1465. 脂解美茶
その筋では大変有名らしい「一蘭」のラーメンを食べてきた。オレが最も目を引いたのは、ラーメンの美味しさ*1でも、独自の引き籠もり推奨システム*2でもない。この店オリジナルのブランド茶・「脂解美茶」なる存在だ。
脂解美茶。その意味を汲むと、『脂肪が分解されて美しくなる茶』である。究極のネーミングセンスである。これに一切の説明は要しない。これに一切の無駄はない。なんということだ。
これほど乙女の心を鋭く抉る名前を、オレは未だかつて見たことがない。何しろ名前を見ただけで、女性の乙女回路はたちどころにショートするのだ。キスだけでイッてしまう少女マンガよりタチが悪い。
意識を取り戻すと、「脂解美茶」の注文してしまう乙女たち。「脂解美茶」の餌食に遭い、名前だけでイク他なかったのだ。どうか、どうか彼女たちを責めないでやって欲しい。
奇しくも「一蘭」は食券システムを採用している。また、ドリンクの類は水か脂解美茶の二択だ。自ずと「脂解美茶 200円」のメニューが際立つプロセスに、深く感銘を受けた。なんて前衛的な営業方針か。なんて戦略的ビジネスモデルか。
「ゲーム脳の子供達はキレやすい」と説けば講演会の引っ張りだこで将来安泰であるが如く。ハリガネムシに侵されたカマキリの如く。ジャバンニが一晩でやってくれるが如く。多額のプロジェクト資金を投入したため大ヒットしても赤字となった龍が如く。*3
必然たる悪魔のプロセスの前に、女の子の意志は一切介入できない。これは魔王の産物である。ラーメンなんて……! オマケ……! あとから付け加えた……! 玩具的景品……!
この脂解美茶現象を実体験したid:iolite氏は、後にこう述べている。
「頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」
応えて明かそう。脂解美茶は、ウーロン茶とどくだみ茶のブレンドであるとッ!
実は原価数十円の世界。正直ラーメンより儲かりそうだ。こいつはくせぇッー! サイドビジネスのにおいがプンプンするぜッ!