916. 先行感想 - 魔人探偵脳噛ネウロ 第16話 「撮【とり】」

今週のネウロがとんでもなくツボに入りました。松井先生って、推理パートよりも日常パートの方が絶対上手いって。随所に笑いのネタがちりばめられており、まさしく『品の良いボーボボ』のような印象です。


牛丼ツユ切り生玉子&納豆かけ。もずくも付けて。
なにこの盛り盛り感。すでに牛丼じゃないよ。牛丼屋のトッピングをとりあえずすべて混ぜてみたら、こんなサプライズメニューになること請け合い。納豆にもずくの時点で牛が可哀想だ。


サイン… サ…サイン…
なにこの不条理なシュールさ! 汗まみれのデブってだけでかなりのキモポテンシャルを秘めてるんですけど。自分のシャツを肉ごと掴んで息を荒げるデブて、やばすぎ。本編読まなくてもすべてを悟っちゃったよオレ。今回の犯人お前ですよ! サイン描いた後のダッシュ素早すぎ。


大食い
「鉄板いっぱいにもんじゃ焼きを作ってニヤニヤ」はこれ是非やってみたい。こんな豪遊やってみたい。弥子は単にグルメなのではなく大食いなんですけど、どうしてこんなに痩せてる(というか腕も足も針金やん)のか、そこが最大の謎に思うんですよネウロさん。バイトもしてない女子高生なのにここまで大食漢じゃお小遣い足りない気がします。きっとチャレンジメニューが収入源。もしくは父親の保険金(なんてブラック)。「ささやかな楽しみ」てーか、全然ささやかな度量に収まってない弥子のグルメライフが素敵。


あかね
今回一番のツボはあかね。彼女の登場は単に笑いだけじゃない、ネウロの漫画の存在価値を一気に高めたキャラクタに感じました。人間じゃないのがネウロの作風にマッチしてるし、可愛らしい振る舞いがすべてホラーに還元されるキャラ造形も素晴らしいです。

無機質でちょっぴり愛くるしいあかねの存在と、キレた行動そのものがギャグになる吾代さんをレギュラーにしたことで、従来のペア行動を脱却し、面白みが広がったと思います。レギュラーの組み合わせだけでも、今までの1通りから6通りに増大し、ギャグにも幅ができますし。次週、吾代とあかねの組み合わせでどんなギャグを組み込んでくるのか期待。


びっちんびっちん
ちぎれるほど驚喜してるあかねの暴れ具合がとんでもなくホラーでした。WJでは、武装錬金の毒島(ガスマスクで素顔を見せない乙女キャラ)に続く、新しい形の萌えキャラですね。髪の反応だけで健気さとひたむきさ(と恐怖)を演出する乙女キャラなんて、ネウロじゃないと描けませんよ。メールの対応が髪のゾンビってのもベストチョイスですよね。リアルで想像するとめっちゃホラーで。


レッサーパンダ
直立レッサーパンダ風太が人を使う、風刺的イラストがキレてます。毒入ってますね。


吾代さん
[11P6c]「とりあえず手に職をつけたい」からってジャンプの押し売り職人じゃヤクザと変わらないよ! しかも一冊230円じゃヤクザ業より割が低いよ。…なんかショックー…。

[12P1c]「どうやってオレの居場所をかぎつけた?」のコマの処理も綺麗に決めてます。ネウロや弥子が理由を告げなくても、魔界の生物をワンポイント含めるだけで、読者にはその理由が分かってしまう。無駄なくそつなく、分かる人には分かるさりげない小ネタが大好きです。


フリーライター篠原紀夫
Tシャツの電波マークが受信しすぎ! 『特ダネ集めの有名なフリーライター』って印象を、この過度なテンパマークで表現したんですね。人間は視覚から得る情報が全体の80%を占めますもんね。松井先生はWJネタを先取りしすぎ(視覚の話は本当だけど)。


うるせーな前から後ろから!!
今週の『魔人探偵脳髪ネウロ』神出鬼没ロゴは、吾代さんの暴走パンチで隠れ気味に。「前から後ろから」は是非とも事務所に戻って弥子に言ってもらいたいセリフです。そのセリフを耳にした乙女・あかねが、いかにも腐女子的に暴走妄想してびっちんびっちんちぎれるほど驚喜する様を見たいッス。


ネウロ関連リンク