1389. おいでよ、潮吹きの森! - 006

【これまでのあらすじ】
たぬきち商店でアルバイト生活の果てに、賃金未支払で捨てられる。
明くる日、たぬきち商店はコンビニエンスストアに新装開店した!

黄色ゾウのエレフィンは、恋多き魔性の女。男を大胆に誘う性格は、彼女の手紙からも端所に現れる。オレが河童に拉致されるずっと以前から、彼女はユキツバメ村の住人だ。今はガーデニングに夢中らしい。分かりやすい女だ。

その日、彼女から「フン! フフン! なんてあいさつ、いまどきイケてないわよね…」と相談された。どうやらオレに、今風のあいさつを考案して欲しい様子だ。よろしい。二つ返事で快諾し、オレは彼女にこう教えた。


はなからふいちゃう! とてもすてきなあいさつね。ありがとう、ゆきみんちゃん。フフン!」

千のナイフがオレの善意をザクザク刺す。ごめんよエレフィン。