1449. 週刊少年ジャンプ - 21・22号

GW前のラストスパート。激務にハマり、ジャンプ感想のUPはすっかり遅れました。黄金週間は更新も停止して、ゆっくり羽を伸ばす計画。赤マルも読むだけで、ジャンプ感想はしません。たっぷり充電してきます。

 
 表紙は合併号仕様。いつもの面子に交えて銀魂の新規参入が目を引きます。毎年一マンガペースで増加中ですね。ワンピ・ナルト・ブリーチは三者ともまだ数年は続きそうですから、来年も増加傾向な気がします。
JUMP CARDival
 鋭すぎる頬、不健康な目のクマ、貧困そうな不精ヒゲ…勇気三十代さんの新着グラビア写真が大振る舞い! 今回はなんと4カットも登場です。売れっ子アイドルみたい。中年ジャニーズみたい。稼いだお金で健康診断行って下さい。
 「速攻高レベル召喚ディスティニー!!」って三十代さんが叫んだら痛烈に弱そうなのは、営業戦略的に失敗してるよ。でも彼を見捨てないでね、KONAMI集英社! 勇気三十代さんがリストラされる時は、オレがジャンプ感想を止める時だ。生き残れ三十代さん!ダブルミーニングで)

健闘枠: ONE PIECE ムヒョとロージーの魔法律相談事務所
特集枠: To LOVEる-とらぶる-

* 1(-) ToLOVEる―とらぶる―(新連載)
ここがあざとい先行感想はこちら。

* 2(2) ONE PIECE ワンピース
遂に完成したCP9動物園、先行感想はこちら。

* 3(5) BLEACH
日番谷に「大丈夫」と作り笑いの雛森。その表情が精神面を患ってる人そのものでヘコんだ。幼馴染みの二人+藍染の三角関係を引っ張られると、つくづく日番谷こそ真・主人公だよなと思う。精神描写が一護より直球で分かりやすい。感情移入しやすい。雛森には死神サイドで唯一、藍染の理解者として君臨して欲しい。終盤まで藍染への情を捨てないで。でも最後は日番谷の想いに気付いてくっつけばいいよ。

シロたん「日番谷くんじゃなくて 日番谷隊長だ」
雛森「…うん… 日番谷くんはこれから…」
日番谷隊長ブチギレの表情

という流れに見えて、不本意ながら爆笑した。

このやり取りで、いつぞやの自分とムーさんのやり取りを思い出したよ。多分、雛森の傍らで静観していた元柳斎さんは、id:ioliteさんの如く内心ツッコミ入れまくりであろう。

岸本先生のキャラ感情の変化ぶりはWJでも指折り、意外性ナンバーワンだ。成長したナルトが、あれほどサスケに恋い焦がれていたと、読者の誰が見抜けようか。今週のサイが急激に変貌しはにかみ笑顔まで見せるなど、先週時点で読者の誰が予想しようか。ネウロの犯人の変化ぶりの10倍びっくりだ。

絵本を完成させたのも、サイが笑顔になったのも、死亡フラグにしか見えません。、アジトの中枢で二手に分かれる行為も死亡フラグだろ。「かまいたちの夜」で例えるとOL三人組のポジション。お前らが勝手な単独行動するから、シナリオが『サバイバルゲーム』になるんだよ! そんなトラウマを彷彿する展開です。

あと、絵本の中央はやっぱり笑顔の握手で正解だった。素直に嬉しい。ナルトとサイのチームワーク伏線も上手く消化して欲しい。練習では心身共にバラバラだったけど、実戦では完璧にシンクロするんだよね。…ってこれ、ナルトとサスケのコンビそのまま再来じゃないか。

雪さんの疲労描写が生々しい。全力疾走の苦しみを予め表現することで、セナが限界挑戦に「重み」を感じる。オンサイドキック成功率の提示すら伏線。緻密な計算で動くヒル魔が、20%未満の数字を背景に「今後は全てオンサイドキック」なんて策はありえない。それをブラフに、ムサシが鋭いキックを決める展開は息を呑んだ。『見てから動く』阿含の逆転まで、筋書き通り! この一話だけで、細かな原因・結果のペアがパズルの如く散っている。凄まじき脚本力です。

* 6(3) 銀魂
余裕ある主人公側が敵側にハンデを与え、その逆境から勝利を掴む。この流れ、初期のワンピースのバトル展開そのままです。回りくどいが熱くなれるシチュエーション。犬猿の仲・神楽&沖田の結束も、ゾロ&サンジのメソッド。マジバトルが描かれそうな絶妙な間合いで、「沖田骨折」「沖田の天井激突(皿割れとるし!)」など、見所ぶち壊しの大ボケを仕込むセンスは絶賛だ。あと、ラストの煽り文は「突然のキッス!」が好ましいよ。

リボーンとマーモンの初対面時、意味深な因縁描写を感想で述べたけど、あの予想は強ち間違いじゃなかったみたい。マーモンのペットはカエルなのね、確かに霧っぽい。コスチュームもカッパをイメージ? 守護者の使命を説明するリボーンが律儀。勝負の度に説明があると嬉しい。ボンゴレリングの勝負だから、バトルの舞台はリング? こっそりオヤジギャグ仕込んでるよ…。

リング上の「ボンゴレの紋章』と『晴のシンボル』も芸が細かい。シンボルは7つ用意するの? 面倒くさがりの天野先生にしては凝り性だ。バトルが一話完結しなかったのも、実に天野先生の作風らしくない。一週読み飛ばしても気軽に楽しめるのがリボーンのウリだから、これはマイナス点。

  • 【メゾン・ド・ネコ】 2コママンガの四段オチが上手すぎます。つまり「ネタの四コマ」なのか。
  • 【バカ彦くん】 バカ故に物理法則(?)無視のバカ彦くん。万物を超越した存在だ。2ネタとも笑。
  • 【今週の大石】 小学生にすら震え上がる大石先生がかわいらしい。
  • 【天才マナブくん】このニヒルな笑いがたまらん! 先生の台詞がいちいち少年漫画的。
  • ツンエロ委員長】 大トリの位置で定着か。直球のエロに走らず、一捻りトンチの効いたネタが欲しい。

「学校で銃の修理」「木下登場」「記憶飛ばし」など、読切ネタを再構成。細部まで手堅いプロの作風だけど、ネタの鮮度がないので正常な評価はできない。作品の方向性を判断するのも次号以降だ。予告を見ると予想通り、みちるは単なる鋭い幼馴染みじゃない様子。主人公が特異すぎると、脇役も何らかの強烈な個性・能力がなきゃ、影が薄まり登場機会が減るんだよね。その点、みちるや木下(読切では演劇能力)は二癖三癖あるみたいで安心です。

  • 「おむすび おむすび!!」
  • おむすび如きで大喜びする青春レギュラーが野武士みたいだ。
  • ある意味生きるか死ぬかの死合いしてんですよね、この人たち。
  • 監督にベケベケと叩かれるリョーマの顔が面白いことに。おむすび吹きそう。
  • 『恋愛成就率0%だな』と草葉の陰からこっそり呟く自分自身の恋愛成就率も自答すればいいよ。
  • 木から落下する金太郎。このシチュエーション、どっかで見たことあるような…。
  • あー! いちご100%の第一話!!
  • 「ひゃっひゃっひゃ!」と笑うひったくり。うわぁ、なんてワルそうなんだー! …頭が。
  • 不動峰の…伊武…さん」は明らかに腹部へ重傷を負ってぐったりしてるぞ。
  • 「げひぃぃ!!」と鳴くひったくりより出番のなかったテニスプレイヤー・伊武。憐れなり。

こち亀という名前を借りた特別読み切りでした。読み切りと割り切って読めば何てこと無い。弓のウンチクあり、古風な人情あり、チープな恋物語あり、スポーツありバトルあり。様々な売れる要素を詰め込みまくった割に、作品としてはまとまりある一品です。こんなに両さんの居場所がないこち亀は初めてだ。

* 12(10) DEATH NOTE
扉絵で腕時計の大コマが出た瞬間は期待度が高まった。周囲に銃を構える人間だらけの中、よくもまあ倉庫内の中で名前を書く気になるものだ。「1秒でやってやる!」はストレートすぎて残念です。万策尽きた時点で負けを認めなかったのが、月の資質の限界か。

先週から怒りに震えていた松田が、ここで感情を爆発させたのは納得の流れ。メロ襲撃時に銃の腕を見せつけたので、松田自身もどこかで銃の腕に自信を持ったんだろう。だから躊躇せず、月の手を射抜いたんだと思う。迷い無き一撃の命中率といったところか。

どさくさ紛れに血文字で「Rive」まで書いてる月も見事だけど、魅上にすら裏切られてからは気が違ってしまった。デスノートを使った人間は天国へも地獄へもいけない。なるほど、そのルールに相応しい最悪の顛末です。本編の主人公である月がこのような状況になっては、次号最終回は避けられない。ただし、この状況から月が「デスノートを放棄」すれば、彼個人にとって幸せな記憶に書き換わるかも。

扉絵の新生ボボパッチを覚醒へっくんと勘違いしてしまった。ドンパッチソードで一本ネタを引っ張る勇気は買いたい。最初にジャガイモを装着した時『テニス砲』を連想した。ラケットの「柄とガットの間の小さな隙間」にこのジャガイモみたく球を挟んだ状態にして、ラケットを思い切り振り抜くと、球が尋常じゃない飛距離で駆っ飛ぶ必殺技です。テニス部・テニサーの経験者なら、超共感するハズ。あまりに読者ターゲットを絞り込みすぎた感想だ。

デュエルしようぜ!
禁魔法律の波状攻撃を逃れながら打開策を練る工程は丁寧。丁寧すぎてヌルい展開に感じるほど。この雰囲気、遊戯王のカードデュエルに酷似してる。バトル前半はデッキ紹介と伏線張りが全てだから、優勢・劣勢の描写には意味がない。

すべては終盤の切り札を、効果的に演出する盛り上げ効果でしかないわけ。霊撃手はさながらクリボー召喚みたいなものだ。

霊撃手一個小隊の召喚理由
わざわざ六氷が貴重な煉を割いて霊撃手一個小隊も召喚したのは、トーマスの魔法律書の在り処を探るためと判明。蝿王の鎧を打破するには、魔法律書の破壊が最適解と策した訳です。

蝿王のマントから地獄の門『冥府の流砂』が発動。遊戯王デュエル的に説明すると、これがトーマスの切り札ですね。こいつを打開すれば、六氷達は逆転勝利って話です。逆転もなにも負けてないんだけど。トーマスの攻撃をことごとく潰してる六氷たちの方が、むしろ優勢にすら感じるもの…。

洋一の存在意義
「どたん場でいつもこうかね」とぼやく洋一は同情の余地あり。キミは草野の引き立て役の当て馬でしかないのだよ。読者感情的には六氷「テメェはそこそこ働いた」って気持ちとシンクロしたよ。

常人の六倍
流砂の中では常人で10秒、草野は1分で錬が尽きる。単純計算で草野の錬は通常の六倍。すごい、某赤い彗星のさらに倍だーっ!

草野はゾウ並み
「針の穴にはゾウは通らない」って例え、このシチュエーションで言うと妙に感じる。まるで蝿王様の流砂は針穴並み草野のはゾウ並みとでも言いたげ。まあ草野のは常人の6倍だから、確かにそんな規定外のサイズは「ウマ並み」を越えた「ゾウ並み」だけどさ。もしも蝿王様が幼女だったら明らかにセクハラ! 大きさ以前に倫理的にまかり通らない。

ともかく、煉の量を生かした活躍の機会を用意したのは、ナイスアイデアでしょう。ここまでも随所でスキル面の成長を垣間見せたけど、今回はその集大成だ。草野の単独行動で魔法律書を破壊できれば、「ムヒョと並んで戦う!」宣言は十分に達成と言えます。

無敵のキリコさん
「流砂の中では煉を吸い取られてる」の設定を完全無視するキリコ。この子、端から設定とかルールとか守るつもりなし!! サバゲーで死亡判定下ってるのに無用で敵のフラッグを奪取するくらい外道だ!

しかもね、ヒロイン意識を燃やしてか、こっそり草野に顔面タックルしてる。他の誰も見てないこの隙に、草野の顔を傷つけてしまえという目算。うっ、この子! ガラスの仮面よりえげつないイジメ方をッ…!

『絶対的凶悪犯』のイメージだったサイが、一話にして『唯一無二の憐れな生命体』という印象にすり替わる。これぞ松井先生の変身マジック。サイはラスボス的存在と思いきや、一気にダークヒーローのポジションへ。武装錬金パピヨンはカズキを人間に戻すため行動したが、サイはネウロを魔人に戻すため暗躍するのでは。最終的には戦うけど、ラストに至るまでは協力関係を結ぶと。

世界的に最強のサイなら、ネウロを魔人に戻す手立て、そのヒントも見つけられそう。ところでサイの正体は、ネウロを観察して己を知るのではなく、やっぱり『弥子の中身を視る力』から判明すると、ここで改めて予想を上塗りしておく。それ以上に弥子は、他者を(善玉に)変える力を備えてるようにも感じるんだ。アヤや吾代はもちろん、あのネウロだって弥子と接して変わってるのだから。

赤マルのおまけ漫画に掲載決定し、太臓とタカヤよりは安泰と判明したみえるひと

バトル中のネームがすこぶるポエマー。ギャグパートのみならずバトルもBLEACHに似てきました。ところで、二話前「破壊力じゃ負けないが当てるチャンスがない」と自己評価した明神。しかし今話「完全に捕捉しているが決定打がない」とガクが衝撃の評価修正。どっちやねんキミら! ガクなら極限の破壊力を発揮できる伏線かな。ガクが『頭なでなで』で回復するのは非常に理に適ってると感じる。霊って設定はベンリ。

* 17(16) Mr.FULLSWING
9回裏2アウトの状態で、内野ゴロを打ってヘッドスライディングしたらセーフになる、ミスフル伝統の裏技を披露。黒撰戦の牛尾先輩が妙に懐かしくなるのは単なるデジャビュですから。意味ありげに登場した猿野の母を、どのように役立てるか期待。僅か一話で出生の秘密を語るのか。初心に戻ってギャグ路線の最終回か。ライパクやごっちゃんのように、時間軸が未来に飛んで猿野の活躍を描くか。次回、五周年センターカラーで華々しく最終回ですね!

先週はアンブレラァスマッシュを直撃して歯や目玉が吹き飛んだ隠岐でしたが、アレはなかったことにされました。犬上も仁義も諸兄も、スマッシュじゃなくて隠岐の回復能力にまず驚け! あれはイメージ映像ですかそうですか。作家モノだから「室町杯」ってアイデアは巧いネタ「作家6人に競わせる」「出場資格」のやり取りは、WJの金未来杯ですか。そしてそして、出たな、漂流作家連続殺人凶悪犯め。ペイジさんよりタチの悪い幹部登場。

扉絵の雰囲気が最終回でドキドキもの。 悠に「お前は万能か」、静さんに「アンタもだよ」など、宏海の冷静ツッコミが光る。極限のハイテンションツッコミがあればこそ、クールなツッコミが際立つのかな。個人的にはこのシュールな間合いの冷静ツッコミを量産して頂きたい。パロ控えめのキャラネタ重視で仕上げたのも好感。人間と間界人の調和ムードが微笑ましくて、本作の締めくくりにすら感じた。今話が最終回でも全く違和感ないような…。

表紙の幼少圭右は、程良い可愛らしさとカッコよさを備えてる。この圭右で物語をスタートしてほしい。幼少期に伏線を畳み掛けてから成長したり。…これなんてGUN BLAZE WEST 扉の煽り「芸人集う」というか、これは「芸人巣食う」の状況だなあ。

ねずみ花火は妻や子までネタにして、遂にオヤジさんがキレるかな。家族をバカにされては「寛大な大人」の域を超えるもの。手を洗わない話は身から出た錆だが、ネタにする側も礼儀と節度は必要でした。こんな蔑みネタ、本気で面白いと思い込んでるのは当人達だけでは。「どっ」も挿入されず、観客が一切笑ってない白けたムードすら抱かせる。TV映像の「ギャハハ」も相方だけの笑いかも。この世間知らずの坊や達を、オヤジさんは器量よく裁けるのか? 次回が楽しみ。

* 21(17) タカヤ−夜明けの炎刀王−
1P目の森で感動。背景レベルが極上すぎる。今週は遂にアシスタント募集もなかったので、いよいよアシさんが充実した? つまり先週号からがタカヤ本格始動って訳ですね。もしくは打ち切り。今話も前話の例と同じく、背景舞台あってこその物語を展開しています。幼稚な行動が目立つ登場人物や、旧来RPGを思わせるヌルイ設定は、ジャンプよりコロコロ向きじゃないかな。中高生よりむしろ、小学校低学年に喜ばれる作風だと思うんだ。完成度は決して悪くない。

* ピューと吹く! ジャガー
序盤、ピヨ彦とサヤカ嬢の言葉のやり取りがエロエロ過ぎて大興奮。「そのままゆっくり下に下げて」「そうそうその調子!」「熱いから気を付けてね」「ゆっくりでいいから」「今のは僕が悪いんだ」ナチュラルにセックス用語じゃないか。後半も、田村さんが著しく嗜虐の牝豹に目覚め、完膚無きまでハマーの目つぶしを狙うやり取りが大好き。間違いなく今年の「ピューと吹く五本指マイベスト」に入る一本です。

  • 【一番印象に残った台詞】「サーのタイミングもおかしいYO」

 

  • 大石浩二先生
     語尾に「…ヒロシです…」って付けたくなるコメント。
  • 松井優征先生
     結婚式VSカップ麺! 村田先生の披露宴に招待されなかったような空気の差が。
  • 西公平先生
     寒いのも熱いのも苦手。共感できるけど、オレは春の方が好きだなあ平和ぽくて。
  • うすた京介先生
     コメントがやっつけ仕事だぁーっ!

気が付くとジャンプは21・22号で、一年の1/3の感想を消化し終えたんだなあ。時がたつのは本当に早い。こないだスノウムレイディオやったばかりって印象なのに。