1156. 週刊少年ジャンプ - 48号
11月に入り、年の暮れを感じるようになりました。最近は肌寒くなったので、夜な夜なジャンプを買いに出るにも、少しばかり意を決する必要があります。夏場は部屋着のまま気軽に出られたのに、冬は寒さが気を萎えさせます。
それから、ジャンプと一緒に無駄な食糧を買い漁ってしまうのも冬場の悪いところ。コンビニの今年新作「○○まん」は、ジャンプの所為で早くも全種類制覇しそうな勢い。ジャンプを感想する戦士達は、こうして冬場の激戦を戦い抜くのです! …多分。
- 表紙
- 表紙はONE PIECE。アングルから見て、最初はゴムゴムの暴風雨と思ったけど、身体の捻りがないのでガトリングでしょうか。本編もルフィの活躍全開でした!
- 第二回J金未来杯受賞作決定
- 「ウサギとカメとストライク」が受賞されました。おめでとうございます。本編にほとんど登場しなかったヒロインが、受賞で大きく扱われているのは笑うトコです。→SnowSwallowの金未来杯総評はこちら。
(担当コメント)読者の方々には主人公の太朗くんと一緒に、爽やかで気持ちのいい青春ストーリーを楽しんで貰えたのではないかと思います。なぜだろう、このコメントを読んでいると怒りにも似た感情が沸き起こる。作家コメントならともかく、担当の台詞じゃないよコレ。明らかに爽やかじゃなかったでしょう。悪手を訂正して作家を成長に導くのが担当でしょう。この手放しに喜ぶことは不可能な感覚。まあ、オレ個人の総評では「ウサギの〜」は4位だったので、明らかにオレの読み方のセンスが悪いのでしょう! 来年の連載、良い作品に仕上げて下さい!
- 第二回ジャンプ検定試験
- 成績優秀者発表。 今年も実名晒し300名の刑。今年は、実年齢まで晒されておりません。そしてそして、もう一つ発表せねばなるまい。我らがJ-link界の先駆者ァァー!! 114位(79点) の架神さん(The男爵ディーノ様)、見事晒されの栄光おめでとうございました! 今回は惜しくも80点の大台ならずでしたが、きっとリベンジして頂けると期待に胸膨らませております。
多忙のため特記感想は少なめで。エビマヨネーズオニギリ
健闘枠: ONE PIECE
特集枠: ムヒョとロージーの魔法律相談事務所
冒頭の竜巻はゾロの「龍巻き(たつまき)」かな。「艶美魔(えんびま)」「夜不眠(よねず)」…えんびま…よねず…おにぎり…えんびまよねず…えびまよねーずおにぎり…。元ネタが分かると脱力感でこっちが”ユラリユラリ”しそうです。相変わらずゾロの技は、オヤジギャグセンス光る命名です。
海列車がヒント
以前に触れた「試したい新技」お披露目。海列車からヒントを得た新技でした。海列車の炉に燃料の石炭を注げばより多くの蒸気が上げる。石炭は血液で炉は心臓。だから新技の起点はおそらく心臓のゴム化じゃないかな? 「ギア・2(セカンド)」とはゴム化した心臓で血液の巡りを二倍化する事と予想。最初は血管のゴム化と思ったけど、やはり列車をモチーフにした新技なら心臓かな、と。
ルフィがゴム人間だった理由
昨年末のネットラジオで「物語中で自然系と動物系の特質が明かされ、しかしなおも主人公がゴム人間(超人系)だった理由は、尾田先生が当初から考えていた構想だろうから必ず強烈な仕掛けがある」と言及しました。あれからおよそ一年越し。ここで一つの結果が現れたのは本当に嬉しい!
つまりルフィのゴムは肉体のみならず臓器・血管に至る可能性がある。「ギア2」というからには「ギア3」「ギア・4」「ギア・トップ」も存在し得るし、単純に2倍・3倍と強くなるのは、界王拳然り主人公属性の必殺技といえますね。副作用は通常の二倍疲労か。ってこれ、貫通傷も翌週回復するワンピース界には、訳ない副作用ッス。
血液が二倍速で巡ると…?
血の巡りが二倍早くなると二倍強くなる理由は聞かないでェェ!全部予想なんで、次週のネタバレが全然違っても怒らないで下さい…。むしろ慰めて下さい。
「触ってこぼせばセナくんに取られる」とセナを警戒する赤羽。前話のセナのランに脅威してか、セナへの警戒度が高まったように感じられます。一方では、タイムアウトをふんだんに使ったギャグが冴え、試合中に度々挿入される笑い要素も消えません。終始この雰囲気が続くと嬉しいですが。セナのランも軽々ブロックした赤羽。ここで気になるのは赤羽ではなくセナ。彼はこの大会中に毎試合何かを得ているけど、どこまで急成長するんでしょう…。
背中を任せてくれないチャド。もう泣いちゃえよ。ムヒョロジの草野みたいに涙浮かべて「約束したんだもん…!(ポロポロ)」とか、その巨体でしでかしちまえよッ! これで雨竜に次ぎ、チャドの成長伏線も見えましたね。今まで右腕のみ変形したチャド、今度は全身変形か、右腕が二段階目の変形を起こすのでは。織姫然り、人間が身につける能力は死神・虚の両者に異質な存在のようですから、まだまだ期待は持てます。…織姫だけが特別な可能性もあるけれど。以前から気にしていましたが、やはりルキアも本領を取り戻したようです。一つ伏線が消化されたと思いきや、「白い斬魄刀」という新たな伏線を置き去りに。ルキアってば、伏線の星の元に生まれてますよ。破面16のディ・ロイがルキアに破れるようならアジューカス。生きて反撃すればヴァストラーデで決まりです。
- エリザベスと新八の元に集う攘夷浪士は、一体どこから降って沸いたんだ。誰が集めたんだろ。エリザベス?
- 木島又兵衛→木島また子 武市半平太→武市変平太 河上彦斎→河上万斎 いずれも奇兵隊隊士。
- 変人謀略家・武市変平太は、変人じゃなくて変態ですよ。特に目が。
- 未だ姿を見せない万斎さんがどんなキャラか非常に楽しみ。
- 月刊少年ジャンプは確かに厚いが、ここで『ガンガン』と言えないところが銀魂の限界。
- 今より二〜三年待つならロリコンじゃないと思ったけど、神楽の実年齢を思い出し、やっぱ変平太は変態ロリコンだと思い直した。特に目が。
- 女捨てすぎのタンかき集め対決。おいおいアニメ化忘れてないか。
- 銀さんといい、お妙さんといい、口は悪いけど芯は真っ直ぐなヤツばかりだなあ。
- 「お気に入りの傘」はこの戦いで破損して、次は壊れた傘の短編を一話やりそうです。
大増23Pで草野が乙女バーニング! 週刊少年ジャンプに歴史的大記録を刻んだ先行感想はこちらです。
辻本の芸歴がいつバレるか冷々しながら、おっかなびっくりページをめくれました。その冷々感が『校長のヅラ』とシンクロしていくのも上手い。生徒よりも節操なく笑い上げる矢田先生、切れ者のようでやっぱり天然。ナイスお姉さんです。何のファンタジーも無い日常ドラマでここまで読ませるジャンプ作家は、森田先生の他にいません。それだけWJと水が合わない、とも言えるのですが…。序盤好調だった圭右が、後半焦り出すと「トーク」でなく「一発ネタ」に逃げてしまう。これには辻本も「そういうのあかんねん」と一歩引く。圭右も、これが駄手だったのは察しているはず。だからこそキツイ一言かも。笑いに対して一途に『一番でありたい』と考える圭右だったが、ここに来て敗北感を抱く。彼のもやもやは、読んでいるこっちまでよーく伝わりました。
一方の辻本は、さすが芸の歴が違う。面白いヤツは面白いと素直に認める、実に粋なヤツですよ。彼は、なかなか見かけないタイプの関西人キャラですよね。同じ生まれ育ちの者としては嬉しくなります。
- 『メガプレイボーイ』『七鍵守護神』など古いネタに激しく食指が伸びる。小学生の時の思い出って根強いんだなあ。
- 生徒会室の(多分)書記の人が地味に目立つ。「三つ編み+メガネ」のこの変身前オーラは…! 明らかにムーさんが食い付くタイプ!
- 中盤は怒濤の荒木先生ネタ。岸部露伴の元ネタはおぼろげに憶えていたのですが、「下書きもしないで〜」の下りは冨樫先生をイジメてるネタだと勘違いしました。ジョジョオタの彼女さんにきつく叱られました。
- 小畑先生のアシスタント募集は笑えるなあ。本当に「かなり厳しい職場なので〜」で募集してたっけ? 漫画ではなく作家本人をモチーフにしてるし、ヘタに改悪したら叱られるよね。小畑先生ったら強気だ。
- BLEACHの双極、ナルトの車輪眼(+未確認少年ゲドーのガーくん)と、立て続けにWJ看板漫画がネタにされると、読んでるこっちも大興奮! 「鳥に火を付けて〜」のやり取りがサイコーに笑えました。
- 今週、矢射子のあばれおっぱいは『虚乳(by BLEACH)』の域に達した。
- ラスコマ、あいすでさえ氷バリアしてるのに、悠は何をせずとも無傷ですか!
面白いのは気流を生む鉄球のギミック。分子振動といい、遠近法を駆使したダイナマイトといい、ハッタリバトルを簡潔に纏めるテクニックが巧妙。普段のギャグパートは正直パッとしなかったリボーンが、ここに来て急に頭角を現しましたね。
でも、すごく両さんらしくないと思った事が一点だけ。両さんなら、会費に一人1万円回収して、100円で計画立てて、残り9900円分を着服するはずだ! やっぱり、どう考えても全然警察らしくないよ両さん。
- 天の助のHGは終始外れ。元の芸風に戻しておくれ。
- 地雷ダンディと魚雷ガールが親娘水入らずで麻雀。正直和んだ。
- 「鼻毛真拳超最終奥義」をこんなところで出してしまったら、バーババとの戦いをどうするのでしょう。
- コーラという名の牛乳は牛乳だと突っ込む間もなく怒怒んパッチソード! もう声も出ません…。
- Cブロックの思い出、メインのソフトンさんですら吊られてる。地雷+バビロン=『ジラロン』ですか。
- 一万円に釣られて特攻する地雷&魚雷親娘。安い!
- ヒュッと中に引っ込んだクマとクマの中のボーボボが可愛らしい。
『ヒット アンド アウェイ』がまるで無敵のテクニックのような紹介。「うまく繰り返せば」反撃されず攻撃できるらしい。世の格闘家が誰一人として成し得ない事を「うまく繰り返せば」と、八文字で片付けられちゃったよ! さすが坂本先生です、説明の簡略化上手にも程があります。どうせなら説明上手になって! 背景の9割以上が真っ白or直線のみというセンスも異質すぎる。アシスタントさん、いないんでしょうか…。
魅上に当てた封筒の宛名は誰が書いたか?
- 筆跡を隠すため、月が右手で故意に汚く書いた
- 一番ありえる。
- 筆跡を隠すため、月が左手で書いた
- 月は左手で文字を書いても超美麗です。(腕時計の仕込み針で火口の名前を書いた件より)
- 筆跡を隠すよう指示して、海砂に書かせた
- 例え記憶が消えるとしても、海砂に魅上の存在を知られるのは後々厄介じゃないか? 違う気がする…。
『自分が否定した漫画の削除が、一度に起きた。』切法師もWaqwaqも武装錬金もゲドーくんも、終わって欲しくなかったよー…。
- 「審判も慌ただしくなってきたね」居たんだ審判。
- 『青春1-2氷帝』で負けてるにもかかわらず「明日まで生かしといてやる」ときた。とんでもないツンデレっぷりだなオイ!
- 樺地はたった一コマの登場ですら、その異色っぷりが光る。
- 大石は雨の中でもサーブの練習。彼の打球は確実にコーンを倒してゆく。手を休めることなく次のコーンを…ってオイ! 倒してたコーンが元通りやん!
- ち、違う。ちょっと時差があるだけなんだ。決して、コーンの中に分裂した菊丸が隠れていた訳じゃない。
平等の名の下に「格が違う」と平気で言っちゃうはっちゃけぷり。歪んだ人格こそ、ネウロ漫画の一魅力。困った感じに壊れた犯人に対し、弥子がいかにに現実を見せて、ネウロがいかに罰を与えるか。ネウロの解答編には、そんなテンプレすら出来つつあります。それから、WJに長っ鼻キャラが出てきたら、必ずへし折られる運命なのですね。納豆まみれのディビッドが、かなり凹む…。納豆は絵を見るだけでもダメになりそう。
ネウロの人間化に背筋が寒くなり。弥子の温泉お色気シーンが完全省略でガッカリし。魔界魚の「ポ…」がちょっと可愛いなと思ったり。吾代さんが腹痛で死にかけてなくて安心したり。展開は目まぐるしいけど、内容はたいへん充実感があり、もうお腹いっぱいです。
- 画力(4)
- まだまだ未完成だけど目を惹かれる魅力を持っている絵。度々見せる田中のシリアス顔は、真に格好いい! と唸ってしまうほどでした。美咲がぶち切れる絵も、猟奇的な説得力あり、これはこれで良し。身体のラインが不安定。首より上と下のアンバランスさが読んでいて若干気になった。まだまだこれからの成長株でしょう。富樫杯の中では類い希なる高クオリティです。
- 構成力(3)
- 前半の殺人現場コントはグダグダ。しかし容疑者三名の登場後からは、筋立てにまとまりを感じた。容疑者が三人とも逮捕される空前のオチも良い。
- ギャグ(2)
- 「一つのパズルが一つに繋がった」すげーツボでした。コナン、金田一、ネウロを風刺するネタは目を引くけど、誰もが考えるネタで上手く笑えず。ギャグが弱く感じられるのは、これはもう、ネウロ直後に掲載された悲運を恨むしかない!
- うすた先生は次から次へ、とんでもないド変態を投入してきやがるぜ。
- ピヨ彦が変態に気付かない振りをするよそよそしい間、すげー分かるその心境!
- 腰から膝にかけての妙なガーターが、もう気になって気になって仕方ありません。どうしよう。
- 「精神的にそういうの受け止める自信ない」に大共感。自分に対する率直な意見を聞くの、超怖い。
- ツノのような毛をむしり取るポギー。ここで突然笑いのピークに達する。
- そりゃ…気付かなくて普通だよ…ピヨ彦。
- ポギーは職場で着替えればよかったのに。
- 尾田先生
「お金のない少年達が読めるように」深く同意。39巻だもんな今。新刊で全部集めると1万5千円近く及ぶよ。 - 西先生
ムズムズ。トントン。グツグツ。…ついに作者コメントまで乙女化が進行した。 - 北嶋先生
掃除をせずに物に埋もれていく人の例。 - 小畑先生
掃除をしてスッキリした人の例。 - 坂本先生
寒くなって洗濯物が乾かない人の例。 - 松井先生
乾燥機を買って洗濯物が待ち遠しい人の例。
漫画家も、連載一年弱くらいすると、余裕が出てきて身の回りの整理が付いてくるようです。そんな漫画家という職業の縮図を作者コメントに見ました。