1062. 第34回 - 妹への密書
だからさー、大河ドラマで現代の映像を出すと萎えるってばー…。
長門を目指し
対して梶原景時(中尾彬)との亀裂は深まるばかり。どんどん頑なになってる景時が、味方の居ないいじめられっ子ぽく見えて可哀想です。この戦いの後、景時は先生=頼朝(中井貴一)に言いつける展開なんだ? 義経と郎党らは先生から厳しい躾を受けるんだ?
- 舟戦が得意な平家は「舟戦では源氏とて我らに叶わぬ!」と、ここぞとばかりに傲り放題。
オマエラ負け続けてるんだから、ちったァ気を引き締めて下さい。男共とは違い、時子(松坂慶子)さんは一人「負け」を見越した計画を練る。「源氏が平家に叶わぬ事が一つだけある」と、帝を切り札にするようです。
義経にメロメロな人達
ここで正妻・萌(尾野真千子)さんの投入ですよ。きたこれ昼ドラどろどろ展開。…と思いきや、あっけなく和解。なんだよそれ!!(ぷんすか) 萌は「望まれて来たわけではない」と寂しい事を口にして同情票を誘いました。こっちの屋敷に来て、友達はおろか味方だって一人も居ないもんな。冷静に考えると可哀想すぎるぞ萌さん。こっちにもいじめられっ子発見です。
静が痺れを切らし友達化。腹に黒いものを潜ませてる天性のイジメッコうつぼも渋々承諾。ここでは承諾しても、裏では何するか分からんよ、このうつぼって子は。烏丸(高橋耕次郎)と話してるときも、すごく浮かない顔してるし。トゥーシューズの中に画鋲を仕込んだり、ワインの中にガラスの破片を混入したり、エースを狙え時代で培ったイジメ戦術をカメラの外側で発揮しそうな顔つきでした。
- 平家の船は500艘、対して義経らの水軍も同数に迫る勢い。
数はまだまだ増えるんでしょうか。軍儀が終わり、那須与一の話題へ。彼は友情出演だったのでもう登場しませんとは言えない義経、本音を隠して「べ、別の舟に乗っている…」と誤魔化しました。ナイススルー。扇を翳していた女官は妹だと知り、やけに唐突に妹の身を案じ始める義経があざとい。ここ10話くらい妹のいの字も心配してなかった気がするぞ!
- 今週はやけに饒舌だった烏丸。
オシャベリな相方が居なくなり、彼が喋らないと話が回らなくなった裏事情でもあるのでしょうか? お徳(白石加代子)さんを守るシーンの烏丸なんて無意味にカラスの羽根咥えてる。なにその遠回りな自己主張。身なりを気にして御前に出るのを拒んだ…って、そんな設定初めて聞いたぞ。
- 喜三太(伊藤淳史)の大活躍。
今まで存在感の薄さを全身全霊から表現していた喜三太が、今週は驚くほど目立っていました。「でぁだだだ…誰じゃ!(ビックリした表情)」「あー…どういうことじゃ…(泣きそうな表情)」喜三太の演技すべてが電車男そのもの。他局のドラマに影響されすぎだァァーッ!
- 義経と二人きりになったお徳さんに昔話。
ナレーションで語ったら多分総集編になってた。危ないところだったぜ。お徳さんは練れーションの時と雰囲気が全く同じだから、逆に演技を分けてイメチェン化を図って欲しいよ。
- 弁慶に「妹を気にしているのでは?」と見抜かれる。
実は郎党らも妹の身を心配してたと打ち明ける。義経はおろ郎党らまでやけに唐突に妹の身を案じ始める始末。子分は親分に似るって事なんだね。
そして義経は手紙を書きます。実際言葉は交わしたことが無い(遮那王時代の能子は赤ん坊だった)のに、いきなり手紙から入るのもちょっとぎこちない気はしますが、他に手がないのだから仕方ない。リアルより手紙からはいるなんて、メル友から始める出会い系ぽいよな…ってちょっと思った。しかもリアル兄妹の出会い系。NHKのくせにシチュエーションがやばすぎる。
手紙を喜三太に託し、今週は喜三太の活躍を見せます。もしかして先々週から一週ずつ、各郎党の見せ場をローテーションするつもりなんでしょうか。だからといって一番一般人の喜三太を遣わせるのは無理がある…。もっと喜三太の特技である馬使いのシーンで活用してあげて!
帝と親王のすり替え
取り乱す明子に、夫の知盛が「母の心中をお察しいただきたい」とピシャリ説得するシーンが強烈に熱い。知盛にとっても自分の息子の事なのに、それでも母の主張を立て冷静に振る舞う、この男らしさは痺れた。兄貴の宗盛坊ちゃんには絶対に出来ない事ですよね。知盛の一言に無表情の時子、言葉を慎む明子。全てが絶妙の間。正直、このシーンはジンときました。泣けました。まさか平家の女達に泣かされるとはなあ。
- 義経の密書に戸惑う能子。
しかし手紙の内容を目にしてすっかり緊張が解けてました。ちなみに手紙の内容を要約すると
「妹が美しくなって嬉しいよ。正直萌えたよ。戦中は白い布でコスプレしたら助けるよ」
というものでした。確実に喜三太の影響だ。「兄上…義経様…」またしても女泣かせな義経。ドラマが終わるまでに、あと何人の女を泣かせるんでしょうか義経は。
翌日、能子が白い布を探していると、明子さん達の密談をうっかり盗み聞きし、納屋に押し込められる。「何をなさいます!お開け下さいませ!(バンバンバン!)」かつてない最もスピーディな動きを見せる能子。この速さなら言える! オレも正直萌えてる!
次週「決戦・壇ノ浦」は『義経』ここ一番のタイアップ。次回予告が、まるで何かの映像作品のようになっていました*1。最初の方の義経は見てたけど、最近すっかり見なくなった方々。次週は、次週だけはぜひとも御視聴下さい。