832. 第13回 - 源氏の決起
源氏勢力の六名が各人個別に掘り下げられ、非常に分かりやすかった今話。今後、義経の敵・味方となる者達が、すっきり明確化されました。今までは時代感の不透明さが目立ち楽しめなかった面も多かったので、ここにきて面白みが広がりました。
- 平家と朝廷の抗争が平泉にも伝わる。
- 吉次の手紙を受け取る九郎義経(滝沢秀明)。母・常磐(稲森いずみ)に関する内容だった。
- かごに大根を抱えた奥様風の弁慶(松平健)は、義経の浮かない表情を察して心配した。
- 清盛のわがまま息子・宗盛(鶴見辰吾)は源仲綱(光石研)の名馬を欲した。仲綱は納得できなかったが、父・頼政(丹波哲郎)の説得に涙を飲んだ。これが災いの始まり。
- 宗盛はようやく名馬をもらい受けたが、仲綱にさんざん焦らされた所為で馬が憎たらしく見え、馬にひどい仕打ちをした。
- 名馬の名前を仲綱と改名した。
- 馬の身体に「仲綱」の焼印を押した。
- 馬を虐待して無理矢理に鳴き声を上げさせた。
- 宗盛坊ちゃん、「義経」随一の大悪役に抜擢ッ!
- 仲綱は名馬を奪われた挙げ句、自身の名を汚され、馬は虐待され、我慢の限界だった。
- 思いがけず長生きしすぎた頼政おじいちゃん。生きた証が欲しいと、平家追討でもう一花咲かせると決意。
- 頼政と仲綱は、源氏の残命者に平家追討の意を伝えてもらうべく、新宮十郎義盛(大杉漣)に協力を仰いだ。
- 新宮十両?義_はこの期に「新宮十郎行家」と改名。
- ゆきいえは諸国の源氏に平家追討の意を告げるため、旅に出た。
- ゆきいえさんは源氏の中で一番顔が広いのかな。その理由は、過去に源氏を裏切った頼政に次いで高齢だから、とか?
- おびえる後白河法王(平幹二朗)。それを宥めるのは妻の丹後局(夏木マリ)。丹後局って獅子舞みたいな顔だなあ。
- 行家は大儀に味を占め、酒と女に囲まれ宴。ピンクの灯りが安っぽい。
- 行家さんはまるでキャバ嬢の気持ちを引くために仕事を大自慢するオジサンでした。
- こういうのは千年を前後しても変わらないのか…。
- 男ってバカだー…。
- 伊豆では源頼朝(中井貴一)が北条政子(財前直見)の婿となっていた。
- あんた達、先週登場しなかったと思ったら結婚してたのかァァ!!
- あれ? あれれ? 亀の前(松嶋尚美)”が一度も出てこない!?
- こんな重要なことをナレーションの一言で済ませず、きっちり描写しておくれ…。
- 行家が頼朝と接触。挙兵して都に上って欲しいと、源氏の協力を要請。
- 頼朝は「仲綱の使い」と聞いて、行家に上座を譲った。
- 頼朝と行家は同じ源氏であるも、ただならぬ因縁を感じました。過去に家同士の闘争があったとか?
- 「平家の見張りと今の生活で精一杯」と返事を先延ばしした。
- 都は「源氏の嫡流」を忘れていなかった。頼朝は誇りに感じ、有頂天になった。
- 頼政は過去に源氏を裏切り平家に寝返った人物。だから頼朝は、彼らを易々と信用せず様子を見るようです。
- 北条時政(小林稔侍)は「北条家も力を貸す」と、頼朝の挙兵参加に賛成した。
- 政子様激白。北条家の武力はたった数騎らしい。
- 時政パパはいつの間にやら頼朝に肩入れしまくり。
- 北条家会議。平家追討に後れを取ると、源氏の世になっても北条家は権力を伸ばせないという意見が噴出。時政パパも分かっちゃいるけど、兵力が無いんじゃなあ…。次週辺り
ご都合主義歴史的解釈で解決しそうですが。
木曽義仲の挙兵
- 藤原秀衡(高橋英樹)は義経を呼び、源氏と平家が争った場合、どちらに加勢するか訪ねた。
- 源氏として戦うと即答した義経。ここで即答できたことに違和感を感じました。(…と思ったら、単なる後半の伏線でした…。)
- 巴御前(小池栄子)が木曾義仲(小澤征悦)の息子・義高(富岡涼)の母親代わりとなって武士教育。
- 厳しく教育する巴御前をなだめる立場の弱い義仲。義経とか頼朝とか義仲とか、源氏の血筋ってこんなカップルばかりか!
- 行家と義仲が接触。「儂は都をもらい受ける!」義仲は平家追討にノリノリ!
- 行家と義仲は叔父と甥の仲だった。頼朝と違い、義仲とは仲が良さそうですね。
義経の再会
- 行家と義経が接触。鞍馬倉以来の再会です。
- 伊豆の頼朝と共に、平家追討の先陣を務めて欲しいと要請。義経は兄・頼朝の動きを気にした。
- 秀衡には源氏に加勢すると即答できた義経だったが、いざ本当に源氏と平家の抗争に直面すると、表情を堅くして思い悩む様子が雰囲気に出ていた。良い演技です。
- 平家追討の知らせを聞き、伊勢三郎(南原清隆)は感涙。カニは元々源氏の家来だったもんね。
- しかし喜三太(伊藤淳史)は義経の生い立ち事情を汲んで、義経の苦悩を他の家来達に打ち明けた。
- 駿河次郎(うじきつよし)は、平家に刃向かう事にためらういはない、と力づけた。
- 平家会議。知盛(阿部寛)の進言により、源氏の動きが清盛達に伝わった。
- 重盛(勝村政信)が亡くなった後、会議の進行を務めるのは宗盛でなく知盛でした。
- 宗盛坊ちゃん、先週はあれだけ浮かれてたのに、実務は弟に取られてるよ……。
- そんなヘタレの宗盛坊ちゃんが最近大好きです。
- 平家にすべて知られ、頼政と仲綱はすぐに源氏の決起を開始。
- 検非違使?
- 知盛はすぐに頼政の屋敷に赴いたが、既に屋敷は炎に包まれていた。
- ここでもやっぱり知盛くんが動きます。宗盛坊ちゃんヘタレだぁ…。
- きっと宗盛坊ちゃんが命令したんだよコレ。「面倒だしお前行ってこいよ? な?」って。
- 頼政は知盛に対し、平家への謀反の笑みを向けた。
- 宗盛が仲綱の馬を強奪したことがすべてのきっかけだと知盛くんが指摘。
- 全くその通りです! 知盛くんは兄貴と違って頭良いなあ。
- 藤原泰衝(渡辺いっけい)は、今後の義経の身の振りを心配。義経は、今すぐ源氏の決起に合流すると発言。
- 「都の動きに惑わされてはならん。法王を侮ってはならん。清盛入道を、見くびってはならん!」藤原父は義経を止めた。
いよいよ「義経」序盤の山場でしょうか。源氏、平家、北条家、奥州藤原、各勢役者が揃い、源氏と平家の抗争に向け盛り上がってまいりました。しかしそんなことより個人的には、宗盛坊ちゃんは今後、どこまで落ちぶれて、どこまでヘタレるのか、もう楽しみで楽しみで仕方ありません。彼のヘタレ街道に超期待!