1123. 第40回 - 血の涙

朝の更新に引き続き今夜の放送分。

政子の思惑

政子様は一話ごとに立場か変わるので混乱します。結局、大姫の件は父の説得により諦めた訳ですね。先週までの立場を一転、今週は「頼朝様と九郎を会わせない!」という情熱を燃やしてました。忙しい人だ。義経が鎌倉に入ると、鎌倉が頼朝と義経の勢力で二分化される恐れがある。また、源家に力を傾けすぎては北条家が危ぶむ。この二点から、政子は二人を会わせない立場に寝返ったのでした。

宗盛親子

  • 宗盛(鶴見辰吾)と清宗(渡邊邦門)は放置状態。

宗盛さんは息子の前でもやっぱり坊ちゃんでした。宗盛はともかく、息子の清宗はなかなか頭のキレる男と見受けます。頼朝さんは清宗だけ採用して、もっと宗盛坊ちゃんを不幸のどん底に貶めるようなシチュエーションに持ってけばいいのに! 「我らは何のために鎌倉に参ったのであろうか…」とボヤく姿が哀しいなあ。視聴者としても答えが出せないから、ただただ虚しいだけ。

頼朝のリアクション芸

  • 大江広元は書状を胸中に納めるには事が大きすぎると、頼朝(中井貴一)に手紙を渡した。

政子の策略から、公の席で「書状は読まない」「義経とも会わない」と明言した手前、その意見を覆すのはプライドが許さない様子の頼朝。だけど頭の中では書状が気が気でない様で、ことあるごとに手紙を気にしてました。「内容は想像できるが、どのような中身だった?」と広元に問う場面は、萌えキャラアピールですか頼朝さん? 何度も書状を気にして、結局最後は開封してしまう姿には椅子からコケました。うぉぉい頼朝さんー! 最初の毅然とした態度はどこいった!

手紙を読んで翌日、義経の処遇を明確に。きっぱり「会わぬ」と決めたのは、やっぱり強がりなんですねお兄さん。

郎党の仲良しアピールタイム

  • 書状を送って二日経つが何の連絡もなく、義経と弁慶は気落ちしていた。

食事の用意にかご作りなど、郎党らは「義経様の下でならどこでも楽しく暮らせるよ!」とアピールしまくりでした。思えば今までもそうだった。今回もこれからも同様に振る舞えるとして、義経を元気付けたのでした。継信似の仏にしんみり。

その夜、郎党らは義経の辛い気持ちに堪えられず、鎌倉入りの直談判を決行。しかし弁慶に見つかり制止される。本来なら、こんな無鉄砲な行為は弁慶が一番やりかねない。だけど弁慶は書状を書いた手前、今の義経の素直な気持ちを一番分かってるんだよなあ。

義経の決意

  • 頼朝からの返事もなく、義経は郎党達に覚悟を語った。

この後頼朝から良き返事がないときは、頼朝の御家人を抜ける決意を語る。郎党らに謝罪して逆に窘められてこそ、義経の受け属性が光ります。御家人を抜けても「兄の誤解を受けたくない」として今泉には向かわない意向も伝える。頼朝を捨てるくせに誤解はイヤだなんて、どこまで情に甘い人なんだ…。だが、それでこそ義経か?

北条時政小林稔侍)より最後通告。宗盛親子を都へ送り返す命を受け、義経の表情は絶望に染まりました。義経の思いを書状に綴った弁慶は、一人男泣き。義経よりも弁慶を豪快に泣かせるところが、今話脚本の巧いポイントでした。