1320. 先行感想 - ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 第57条 「決着」

今週号の「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」について、大きくネタバレを含んだ感想記事です。未読の方は閲覧を控えて下さい。

ムヒョロジは普段から割と破廉恥な漫画として、ある層からは非常に有名です。先週は『太臓もて王サーガ』でその件を指摘され、いよいよ世間一般に暴露されてしまったのでした。しかしながら、義之先生はそんな横槍で猥褻活動を自粛する生やさしい作家ではなかった…!

今週のハレンチ加減は、いつにも増して度を超しています。世の女性は赤面して両手で顔を覆い隠し、指と指の間だからその文字列を盗み見たに違いありません。


冥王様の地獄語スラングが危ない
さすがは六王の一角・冥王ルアラリエ様。地獄の言語・アロエロ語が饒舌で、多彩な文字を組み合わせ自在に使いこなします。しかしその才能は時に、これまでも数々の災いを成しました。そして今週もまた、あの悲劇が繰り返されたのでした…。

「 カ リ カ リ エ ロ 」

地獄の言語・アロエロ語から、また新たなる名言が飛び出しました。冥王様! その文字列の組み合わせは、日本語では大変危険なキーワードなんですゥゥ! ご自身のご立派なカリカリでエロエロするのでしょうか? これは聞き捨てなりません。これに対応する日本語訳も「我が手で引き裂いてくれようぞ」と、ますます問題発言。

更に、この前後の文脈を見ると、ますます唖然……ッ!!

「 カ リ カ リ エ ロ リ ロ リ 」

あらゆる意味でデンジャラスワードを組み合わせたがる冥王様。これは言い逃れできませんぞ義之先生。ご自身のみなぎったカリカリでロリロリをエロエロするのでしょうか? 日本語訳に直すと、「我が手で幼女を引き裂いてくれようぞ」です。多分少年誌に載ってるから、地獄語のスラングが改正された状態で掲載されてるんですよね、今週のムヒョロジは。

今、週刊少年ジャンプがあぶない! 乳首や性描写を描けない分、隠されたエロワードやフェチ描写、SMギャグが満載なのです。リオポーネグリフを追い求める考古学者=WJ作家。世界政府はさしずめジャンプ編集とPTAの皆様です。空白の百年=桂正和で独断決定。必ずや大亜門先生に使われるよ、この問題発言。


冥王様の能力整理
話を戻して冥王様の話題。「千変の舌」は前戯用の触手。「冥王の手」は常軌を逸脱したカリカリでロリロリも引き裂く外道責め。トドメの「ドゥアドの槍」は、本番用の一撃必殺ランス(とっても熱くなってます…)。まさに、向かうところ敵なしではありませんか、冥王ルアラリエ様…! 冥王というか、もはや女殺しの夜王じゃないですかルアラリエ様…! そこまで欲求不満なら、使い魔の壺に挿ったり出たり己を解き放ったりすればいいじゃない。冥王様。他意はございません。


六氷が頑張っただけ
先週の引き絶体絶命に瀕した六氷達。この苦難をどう乗り越えるか期待したのですが、結局は六氷が無理を強いただけ…。危機脱却の場面では、いつも六氷が頑張るごり押し展開なのは、少々味気ない。遊戯王の「トラップカード」よろしく優の魔具で逆転してみるとか、力押しだけでない頭脳プレイを見たかった。


不良品
「使い魔の壺」は購入品と発覚。魔具師だけが参加できる「魔具流通組合」みたいなのがあって、月一でパンフレットなんかが送られてきて、お手軽にクレカで支払って通販できるシステムがあるのかな。そもそも、六氷や優がクレカを持てる年齢かも怪しいところだけど…。出張魔法陣シールを使えば文字通り速達も実現!

「使い魔の壺」の主要用途は『契約の仲介』。優は「不良品つかまされた…」と嘆いているけど、そもそも契約相手はあの六王。例え良品の使い魔でも、元より仲介は失敗しただろうし。根から腐り切ってる協会に、『六王を抑えられる使い魔を封印』出来る魔法律家なんてそうそう居ない。仲介の使い魔も、六氷らが自分達で事前準備すべきでした。


マスコット
予想外…! マスコット使い魔・キリコが完全に役立たず…ッ! 洋一「今さら仲介人気取りか?」のセリフ通り、恐らく契約のサインは六氷と冥王が居れば、使い魔の仲介なんてさらさら必要無いんでしょう。「いーじゃない! ケチ!!」って返答が…もうね…。キリコをナナ二号と呼んでしまいたい。胸の大きさは大差あるも、性格が類似してるなあ。

そんなキリコも「使者の解説役」としては役立ちそうです。魔法律博士とキャラ被ってますけどね…。異質な特殊能力を持ってると、また面白い活躍が見られそうなんですが。


何をもって「勝ち」だったか
使者の手合わせで『勝てば契約できる』と考えた読者さんは、きっとWJスタンダードな読者だったと思います。対して『幽李で勝てたら冥王は必要がない』論も根強く、義之先生自身もそこは考えていたはずです。そこで、勝負事以外の着地点を考慮すると、冥王が六氷の心意気に根負けする結末は、かなり納得度の高い(同時に誰もが想像し易い)展開だったと思います。

オレ自身も、この結末が妥当な筋書きだと予想していて、冥王が六氷のどんな一面に根負けするか、以前から楽しみにしてました。冥王が人間の交流経験から「怖れるどころか周囲の怖れも払った」と六氷を絶賛し、「行き手を阻む者があれば喚べ カリカリエロ」とまで言わしめたのは、身の毛もよだつ熱さでした。

その後、冥王と幽李のほのぼの具合も絶妙ですね。ハードな展開後にハートフルな一面を持ってくるのが、ムヒョロジの魅力なんだと思います。六氷パートの六王契約編、何をもって「勝ち」だったかを期待して見ていた面では、非情に満足いく内容でした。


何だったんだ、強化合宿
オニコマイヌ×2は、他の訓練生が共闘してやっつける筋書きでお願いしますよ! いくら初の試みとはいえ、なんて無駄の多い強化訓練してんですか…。結局、ほとんどの訓練生は役立たずばかり。彼らはむしろ、ペイジの座興に巻き込まれた被害者だもんね。禁魔法律家になっちゃえよホント。大方の読者の予想通り、やっぱり今井裁判官の強化合宿でした。

そんな事よりオニコマイヌに腰掛ける今井さんが超クール。裏主人公は彼女で決定だ。そんな事よりブイヨセンと添い寝する草野が超乙女。ヒロインは表も裏も彼で決定だ。そんな事より存在意義が全く見出せないマリル。『シルクハット メガネ 双子』の萌え検索ワードで、サイトのアクセス数を稼ぐ役割ですか?

さて、修行はこれにてお終いのようですね。………。一週間の訓練コースはどこいったのォォ!!


魔法律執行のツッコミ所
ペイジさんに「足の怪我」伏線が投入されました。要チェックです。まあ、伏線消化を前に一連の不祥事で左遷されそうなんですが。「大きな成功が人を正しい道に進めるとは限らん」ってセリフは、愛弟子の円に向けた言葉でしょう。

ペイジさんの三体同時執行。格好いいんだけど…あれ? おかしくないかい? オニコマイヌの罪状もブイヨセンと同じ「脱獄」なんだ。オニコマイヌ脱獄させたのは第三魔監獄主長のエミリーなのに。オニコマイヌ達はせめて、ブイヨセンの「脱獄幇助」ではないの? そもそも、監獄に入れられる前の罪状は裁かなくていいんかい! …などなど、粗を探せばいくらでも見つかる、今回の魔法律執行。

魔法律には、執行人が罪状を間違うと裁きの効果が執行人に返るルールがあります。魔弓を唱えた際、魔法律の厳格なルールに則り、三本のうち二本の矢がペイジとエミリーに刺さる神演出だったら、オレは義之先生にマジ惚れしてたのに。