874. 聖闘士星矢の話

上記事に連動した話を。

30前後の人たちならば、間違いなく一度は読んだであろうあの「聖闘士星矢」が、格闘ゲームになって登場した。
このゲーム、真のメインターゲットは30前後の男女なんですね。確かにオレら24歳前後の人間は、WJで原作を読むには幼すぎたし、アニメも再放送で飛び飛びに見た記憶しかありません。というか、実はオレ漫画は読んでませんし。それでも「聖闘士星矢」をぼんやり知っていれば、十分楽しめるのがこのゲームの魅力。

車田正美氏の描く格闘マンガは定番の路線(最初は弱い主人公が、強敵を倒していくことでドンドン強くなっていき、最後には人智を越えた敵を倒すというもの)を歩んでいくのだが、そのスケールが半端じゃなかった。
さも当然のように第六感の存在を突き抜けて第七感(セブンセンシズ)という設定が現れたり、エネルギーの源は小宇宙だったり、あるいはビッグバンを起こしたり、確かにスケールが度を超えすぎ。

当時の男の子は強力な必殺技に、女性はキャラ達に一瞬にしてやられてしまった。
なぜかこの記事、”腐女子層”に肩入れしまくりの内容で微笑ましい。妙に気を遣った言い回しがいちいち面白いです。


OP
オープニングはもちろんフルCG。ゲームの内容は、十二宮編の原作アニメ版をゲーム中のCGで完全再現して、ストーリーを追います。一つの戦いを一話でまとめ、ご丁寧にも毎話にこのオープニングムービー(もちろん歌付きでOP完全再現!)が流れ、タイトルコールあり、アニメのBGMあり、効果音あり、原作独特のカットイン(”ドドッ”とか)あり、もはややりたい放題なのです。これが面白くないわけがありません!


格ゲー
肝心の格闘ゲームパートも、原作「聖闘士星矢」のギミック満載。戦闘中に小宇宙ゲージを貯蓄して発動させる超必殺技『ビッグバンアタック』や、この一撃必殺を反撃できる『ビッグバンカウンター』の存在は、原作設定を上手に生かしたナイスアイデアでしょう。例え体力が尽きても『アテネの呼び声』で「星矢…星矢…立ちなさい…」とムービーが流れる内に連打しまくれば、なんと復活までできるのです(何度も倒れると必要な連打数がシビアになる)。

でも、格ゲーのくせにジャンプもしゃがみもないとか、かなり無茶です。さすがキャラゲー。格ゲーパートの開発コストを削ってでも、原作パートに力を入れたのですね。開発陣の愛が成す技ですよ。


腐女子
格ゲーなのにジャンプ&しゃがみも削ってまでも、きっと再現したかったであろうこの名シーン。ファンはただ笑え! のたうち回れ! 渾身の再現率です。

ファンならとにかく一度は遊んで頂きたい! あまり原作を知らないオレでさえ、これだけ笑えたこのゲーム(まだ全クリしてないけど)。この出来映えならば、胸を張ってお勧めできる一品ですよ。でも、格ゲーとして買うのは止してください…。