1520. 週刊少年ジャンプ - 38号

日曜夜に感想を書き貯めないと、こんなにも延び延びになるのでした。

 
 原色の赤青配色が実にBLEACHらしい表紙。残念ながらBLEACHの表紙頻度は高く、既視感を抱いてしまいます。せっかくの合併明けなのに、新鮮さが足りないような。
30周年こち亀わっしょい!!
 こち亀を取り巻く「漫画界の流れ」に、キャプ翼聖闘士星矢が入ってこないところに、何かしら圧力を感じてしまうなあ。
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 −霊の友−
 単なるカメラの光学現象を、さも「霊の仕業」に仕立てあげる姿勢は悪ノリしすぎじゃないかなあ。子供達が喜ぶ(というか怖がる)と思っての特集だろうけど、デマや曲解を教え込むのは間違ってる。こんなのをジャンプ様が罷り通すとは、ショック。

健闘枠: BLEACH ムヒョとロージーの魔法律相談事務所
特集枠: D.Gray-man

* 1(2) BLEACH
一護100%の先行感想はこちら。

岸本先生の『深夜に書いたラブレター節』炸裂の回。「サクラの涙が流れ星に」「サスケへの強い思いが風を生む」など、主張の強いクサ演出のラッシュ。これぞ岸本先生の切れ味だ。先生は翌朝自分の原稿を眺めて照れたりしないのか。気分が盛り上がって手懸けたラブレターとは、得てしてそういうモノだ。そしてナルトという漫画は今後も、この手の「こっ恥ずかしい感性」を大切にして頂きたい。

修行は第一段階の葉っぱ斬り、第二段階の性質変化も完成し、次はいよいよ最終段階の仕上げかな。風を使ったどんなギミックの必殺技が飛び出すか、すごく楽しみにしてます。千鳥や螺旋丸といった「必殺技の仕組み」を丁寧に描写・解説する、岸本先生のこだわりは大好き。技名叫んで爆炎するインパクト重視の必殺技じゃ燃えないもの。骨格の仕組みが細やかだから、知略戦にも広がりを生むんでしょうね。

ところで、アスマ先生に意味深な描写を重ねてるけど、そんな死亡フラグより紅先生とのただならぬ仲の方が気になる。そして紅先生のメイン化が進めば、オレ達の発情猫・ヒナタ嬢も再登場の算段だ。芋づる式にヒナタ嬢が日の目を見るなら、これはもう、全力でアスマ先生の活躍を応援せねばならない! さあ立ち上がれ世界中のヒナタ嬢ファン!

* 3(1) ONE PIECE ワンピース
同情する! オレはファンクフリードくんに同情する! いかにご立派な象さんのお鼻といえど、銃口向けられては萎縮して当然だ。古来より、男子とはそんな生き物だ。脅しとプレッシャーに弱い生き物だ。プライドがある手前、公衆の場ではビビったり叫んだりせず、澄まし顔で平然を装う。しかしいかんせん下半身はお留守なのだ。この手の脅しに、最も敏感に反応する部位は、何を隠そうご立派な象さんのお鼻だ。今回ファンクフリードくんは、フランキーに雄としてのプライドを、大人数の人前で文字通りへし折られた! だからオレは、ファンクフリードくんに同情する!

また、男子のゴムゴム論として外せない見解はもう一点ある。ルフィはギア3の反動で小型化するが、その萎縮時間は発動時間に比例という論説だ。なるほど説得力がある。例えば一時間もハッスルし続けると、その反動で萎縮時感が長引き、なかなか二回戦に挑めない。そうした尾田先生なりの経験論なのだ。ルフィの戦いぶりからオレ達男子は、学ばねばならない。一発のギガントでハニーのハートを仕留める(パワー重視)か、複数発のジェットをハニーの身体に乱射する(スピード重視)か。やはり、尾田先生の学説は奥が深い。

ココロさんの人魚伝説はタイミング絶妙だ。まず、彼女がエニエス・ロビー本島についてきた納得感が出た。過去回想編の伏線『美人秘書』もちゃっかり回収か。当時は美人バージョンの人魚さんだった? 孫もペットも人魚の秘密を知らなかったのは違和感。ココロさんは何十年ぶりの変身だったんだろ。あと、ココロさんはデフォで貝殻ブラを装備していたことまで深読みすると、たちまち鬱になれる。

四コマ漫画という「型」をぶっ壊す姿勢に超好感。「カップラーメンの前振りとモザイク利用」「折り込みの似たもの心理」の二つは、子供達にも喜ばれそうなギミック。

表紙の「今週の佐藤さん」、新シリーズと低人気シリーズをトレードするエンタ制度、ジャンプ広告を逆手に取った表紙ネタ、QRコードにブログなどネットメディアの利用など、遊び心満載のエンターテイメントを作る姿勢にはすごく憧れる。つまり大石先生のネタ作りは、漫画内容にとどまらない。まるで新感覚のピン芸人が毎週ネタを披露する感覚に近い。

だけど、そもそも四コマ漫画のクオリティに難色があったりもする。「微妙に笑えないネタ」の含有率も、決して低いとはいえないレベル。流行モノや色モノばかり追いかけず、しっかり作家としての地盤も固めて欲しいところ。

西の阪神、東の巨人。萌え漫画のToLoveる、ボーイズ漫画のリボーン。

今や天野先生が筆を滑らせる目的はただ一つ! 山本をいかに描写して女性ファンを拡大させるか。今までの泥臭い試合とは、一味も二味も違う。なにかしら神聖な気迫を感じてしまう。格好いい山本、艶やかな山本、スタイリッシュな山本、ウェットな山本、色気たっぷりの山本、クールかつ情熱的な山本。「ハァ ハァ」言っちゃう山本。流血しちゃう山本。水滴を散らす山本。今シリーズはアレですか。山本写真撮影会のイベントですか。

スクアーロの語る『秋雨』は、山本の知る時雨蒼燕流の八の型とは異なる技らしい。山本父はこうも語ってましたね。蒼燕流の型は「実戦の中で培い積み重ねた全てに意味のある動き」と。スクアーロに打ち破られた『秋雨』はおそらく、進化した型となって山本に継承されたハズ。『秋雨』を進化させたのが山本父なら、スクアーロが打ち破った蒼燕流の使い手は、父の知り合いだろうな。その辺の背景も掘り下げて、まだまだ山本×スクアーロ戦は激化しそう。

六氷と草野が一コマも出てこなかった話。こんなの初めてだ!

ペイジの失態
ペイジさんに関わる全エピソードが薄っぺらく感じてしまう。魔法律検定での大失態は、作中全体へ悪影響を及ぼしてるよ。ペイジが登場する話は毎回、こんな気持ちで読み進めなきゃいけないのかなあ…。

アントニオ作丸「良い魔法律家を育てるのじゃ!」そりゃ何の冗談ですか。育てた弟子の一人は禁魔法律家に! 再び育成を図った強化合宿も大失敗! ああペイジさんの偉業の数々。目も当てられないよ。

ペイジ「元凶である奴を倒さねば何も終わらんのだよ…」元凶はキミら魔法律協会だー! この辺り、既存の現実世界へ「魔法律協会」を強引に溶け込ませたことが仇になってるのかも。魔法律に関する全ての厄災は、いやが応にも、魔法律協会にフィードバックするのだから。もちろん、魔法律協会がダメ組織であることも、十分に加味すべきだけどね。

ホントはすごい作丸さん
ペイジさんと魔法律協会の悪行の数々が影響して、作丸さんまで酷い人に見えてしまう。ペイジと作丸、二人は似た者同士だから、必要以上にキャラを重ねてしまうのかなあ。

しかし実際、作丸さんはベストを尽くしている。さすが『当時最強の執行人』だ。あるいは魔法律協会の四賢人にあるまじき執行人、とでも表現したい。

  • 懐かしの「魔法律戦略図」を使い、周到な戦術を練った形跡がある。
  • 作戦会議で執行人を召集したのは「上級魔法律」のため。
  • 詠唱に時間が掛かる上級魔法律を、ティキに阻止されず執行できている。
  • 万策尽きても、協力者の退路は用意していた。
  • ティキの能力を目視した者(ペイジ)を、後世に残した。
  • 作丸は作戦を指揮した責を取って、最後まで敵前逃亡せず殉職した。

以上の描写は、いずれもそつなく仕上がっているためか、どれもインパクトに欠ける。「作丸がティキにしてやられた」「大量の執行人を巻き添えにした」「作丸が弟子を崖に突き落とした」など、魔法律協会の汚名として美味しい、高インパクトの演出に目を引かれてしまう。

結果として、『ペイジと作丸は同レベル』という読まれ方になりがちだ。西先生は、ホント惜しいことをしてると思う。早くペイジさんの汚名を拭わないと、このままじゃ作品の寿命すら縮めかねない。今シリーズは勝負どころだ。

山の精? 山の神?
山の精vs洋一。相変わらず疾走感のない、ドタドタとした、不器用なバトル描写ですこと。ま、そこはいつものご愛敬。決め絵となる「魔封石の術」と、そこに至る小さな伏線の張り方などはお見事でした。ペンと杖と破魔丸と、多彩な魔具を駆使して悪霊を討つ展開も魅力的。

で、煽り文では「山の神」と言い切ってるけど、結局精なの? 神なの?

音を盾にする戦略、という安直な予想は大外れ。「もっと=hut」と、インモーションの二重伏線による神展開でした。見事に騙されてスッキリ爽快。ラストも、セナが阿含に挑むと思い込んでいた。ヒル魔タッチダウンしたのはインパクト絶大だ。『少年漫画のお約束』を利用し、読者の予想をも裏切る、稲垣先生なりの戦術だったのかも。

高校生で伸び盛りの阿含が、この一年全く走力が伸びてないのは違和感。この位の年頃なら、試合で走り回るだけでも基礎体力は高まりそうだけど…。むしろ、阿含ヒル魔の走力をコンマ刻みで覚えてる方がすごい記憶力だよ。本格的に天才だな。もしくは本格的にストーカーだな。…あ、 「逃げられやしねえよ…!!」ってそういう意味ですか。

下着、裸体、乳首ライン、さわりっこなど、これまで女体の直接的な描写が多かったToLOVEる。しかし今週は、想像力を擽る演出の一点張り。浴衣姿で座り込む春菜は、無意味に涙のラインが太い。これなんてホイップクリーム いちご100%ならここで無意味に「ひゃうん…!」とか言ってます。今週のToLOVEるは王者に一歩及ばずかも。まだ16話ですからね、今週は初級編って事で。どんどんエスカレートしていくんでしょうけど。あと、春菜の腕力はさすがテニス部の一言。ジャンプのテニスは狂ってる。

見えそうで絶対に女性キャラも見えない漫画に格上げされとるゥゥ! 例えば1ページ目。魔法執行部の伊勢が、得意のチェーンで男性生徒を拘束する場面。これ、今までの叶先生なら女性キャラで描きますよ。で、胸や太腿のかたちを歪ませるようにきつく縛って、無意味に猥褻なサービスシーンになるんです。でも今週のエム×ゼロは硬派! いや、伊勢はそんなキャラじゃないか…。

シルバークラスとタイマンマッチのレベルになると、いよいよ九澄もガチンコだけでは対処できないハズ。ここいらで、九澄が主人公としての真価を見せるのでは。理事長の話では「エムゼロカード」にも何らかの能力があるようだし。エムゼロって言葉からイメージを膨らませ、対象の魔法力を無効化したり、MPをゼロにするような効力があったりして。マホトーンぽいなにか。ところで、愛理がさっぱり絡まないのも、かなり口寂しいです。

* 10(7) 銀魂
史実キャラのミツバさんは、今まで登場の機会を窺ってたのかな。土方とミツバのただならぬ仲は後付け臭いけど、結果的に総悟との仲の悪さを説明付け、なんちゅう整合性の良さ。おかげで何の違和感もなく、ミツバが銀魂世界に溶け込んでる。シスコンのデレ総悟、動揺しまくる土方など、珍しいモノが沢山見られて満足です。ミツバの「激辛せんべえ」を食べた土方が、すぐにそれと気付かないのは疑問点。そこにせんべいがあれば、自動的に手を伸ばしてしまうのは、日本人としての性なのか。

* 11(15) 斬
今週も引き続きM字開脚座りによるお色気描写を外さないのは、もはや執念に似た何かを感じる。あのToLoveるだって、今週のお色気描写は一コマだった。つまり今週の斬は、ToLoveる以上のお色気を解き放っている。もちろんToLoveるは、あの一コマにエロスを凝縮したのであって、ここは互角としておこう。隙あらばToLoveるのかっ首すら狙う斬、恐るべし。まるでお色気漫画のキャットファイト

一つフォローすると、斬のバトル描写って、すごく読みやすい。ONE PIECEは一コマに情報を含めすぎて読解しにくい。BLEACHは流血と爆煙と必殺技ばかりで誤魔化してる。ナルトは描写が細やかさに躓いてくどさと焦れったさが残る。D.Gray-manはもはやアートの粋だし。ムヒョロジは「動と静」の描き分けがなってないし。リボーンはカッコよさが第一だし。

そんな中で斬は大健闘してるよ。誰がどのように攻撃するか、どのように動くかが単純明快に分かる。これは偏に、無駄な線のないこざっぱりした画風のおかげだ。長い解説を入れる場合は、バトル時間が完全に停止するから分かりやすいし、小学生から大人まで幅広く受けいれられる設計だ。また、進んでる方角や、刀を握る手が逆になる。これは正当派バトル漫画を読み慣れた玄人向けの扱いにくすぎる表現力って算段。すげえよ斬バトル。もはや立つこともままならない。

真剣勝負の合間にも、「風でスカートがめくれそう」なことをざわざわ女の子に説明させて辱めるという、ハイレベルなお色気描写を忘れない杉田先生。もちろん斬は、例に漏れずお色気漫画の一角を担うジャンプ漫画です! 杉田先生、今後も励んで下さい。

* 12(16) OVER TIME
ようやく真っ当に登場したヒロインの片割れ・美咲。登場コマ数が増えるや否や、いきなり画力落ちてない? 顔のデッサン崩れてるような違和感が。早速ながら、太朗と鷹見のデフォルメ顔に拒絶反応が。タカヤの再来である。デフォルメ絵は、真剣なタッチの合間に稀に描くから光るのであって、半数以上がデフォルメだと手抜きにしか見えない。一方で美咲だけはめちゃ真剣に描き切ってる。洋一先生はどこからどこまで計算してるのか侮れない。次週からは、息つく間もなく仲間集めに入って頂きたい。普通の好青年キャラを供給して!

台風って右回りと左回りがあるのかなって、小さな頃から疑問だった。先に発生した右台風に、後から発生した左台風が衝突したら、二つは打ち消し合うのかなって、今もこっそり期待していたりする。今週の話は「協力し合ってパワーアップ」だったのが惜しい。でも、台風が融合して元気を取り戻し、勢力を拡大しながら東京襲来って展開は上手いなあ。中川コンツェルンが台風を爆撃する図がシュールすぎ。なにこのToLoveる展開。あれだ、ディズニーシーのアトラクションみたいだ。

探偵業から完全に逸脱した超魔人バトル。なんとか知略戦の枠に収めてくれたのは嬉しい。ネウロが最強だった頃は、蟻をプチプチ潰すが如く、目前の人間をねじ伏せればよかった。だけど今回は、早坂兄弟に囲まれた時にはサッパリ感じなかった「危機感」を、見事に体現していた。本物のバトル漫画みたい。

ネウロとの戦闘を通してスフィンクスがパワーアップするシステムも面白いアイデア。撲殺、銃殺ときて、次は刺殺だろうけど、ネウロに接近戦を挑むのは苦しい気もする。春川の殺害と同様、人間大砲のように刃物を咥えて特攻するのかな。次週はもの凄い絵を期待してしまう。

今回はスフィンクスの作戦上、弥子を狙わなかったけど、最終戦では「ネウロの弱点は弥子」と気付いたりしてね。弥子を庇って傷付き倒れるネウロ(想像できない!)の前に、どれほどの助っ人が現れるか楽しみ。本命は笛吹達警察勢、対抗は早坂兄弟だろうなあ。アヤが歌いながら登場なんてのも、ネタ的に期待してしまう。あとドーピングコンソメ…。

ナメ郎は設定が二転三転する、浮き足だったキャラだなあ。澤井先生の迷走っぷりを感じる。かかし眼の原因を能力封印としたのは納得感があったけど、ツルリーナ後継者は当初からの想定だろうか。じゃあレロレロ真剣って何さ、って思ったり。勢いとアドレブで笑いを勝ち取る漫画に、設定や裏付けを突き詰めるのも大人げないけど。性格上どうも、そっちが気になる。ところで、状況がどんなに暗くなっても、空気を明るく換気できるポコ美は、今後も重宝しそうですね。

表紙のみちるが可愛いすぎて、オレのドラゴンスレイヤーも粉砕しそうです。村雨くん、エム×ゼロ、OVER TIMEなど、ヒロインを出し惜しむ焦らし演出でも流行ってんのかな。三つとも人気低迷してるけど。早くみちるを再投入して、村雨くんのドラゴンスレイヤーを復活させてあげて!

今週はさすがベテラン先生、一話分の物語圧縮率に感心した。心が死んで、一度は自決を図ってからの起死回生。四対一のバトルも、今までに散りばめた伏線を回収しつつ逆転劇。キャンディで先生に戻る予想に全てを投げ打ち、あまつさえその賭けに勝った村雨くんは、強運も持ち合わせているように感じる。締めは監禁状態で意識回復。たった一話でよくここまで進めるなあ…。

* 17(11) D.Gray-man
元々はDグレの感想を書こうと思って用意したネタが、あらぬ方向に飛躍してしまいました。まいっか、これはこれで。

似た者同士の冬悟とゴウメイが、一撃必殺のパワー勝負で決着したのは爽快。「大好きだ テメェみたいな奴がよォ」の直後、筋肉と筋肉を限界までぶつけ合い、ついに「あー…気持ちよかった トドメをさしな…」と囁くのは意味深すぎる。 この戦いを通して、寧ろ敵のゴウメイに共感した。彼の触覚は元に戻るのかな? 戻らないにしても、彼には生き残って、またどこかで活躍して頂きたい。こういう筋肉バカに限って、情に厚かったりするんだよ。

数話前に登場した「オヤジ狩り」されてたサラリーマン神吹は、もっそいはっちゃけ登場だなあ。意外すぎて笑うしかない。ここで案内屋の救援は、敵陣への揺さぶりにもなるね。敵がこれ以上増えなければ、計画通り逃げおおせるだろうけど。神吹さんはこの性格じゃ戦いそうだ。

一ページ目から「今度はいつ出発されるんですか?」と問われる太臓が不憫。女ばかりか男の間人にも嫌われとる! 扉絵の阿久津兄妹編もいつか回想して頂きたい。「上半身と下半身は別人格」「しょんぼり」など、今週号は男性器に関するトリビアが多いなあ。回想編は側近バジンが見所か。宏海の代わりに、彼がツッコミからリアクションまで一通り賄ってる。当時は何とも思わなかった「ちくわと鉄アレイ」も、こうして冷静に判断されると笑いが止まりません。なんで鉄アレイだったんだ。

* 20(-) ホンワカ学級
以前には特記感想でイチオシしたこともある、大江慎一郎先生久々の読み切り。またの名を冨樫杯。残念ながら、キャラクタ造形にイマイチ味がなく、全体的にスルーしてしまう内容だった。「全米が○○」は使い古されたネタだけど、小学生には新鮮なのかな。教師のデザインが「爆笑妖怪めらりにょん」に類似するトコロも、この大江先生の限界なのか。心なしかラッキーマンにも似てる。さすが今のWJはガモウ王朝だ。

* ピューと吹く! ジャガー
ハマーの「知ったかぶり→勘違い→わがまま」コンボは見え透いた流れだったけど、コマ割りも細かく、トークの節々で地味に楽しめた。理不尽な大コマもない。無理矢理なオチにもしない。粘り強く会話だけで読ませる作風に違和感も。どうやらうすた先生、ビリーを真っ当から外れた道に進めたがってる気がする。ビリーが一人お笑いで成功して、それを妬み恨むハマーという絵も思い描きやすいし。

  • 【一番印象に残った台詞】「拙者一秒ごとに成長するタイプだから!」

 

  • 大石浩二先生
     先輩への謝礼は忘れない、根回し上手な大石先生がちょっと涙ぐましい。
  • 空知英秋先生
     例の「くどい顔のモブ」を描くアシさんも、早く卒業して下さることを願います。
  • 天野洋一先生
     なにこの夏休み絵日記みたいな文章。

ああ今週は苦しかった。次週は早めに仕上げたいよ。