1037. ヤオイ本を立ち読みして注意された男

友達の話なんですけど、今日帰省から戻ってきて久々に彼女さんと会って夕飯して、夕食後の暇つぶしに駅前をぶらぶら散歩したんですよ。すると建物の影になってる目立たない本屋を発見して、いや友達が発見しまして。「あの本屋雰囲気怪しいね」と話しながら(友達が)勇気を出して入ってみると、案の定オタク向け本屋。

その入り口に、どこかで見たようなキャラが表紙の雑誌が並んでまして。よくよく見るとジャンプオンリーの女性向け同人漫画(外装は雑誌で表紙がD.Gray-man)だったんですよ。…友達の話によると。

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で、オレはじゃなくてその友達は彼女さんへ冗談半分に「こんな本がいいんだ?」と問い正しながら手に取ると、なんか偶然にも立ち読み可能状態で、なんとなく内容を物色するとアレンと神田がディープキスしてて吹いた。「ボクも黒髪が良かったな」「お前の白髪は月明かりに照らされると銀に輝いてキレイだ」とか言いながらやることやってて吹いた。ええもちろん友達から聞いた話ですから。

中身はジャンプ中心だったんですけ…らしいんですけど、比率的にナルトが多めだった他は、DEATH NOTEONE PIECEから果てはリボーンまで掲載という、ある意味現存のWJを手広くカバーした801漫画となってまし…たそうです

中には完全にパロネタ漫画もあり、一般のジャンプ読者が読んでも十分満足できるギャグになっていた漫画もありました。その友達が気に入ったデスノの漫画の一つには、月がLのカメラ監視をすり抜けるためカモフラで購入したグラビアアイドル雑誌リュークが『萌えのーと』というロリ雑誌にすり替えたため月とLの脳内計算が大騒ぎ、という非常にクオリティ高いものもありました。正直これを801本の内容に含めるのは惜しい…。

そうしてしばらく彼女さんを盾にして立ち読みしてると、店員さんから「あのー、立ち読みは止めていただけませんか?」と注意された。ヤオイ本を立ち読みして注意された男。これは正直厳しい……っ! 男の尊厳喪失……っ!


この夏、何か大切な膜を失った気がした。


盆休みには非オタらしく普通に帰省してた事を誇らしげに語りながら暗に「夏コミ?何そのオタクの祭典?」とか馬鹿にしてる場合じゃなかった。何しろレベルが違う。渋谷系モテ女子高生の理恵ちゃんがこの夏の海でのアバンチュールとロストバージンを自信満々に語ったら、普段目立たないの図書委員タイプの佐奈ちゃんに「私は中二の夏に彼氏だった大学生のペットにされたけどね…」となんだか訳ありの思い出話で反撃を受けたくらいレベルが違う。

レイマン読んでる暇あったらムヒョロジ探せば良かった、とその友達は悔しそうに話してました。友達の人権のために弁明しておくと、彼自身にその趣味はなく、腐女子のお嬢さんがどのような原理とパターンから妄想シチュエーションを発揮するのか分析し解明したい、ただ研究熱心な人なんです。だから店員さんは彼を責めないであげて!

立ち読みはいけません。