1437. 週刊少年ジャンプ - 20号
今週より新連載三連投。個人的に期待を寄せるのは「エム×ゼロ」です。読切掲載当時、WJに『魔法モノ』ジャンルがなく、その椅子を狙った作品と見受けました。今でこそムヒョロジがそのジャンルの筆頭ですが、エム×ゼロはバトルに頼らない内容に収まって頂きたい。叶先生の悪癖である、お色気頼りの女キャラ大量生産に走らなければ、純粋に応援できそうです。
- 表紙は謎の村雨くん。連載化は当然と思いましたが、予想より素早くて驚き。読み切り時には既に、連載を意識してシナリオ・世界設定が組まれていたのかも。連載決定の下、読切アンケで読者反応を見て作品の軌道修正を図ったのかな。連載化のスピード感から用意周到さが窺えます。
- Jアシスタント大募集
- 今シーズンの司会担当は弥子。時の流れを感じます。
- To LOVEる −トラブル−
- 主人公が成長したタカヤに見えました。
- [blanc et noir]
- 「使用画材、テクニック、作画の心構えまで、小畑先生がレクチャー」これだけで買う価値ありそう。
健闘枠: アイシールド21 謎の村雨くん(新連載)お母さんとバームクーヘンの謎は引っ張って欲しい、先行感想はこちら。「鉄塊・剛」と「鉄塊」の違いをさっぱり実感できない。タカヤみたいに漢字を並べりゃ何でもありで、相対的に本来の「六式」がチープになっている。一コマ中の情報量(線の量)が多すぎて読み辛い。クマドリの台詞がテンポを悪化させ二重苦。意識喪失、呆然棒立ちのチョッパーには畏怖。まさに嵐の前の静けさ、クマドリのリタイヤは必然と思わせる圧倒感を受けました。
特集枠: 爆笑妖怪めらりにょん(読み切り)
ドクトリーヌの回想で勝手に涙腺が緩む。若さの秘訣は聞いてませんよ。「悪魔の実の暴走」は今後のキーポイント。ルフィのギアも最終的に「暴走」へ至ると。こと現代社会において、ゴムの暴走といえば「破れる」をさし置いて他にない。宣言しよう。これは性差・国境をも越えた21世紀のグローバルスタンダードであると。ルフィが破れちゃう!
テンポの棒を握りながら全身の力が入らず腰砕けのナミさん。「容赦しない」とか言って容易に逆転されちゃう展開は、S男のハートを鷲掴みですよ。「何したの!!? 私に!!」と虚勢を張り、その実なおもテンポの棒を大切に握り半濡れびっしょりというエロスコンボが自然発生します。避雷針の代用品をカリファに仕込めば、剃で逃げようと電撃は自動追撃しますよね。サンダーボルトは既存技だから、トドメの新技は他に出そうですが。
予想通りけろっとしてるお妙さんに安堵。敏木斎の言葉から、九兵衛は女の子でほぼ確定かあ…。例のアンケートでノリノリだった手前、九兵衛は男性であって欲しかったな。しかしお妙は、九兵衛を男と思ってるんだろう。冒頭の回想で「男の子が泣いちゃダメ」的な発言もあったし。男子に恵まれず、姫子を男として育てたのかな。なんだか全てが安直な予想で収まるので、本編はぜひとも奇抜なシナリオに期待。- 土方にわがまま唱え放題の神楽がツボ。小娘に振り回されてる土方も、ツンツンしてる神楽も。
- おっぱい皿にした神楽は女を捨てすぎ。装着箇所が不明の沖田は、種明かしが恐いなあ…。
- 巨大皿をまさか土方が装着。予想を裏切られて爆笑。
扉絵
扉絵を横展開して位置関係の整理。栗田が山伏に競り勝ってます。山伏のヒジ押しは、接触直前の一瞬のみ有効なのかな。心なしか栗田の方が表情に余裕あり。ガッチリ組み合うと栗田に分があるのか。セナとモン太はいくら何でも、ヒル魔から近すぎじゃない? ページに収めようと無理矢理描いたのか、本当にこんなもんなのか…。
逆転の機
雪さんに加えセナと門太、更に瀧がいれば、攻めの手数は一気倍増。もし四人とも塞がれたら、オレ達には石丸さんが居るじゃないか。阿含と一休を警戒し、彼らからノーマークの誰かにパスすれば、前半ほど窮地にはならないよ。
しかし、32点差をひっくり返すには、前半に神龍寺が見せた攻め以上の猛追が必要。つまり神龍寺オフェンス時に、泥門がボールを奪ってタッチダウンする行為が不可欠。もしも後半、神龍寺を封殺できたなら、瀧の自殺点がこの試合のキーになる。もちろん卓上の空論、数字遊びに過ぎないけれど。神龍寺が後半一点も得点できない…なんて、考えられないよなあ。
次なる策
で、次は神龍寺オフェンスのターンです。ヒル魔の次なる策は、ドラゴンフライからボールを奪い、かつ得点するってこと。雪さんの「見る」が再び脚光を浴びるかも。フォールド全体を見て、違和の観察できる雪さんの手に掛かれば、数多あるドラゴンフライの手数も絞り込むことが可能そう。…自分で言ってて何だけど、雪さんの能力って何でもありだよなあ…。
ともあれ、相手の作戦を先読みできる人間が二人になったと。ヒル魔が二人居る様なもんだ。うわぁ、なんて心強い!
- 「阿含さん これどっちが殺るか勝負っすね」のコマ、阿含と一休が鬼仲良しに見えます。
- 雪光「相手が阿含くんだって...」きっと世界一『くん付け』の似合わない男・阿含。
- 滑って転んだその先に、偶然ボールが舞い込んだ? 運を味方に付けたって事なのか。
王鍵の重霊地が空虚町という説明は、初期設定であれこじつけであれ、とても納得できました。『何でコナンや金田一の周囲ではあんなに殺人事件が起こるんだ』的な、作り話の『お約束』が嫌いなのかな久保先生は。仮面の軍勢も滅法師も一護の父親も各々、空虚町に居るって事は『王鍵の重霊地』や『藍染の真の目的』を察しての事なんだろう。
現世が脅かされる状況となれば、滅法師と死神が結束する理由が生まれます。また仮面の軍勢も、内に虚を飼っているので死神にとっては抹消対象だろうし、一筋縄にはいかなそう。各勢力、四ヶ月間で小競り合いがあり、和解するのかな。この三勢力が手を取り合う理由はあるので、割と安心して読んでいられそうです。
- ビビリ天狗
「妖怪の類かと思った…」ここだけ芸術の域。笑ったのは一瞬で、その後は芸に酔いました。感動。 - 今週の大石
それは大石先生がジャンプヒーローだからです! - 大石浩治卒業式
今週はこれが特別面白かった。このネタ以外は平均以下の印象で、お膳立て似すぎなかったのかも。「名誉卍解」はジャンプ辞書を使わないとそんな誤字出ませんから。リボーンのシルエットは絵心の無さに笑。未だムヒョロジの表紙を恨んでいる執念深さに笑。編集の大西さんが無表情すぎたり、次回予告が亀仙人だったり、大石先生の好きなようにやらせた方がこのマンガは面白くなる!
というか、XANXUS様って女の子じゃね? 娘故に10代目候補を名乗れなかったが、死期が近くボケた9代目がXANXUS様を息子と誤解して候補に挙げた。ツナとXANXUS様の戦いが決着する頃には、リボーンのタイトルもタカヤやボーボボ同様、タイトル変わると思うんです。「家庭教師ヒットマンREBORN! 〜いとこ同士〜」って。恋愛マンガへ路線変更で。…○○は女の子、って言った者勝ちだよな。
今話最大の見所は京子ちゃんのミニスカ。更に入浴シーン投入。ハルのパンチラを受けて、あからさまに色気づいてらっしゃる。ボンゴレリングの決闘より、水面下で繰り広げられる熾烈なヒロイン争奪戦の方が目を引きます。ヒロインは京子ちゃんと信じて疑わないオレは、是非ともハルを打倒して頂きたいところです。XANXUS様に囚われて五嶺さんみたく半脱ぎになればいいよ。むしろ女の子のXANXUS様が半脱ぎでいいよ。
今編は明らかに五嶺寄りの設定なのに、草野の成長描写がメインへとすり替わった。思えば魔監獄編も、理緒と優が主軸となる物語設定だったのに、優より乙女の涙を流しまくった草野がヒロインの座を横取りしました。長期的にヒロインの座を奪えない微妙な七菜。ヒロインというより白馬の王子様ポジションを確立した今井さんなど、女性陣はことごとく草野に潰されている。恐るべし草野ヒロイズム。
植物の葉の並びはフィボナッチ数列の例ですね。巻き貝や歴史的建造物にも見られる黄金比分割。理性を伴って意志決定する人間には不可思議な現象に思えますが、自然界にすれば三度の飯くらい当然の振る舞い。人はバラバラだから面白いという結論に至らず、完全性に憧れる円の気持ちがどうにも読めん…。彼にはどれほど過酷な人生観があるんだろ。父親が病気の妻を捨てて他に女を作ったとか? 義之先生なら、非少年漫画向けの素っ頓狂な不幸話を用意してるはず。
とここまで書いて、全部を魔法律協会の所為にすれば完璧じゃね? と思った。植物の葉の並びくらい完璧だわ。
長い過程はあれ、今話でようやく第一話とリンクした。第一話は月の「裁きによる平和」思想の立案。紆余曲折を経て今話、理想を行使した現実の結果から、改めて思想を語った。その中で、デスノートや死神というアイテム設定云々は手段に過ぎない。月が「思想」と「現実」のギャップに再評価を下したのは、個人的に本作の最も読みたかった内容だったので、月の言動はどうあれ満足しました。
で、肝心の月の言動の中身はまるっとギャグでした。大勢の「幸せになる権利」を容易く摘んだよね。「人の幸せを害する者」に自分は含まれないんだ。中盤は「悪の裁き」より「推理ゲーム」に熱中した節があり、そのため「私利私欲のため」「自分のため」にノートを行使した事を忘れてるよ。極めつけは「言ってもわからぬ馬鹿ばかり…」ってキミ、ホンマモンのロックやで!
今後、結末にかけて月の思想が変化し、改心し、第一部で見せたノート未所持の善人・月へ変貌するのでしょうか。
- 【ボーボボ】 相変わらず遊戯王のパロが始まると切れ味が違います。
- 【ビュティ】 「みんな───!!」(なぜ弁慶?)セリフと思考の、テンションのギャップが好き。
- 【首領パッチ】 首領パッチの回想コピーにビュティが混じっててズルい。これ、へっくんの対抗意識か。
- 【ガ王】 全身の毛が逆立つと、キャラが首領パッチと被る。
フヒトは顔出しで突然平凡化。登場人物の半分が顔見知りじゃないか。つまりフヒトって単なる『町の人気者』なのでは。だいたい、漂流本より脱糞彫刻の方が金稼げそうだもの。どうしてフヒトの命具は脱糞彫刻じゃないのか。脱糞をスマッシュすれば小学生最強なのに。彫刻のアヌスから「ダ〜 ア〜 糞〜!!!」ってカメハメ波みたいにブツを放出すれば 圧! 倒! 的!
命具なんて概念のおかげで、次はどんな突拍子ない武器が登場するか、楽しみでなりません。「キミの考えた命具募集」とかフツーにウケそうだ。より一般化されたアイテムが採用されやすい。『ペットボトルの水』『塩』『箸』『服』『財布』『ほうき』『洗濯板』『パンツ(スマッシュは絵的に禁止!)』ありがちだけどインパクト薄いな。
ここで『ハリガネムシ』はどうか。「一言も声を出さずに耐え抜いたら……オマエの勝ちだッ!」「やせ我慢はやめて鳴いちまえ!」みたいなヒットは熱いと思う。骨に響くとかの比じゃない。
サイが自分像を狙った理由も綺麗に消化。赤い箱の『観察』も、そもそもは自身の正体を探求する行為でした。同様に、創作物の共感から己の中身を模索する考えも、サイなりの工夫が凝られていて面白い。ヒトが「寝る」「食べる」「性交する」の欲求を忠実に営むと同様に、サイも本能の衝動から自分探ししてそう。逆にサイって、ヒト本来の欲求は希薄に感じる。初登場時に「徐々にヒトじゃなくなってる」とか説明してたっけ。「未完成の自分像」と「隠し財産」のリンクは予想の範疇。その上で見所となったのが、種明かしに至るまでの芸術的解釈の細やかさ。「流れ」を観察という異次元の切り口から財産を特定する説得力は感嘆。『観察』の才能をいかんなく発揮し、サイは『変相』だけではないと強調された。観察能力の紹介は今編だけに収まらず、結果的にサイの掘り下げも伴い作中効率もいい。
ネウロがサイの語りを静観する態度も不気味。サイに興味を持ったのか、元より興味がないのか、どちらもアリの展開で掴み所がありません。しかしサイ対策を施したって事は、彼を意識して動いた証拠になるね。まあ、ネウロが「延長戦」にノったのは謎を食べ逃した妬みで、サイへ関心を寄せた以前の問題だと予想します。食の恨みは何より恐いって、前に弥子が言ってたよね。
タイトル通りの総力戦。コモンも各個撃破せず、ヘタに生かすから反撃を浴びるんだよ。ガクの復活は見せかけだけで、蓄積したダメージは深刻と分かり一安心した。この作品にスーパーヒーローなんて居ない。「三分で片付ける」など強気な発言とは裏腹に、槌に振り回され、倒れ、姫乃の傷を見て再起する過程は、なんと丁寧な愛の描写か。ヘタレなガクが怒気する演出は何度見ても痺れます。大きなお姉さんからモテモテ間違いなしです。一方の明神も身体的特徴から、才能のポテンシャルの高さが浮上。設定から熱い燃料投入ですね。- 【 BL 】 悠がナチュラルに女装していて驚いて良いのやら。
- 【 BL 】 「オレは帰るぞ!」「まあ待て宏海」のやり取り、宏海の後ろ裾を掴んで引き留める絵は、ナチュラルに狙いすぎですから!
- 【パロ】 第二部の女装失敗パロがすげえ懐かしい。ホントJOJOファンしか狙ってないな!
- 【パロ】 オーソドックスにBLEACHで場を温めた後は、ネウロにタカヤに珍事の連打。突然背景が森になった。馬と森とタカヤ風の顔で撃沈。
- 【エロ】 「確かに私 興奮してた…」女の子にここまで言わせたら、もはや最終局面じゃないか。
- 【ツッコミMVP】 「何とかして自分の口のニオイを客観的にかごうとする会」ほとんどの人間が会員だ。
- 【ボケMVP】 最後のページ、大コマ一枚で終わらせりゃいいやん!
- 【変態MVP】 『ヌラーリ ズル ガタッ ズルルル…』ゾンビの如く揺らめくビューティ田村さんに萌えます。
- 【一番印象に残った台詞】「みんなおかしいYO… 集団催眠状態だYO」
ハマーで吹いたのは久しぶりだ。
来週は合併号。GWは安らかに過ごせそうで安心しました。