1451. 百数十億年目の奇跡

あの日、宇宙に夢を抱いた少年達。
そして今、青年達は、スカートの中の小宇宙に大志を抱く──

ビッグバンと呼ばれる爆発的膨張現象により、壮大な時空と物質の世界『宇宙』が爆誕したのは、今からもう百数十億年前に遡る。

「ミニスカートは昨日今日のものではないが、今年は‘これ以上短くできない地点’に到達したようだ。数年前までは超ミニといえば‘脚美人’の専売特許だったが、今や誰でもはく大衆的なアイテムになった」

2006年春、スカート丈は25センチの超ミニ時代に突入した。絶対に下着が見えない同盟・会長(自称)たるオレからも、応えて声高々に宣言したい。彼女たちは今、『これ以上短くできない地点』に到達したのだ! 我々人類は、人為的に第二次ビッグバンをもたらすに至ったのだ!

超ミニ族のせいで地下鉄や図書館では目のやり場に困る」と不便さを訴える男性も少なくない。

男子にとって、スカートの中は小宇宙なんだ。

その疑似宇宙からは、高エネルギー素粒子的なものが今にも溢れ出んと、いかんともしがたい不安定状況下でくすぶっているに過ぎないんです。今や、絶対に見えないとは断定できない、『これ以上短くできない地点』ギリギリで、高エネルギーの桃色フェロモンたちががくすぶっているに過ぎないんです。

ビッグバン直後、高エネルギーの素粒子たちは互いに超反応し、それらは生まれては消え、そしてこの世に光・電磁場・熱・質量諸々をもたらした。第二次ビッグバンが到来した今、彼女たちの疑似宇宙からも、地下鉄やあるいは図書館で、何らかの超粒子が反応する可能性は大いにありうる。

知的探求心という名の新しい「チラリスト」を志した宇宙研究家は皆、それを観測したくてウズウズしているのだ。

彼女たちの疑似宇宙から、女の子だけの秘密の素粒子絶対に観測されないことを祈りたい。*1

*1:次は『絶対に疑似素粒子が観測されない研究会』も設立しなきゃ!