること。ゴール・D・ロジャーと互角に渡り合った白ヒゲなら『Dの一族』に近い存在とも思える。ドラゴンと旧友でも違和感がない。
W7編後の冒険テーマは、今回で明示されたのかもね。『革命軍』が主軸になるか、ルフィの素性にスポットを当てるか、『Dの一族』の謎を明かす展開か。あるいは、それら三点の複合テーマか。このいずれかが実現すれば、ONE PIECE世界は今までにない動乱を招くと思う。『海上冒険ロマン』みたいなマンガから逸脱し、視点が世界平和云々まで飛躍してもおかしくない。
ドンドチャッカがふんどしキャラであることに今さら気付く。ネルは何らかの秘密を持ってるワケではなく、尸魂界における花太郎的ポジションを占めるんじゃないかな。一護達と十刃の激戦後、あるいは織り姫救出後、退避時に『原住民の虚だけが知ってる抜け道』を案内する的なご都合キャラ。ネルが回復能力持ってたら、完璧に花太郎二号の完成だ!ウルキオラ曰わく『藍染の戯れの策』に、織姫の心は揺れず引かず。むしろ仲間のために、自己を投じて藍染の鼻をへし折ってやろう的な野心を見せた逆転展開は、清々しい気持ちになった。その藍染様、虚界に城を建設するばかりか、少女を囲ってハーレムを築いてた! 少女達が勝手に慕ってんだろうけど、雛森の前例もある。藍染=ロリータ趣味説はいよいよ現実味を帯びた。卍解で手籠めにしてるんちゃうかと疑わしく思っても不思議はない。
織姫「あたしの能力で崩玉を── 存在する前の状態に帰す──…!」
それさえも藍染の範疇にあると読む方が適切です。ウルキオラが藍染様の周到性を語ったのも、この伏線。『崩玉が存在前の状態に戻る』とはつまり、崩玉が”崩玉として存在する”よりもヤバい事態を引き起こすのでは。崩玉の開発者(浦原さん)が、この物質をいかにして作成したかは謎のまま。死神と虚の境界を除去する機能なんてのは単なる副産物で、もっとデカイ秘密が隠されてると思えてなりません。
若者なら誰しも身近に想像できる現代型戦争『合コン』を、これまた誰しも経験した『小学生の男女間の溝』に例えるセンスは脱帽。その発想はなかった。ブス陣営を持て余したのがたいへん惜しい。さっちゃんのキャラは、もうこれ恋愛ゲームのテンプレートだよ! 「片目のヤツを狙ってて」に反応して勢いよく失明するMッ気が健気すぎて…。『九兵衛を惚れさせる』目的は確かに成就したけど、今回は新八に頑張って欲しかった。現状の銀さんはモテが飽和状態だから、九兵衛が銀さんに惚れても面白みに欠ける。それよりは、お相手のいない新八とくっつけた方が、「お妙の弟」とか「幼馴染み効果」が付与されて、熱い組み合わせになったと思ったんだけども…。ま、お通ちゃんという心の恋人はいるけれども!
- バカ兄弟
- 卓球の三コマ目で見せた「溜め」の一コマが秀逸だ。「兄ちゃん!!」「バカ彦くん!!」「部長!!」のシンクロニティも、こんなありがち天丼芸が大好きです。
- バカップル・CAN YOU CELEBRATE?(12)
- 豚骨ラーメンは苦手だけど、それでも博多に行って食べたくなる一話でした。
多重影分身の術
例えば200人で数時間の修行をして、空腹状態で術を解いたら餓死しないのかな? カリに5時間修行したら、5h×200=1000時間分の疲労と空腹がフィードバックするような気がしてならないんだ。術者の身を滅ぼす故の禁術、という話なら納得感あるけれど、特にそんなワケもなく悠々自適に一日で4800時間を謳歌できちゃう便利技。地雷也の元で旅した二年半って何だったのさ…。
最近の世界征服
「世界征服」を最終目標に据える敵って、近頃珍しい印象を抱いた。昔は単純に「世界征服」の悪を勧善懲悪する物語こそ多数派だった。単純に正義のヒーローが活躍すれば、子供達は手放し喜んだ。ところがマンガ・アニメが発達すると、次第に消費者も目が肥えた。『単純な勧善懲悪』じゃ満足されない。だから近年は、敵勢力にも特定の価値観を伴った「世界征服」を作り込むことこそ当然、という空気感がある。
- DEATH NOTEの世界征服は、悪者のいない新世界の神になるため。
- ボボボーボ・ボーボボの世界征服は、毛の生えた者を根絶やしマルハーゲ帝国繁栄のため。
- D.Gray-manの世界征服は、理由はよく分からんが、アクマを使ってノアと共に世界の終焉を導くため。
暁の世界征服
暁の場合、「世界中の戦争を意のままに操る」ために世界征服するのではない。世界征服のために戦争をコントロールすると説いた。大義名分の最終目標が異なれば、事の本質は大きくズレる。暁の頭領は結局、世界征服して何がしたいワケ? という疑問に着地するよね。
戦争を操るため? いやいや違う、戦争を操るのは世界征服の手段だ。戦争を制御し、やがて世界を牛耳ったその先に、暁はどんな世界を構築したいのか。そこが語られなかったため、暁の世界征服という理念は、空虚を感させて止まない。
おそらくは、世界征服の末に、さらに何らかの狙いがあると考えられます。今回、世界征服の目的を語らなかったのは、敢えて明言しなかっただけ。暁の頭領の狙いは、他の暁メンバーにも明かさない真の目的があると思えます。どうか、副産物としての『世界征服』であることを期待します。
エム×ゼロの『魔法』特性を活用した”コンテスト対決”という発想が嬉しい。魅力的な魔法を披露した方が勝ちという表現。その根幹には、女性的な感性を強く匂わせます。第三試験は、むしろ女性読者の気を惹くチャンスじゃないかな。加えて、主要キャラの個性掘り下げと、クラスメイトのお披露目を同時に狙えるこの展開。丁寧に描き切れば、本作はさらに一皮剥けるんじゃないかな。
今までのエム×ゼロは、主要な特定キャラ(九澄と愛花)ばかりにスポットが当たってた。学園モノでありながら、いまいち学園要素を生かせていない。その一因に、存在感の強いクラスメイトの少なさがあったと思う。リボーンや太臓はその点を上手くこなし、学園の雰囲気作りを色濃く表現できている。エム×ゼロもこの試験を通して、脇役だけで一話作れる安定感を構築していただきたいです。
これからは使者の姿だけでなく、手の甲に浮かぶ紋章も合わせて楽しめそう。肉体契約中に執行人の周囲を浮遊する地獄語の文字フォントが欲しい。同調前に負った怪我も、肉体契約したら傷がフィードバックされるのは、なかなか厳しい制約では? 肉体契約を解いても傷は回復しないんだろうし。草野も負傷中だし、六氷たち三人は現地に着くときには満身創痍だなあ…。
この戦いはあくまで今井さんと理緒先生を救うことが第一目標。ミックの打破は二の次ですから、無理に闘う必要もありません。七面犬の鉄変化は大穴の大活躍だったけど、これは次週の伏線という意味合いが強そう。六氷達の真の狙いは、七面犬の無機質変化で『冥糸銀の牢名主』を打開することにあるのでは。そのために、肉体契約で強化した梅吉が陽動に回ると。
ふくよかな輪郭。ガッチリした肉体。色黒の素肌。そして眉毛は絶対に太め。世間一般に広まってる九州男児像は、『西郷隆盛』の肖像画の影響なんだろうけど…。そもそもあの画は偽物で、西郷隆盛の本当の姿を伝える肖像画や写真が一つも残ってない。つか、世間の皆様はそろそろ、九州男児=福山雅治をグローバルスタンダードにしようよ!
板倉先生の描く怒濤のドタバタコメディが大好き。少なくとも、ミスフルよりはよっぽど正当派のギャグを描けているように想う。このノリでゆっくりとスポーツを描いていって欲しいです。鬼コーチとミズキの描き分けが今後の課題か。
『スフィンクス』も一つのヒントになってるんだろう。スフィンクスが守るのはピラミッド(=HAL)。ピラミッドは王家の墓で、死した王の再生と不老不死を願う『永遠の象徴物』。春川は永遠の王として、世界征服し君臨する事が目的だったのかな。パスワードはeternalかな?
タイトル通り、許斐先生監修のお笑いマンガが幕を切りました。だけど許斐先生が狙って描いたギャグって、サッパリ笑えないんです…。『ヅラ二段オチ』アフロ→ちょんまげはインパクト弱い。だけど、よくよく考えてみると、こいつらはテニスの試合をしてるわけですからね。「ヅラ二段仕込み」のテニスプレイヤーにインパクト弱いと評する読者の方が、そもそもどうかしてるワケですよ。テニスプレイヤーの変態っぷりを刮目して「こんなのテニスじゃねえよ!」とゲラゲラ笑って毒付いた読者が、次のページでは「こんなんじゃ笑えねえよ!」とかつてないトンデモギャグを期待してる。冷静に読んでいたハズの自分が、次の瞬間には冷静に読めなくなっているのです。これぞ、許斐マンガの恐怖の原点じゃないでしょうか。もはや自分は、スポーツを期待してるのか、ギャグを期待してるのか、いや、何のジャンルの漫画を読んでるのかすら、自覚できなくなるのです。一寸先は闇。そう、これは闇マンガなのです。
たとえば闇鍋。多人数で闇鍋パーティを開いたら、チョコとかガムとか、およそ鍋に似つかわしくないゲテモノ素材を、少なからず期待するでしょう。未読のテニプリとは、闇鍋パーティ前の心理と類似します。真っ暗闇にして肉をゲットしたとする。普通の鍋ならお肉は最上級の素材だけど、闇鍋においてそれは例外です。むしろ『地雷を踏んでこそ美味しい』というノリがあります。闇鍋プレイヤーはその深層心理に、自分の器にはガムや納豆が紛れる方が好ましいと考えるのです。闇鍋において、常識と非常識の価値観は逆転する。テニスの王子様にも、同様の現象が起こっているとしか、言いようがありません…。
つまり今週のタイトルは、「お笑いテニス漫画の恐怖」の誤植だったんですよね?
「なんだあの構えは……!?」というアキラの前振りで、テニプリが生んだ淫靡なフォーメーションを思い出し笑いした。ページをめくったらテーブルテニスの王子様という期待を抱いてしまうじゃないか! だけど眞白の必殺技なんかは、不二の改良版トリプルカウンター『白龍』をインスパイアしてるよね。ヒロムも流血しながらプレイ続行するんだろうか。天候を読んだり、相手の心中を読んだりするんだろうか。第六話でこれなんだから、テニプリの次世代の背負って立つマンガと評していいのかもしれない。- 太臓で「歪な形の黒い線香」を見ると、どうしてもソッチの方に想像がふくらんでしまう。
- 「何 小さい子にウンコくれとか迫ってんのよ!」そんなことよりも絶対にパンツが見えない蹴りですよこの子。
- 「旦那の形見のコスプレ」ってそれもう、ドMなコシュチュームしか思い浮かばないよ。
- 『メガネキャンディ』80円(8←メガネ)の価格設定までこだわりが! ムーさんが手放しで喜ぶはずの一品です。
- 「Trick or Yaiko!」この暴走気味な妄想がすごく等身大の女の子を表現できていて、だから矢射子は男女共に人気があるのかなあと。
- 「乳首だけ経文書き忘れ」筆の代わりに、赤蝋燭やヨーグルトで経文を描きましょう。
- 悠のドラえもんコスプレ、一人だけ人気獲得を狙いすぎだ!
- 【一番印象に残った台詞】「「どうやって水中で息をするか」って事なんだよ…」
まだしばらく、ギリギリ感想生活が続きそうだなあ…。