970. 腕時計

Giorgio Rossi

腕時計買いましたよ。学生のうちはケータイで通してたけど、社会人になってこれじゃちょっと恥ずかしいので、これを契機に買いました。

「社会人になった契機」と言いながらもう七月なんだけど、約三ヶ月間良さそうな腕時計を探し回ってたのですよ。ブランドに疎いのでフィーリング重視。金額もこの際値段は考えずに。雑誌や店頭で下調べして候補を幾つか挙げて。やっぱり買い物はモノを探し求めるときが一番楽しいッス。

最終的には個性重視の手巻き時計に行き着きました。こいつ本体に電池はありません。時計盤の裏側に扇形ローターがはまっていて、時計に振動が伝わると、この金属ローターは扇風機の羽ようにくるくる回ります。結果、腕に付けて歩けば勝手にネジが巻かれます。歩くのが楽しくなる魔法の時計。ヒキコモリ労働者に打ってつけ一本です。

とはいってもオレはそもそも完全デスクワーク。仕事中は一切充電できません。でもこの時計って、一日放置するとご機嫌損ねて時間刻むの止めちゃうんですよ。たった一日で止まってしまうなんて、なんてわがままな子!

仕方がないから仕事中も時折手をぶるぶると振って、腕時計に振動を与え構ってあげます。「仕事が終わったら家までデートしてあげるから今はこれで我慢おくれ」とご機嫌を取るように。なにこの行動。くぅっ、左腕の腕時計が世間知らずで傲慢なツンツンお姫様に見えるよォォ!(オタクの得意技)

こうしてオレの腕時計は着々と擬女化(お姉さん希望)が進行していくのですね…。