848. コンドームの使い道

敢えて言いたい。んな事、分かりたくなかった。
インドで使用されるコンドームのわずか1/4が本来の目的である避妊に使われ、3/4は他の使用目的のために利用されていることがわかった。中でも最も多いのは、インド女性の衣服であるサリーである。

なぜですか。なぜなのですか。一体どうして『ゴム原料→コンドーム→サリー』と、わざわざ二度手間の手法を用いるのか! ひねくれずに『ゴム原料→サリー』で良いじゃないか。素直に『ゴム原料→おもちゃ』で良いじゃないか。クイックに『ゴム原料→浴室用スリッパ』で良いじゃないかーッ!!

とくに使用されている潤滑剤が重要で、サリーを製造する時に、糸巻きにコンドームを取り付け、コンドームの潤滑剤が糸でこすり落とされる。すると、ミシンが滑らかに早く動くというわけだ。
サリーの場合はゴム部が重要ではなく、ゴムに付着するローションこそ活用できる、と。コンドームの小型で異物を包み込むドーム形状が、ミシンのそれとピッタンコだったんだ。誰かがついつい試してみて、思いの外冗談では済まないくらい使えて、その噂が広まり、ついにはインド全体に浸透したわけだ。

するとインドのサリー工場では、連日パートの淑女&お嬢様方が、白昼堂々とミシンのそれをコンドームで包み込んであげる光景を見られる訳です。なんだ、このやるせなさ…。わざわざコンドームを代用しなきゃサリーが作れないならまだしも、コンドームに取って代わる、より安価でより潤滑油の豊富なゴム製品を売り出せばいいのに…。

そしたら今度は、こんな記事が出来るかもしんないけど。

「インドでサリー用ゴムの使い道ナンバーワンは?」
インドで使用されるサリー用ゴムのわずか1/4が本来の目的である製造業に使われ、3/4は他の使用目的のために利用されていることがわかった。中でも最も多いのは、男女の交わりにおける避妊である。

本来の使われ方をしないコンドームが可哀想だ。