677. 週刊少年ジャンプ - 07号

NARUTO(09号より復帰)、HUNTER×HUNTER(取材)、SBR蒸発)を欠いて読み切り二本投入の07号。ここ数号のWJは高クオリティを誇っていたが、ここにきて大きくクオリティダウン。230円の値打ちがあるかと問えば、それはかなりギリギリな線では。

ギャグスペシャルは購入したので読み切り作家の二人もなんとなく知ってます。しかし、この二人に総計62Pを与えるという編集サイドの無茶っぷりには驚かされました。ギャグSPでは完全に空気だったのに(空気以下の作家も大勢いた)、手のひら返してこの扱いは何でしょう。

おそらくはギャグスペシャルのアンケート票から選抜。大亜門先生&増田耕助先生の二大作家を除き、現行WJ連載作家の企画漫画ものを除き、それ以外での上位一・二位に今連載枠を与えたのでしょう。そうした趣旨を事前に公表しておけば些か納得もできるんだけど…。しかしギャグ漫画としてのレベルは、連載化を目指すのであればハッキリ言って低いと思うのは、多くの人の正直な気持ちではないでしょうか。

閑話休題

昨日は銀さんよろしくWJ購入のために大人の本気出しちゃったわけですが、銀魂見て自分の生き写しがおるゥゥゥ! と感じて、自分に幻滅しました。もっと立派な大人になりたい。

表紙
 表紙はアイシールド21。アニメ化記念を兼ねての表紙か。ワイド扉絵もほぼ全キャラをフォローされてるのではないでしょうか。村田先生の仕事量には驚かされっぱなしです。これほどのカラーを着実にこなしてくる村田先生は、本当に根っからの仕事人です。大感心。
JUMP SUPERSTARS ジャンプスーパースターズ
 パズル+格闘という新観点も斬新。それでいて、購入層の小学生を魅了するようなコミカルな格闘画面も好感。特に下画面のアイテムコマに興味津々です。漫画を意識した独特のアイテムの保持方法は、まさに漫画のゲームという香りがして実に面白いですね。
 漫画がゲーム化される場合、大抵題材となる漫画のネームバリューだけに頼りゲーム本品は低予算になりがち。しかしこのゲームには一定以上の意気込みを感じます。好評を得ればシリーズ化も考えられるし、シリーズ化されれば昔のWJ漫画からもキャラクタ選抜される可能性が出てきます。割と夢膨らむゲーム企画ですね。
ジャンプショップからのお知らせ(82P)
 非売品注釈されている笛ッドホンこそ売って欲しい一品です。
いちご注意報第22回(338P)
 22回もやってたのかこのコーナー。とうとうその姿を露わにした『ストロベリーダイアリー』。このダイアリーに対象の名前を記述すると、対象人物の好感度がリセットされるっ……! お、恐ろしいノートだわ。”いちごリセット”現象の原因ついに判明か!? 次号「中」。中つーか真中だ。


健闘枠: アイシールド21 ONE PIECE DEATH NOTE
特集枠: なし(その分、全体的に文量多めにしました)

1(10) アイシールド21
 カラーによる仕事量ももちろん、本編も手抜きという言葉を知りません。
● ライン同士の協力は不可能
 これまで小結vs水町ばかりに焦点が当たりましたが、他のライン勢が小結を援助したり、逆に小結が他を援助などは一度も描写されませんでした。今週は疑問に感じていた「ライン同士の協力」についても掘り下げてくれました。少なくとも小結は、水町にがっちり組まれ他の援助に向かえない状況。つまり巨深の作戦をオーソドックスに考えれば、十文字達三兄弟もきっと同じ状況に追い込まれているでしょう。
● あれ? 栗田先輩は?
 しかし、栗田先輩は例外。大きな身体と類い希なパワーは巨深のラインに劣らないはず。巨深に水町より強大なラインプレイヤーはいないはずだし、なら栗田だけはこのライン戦、余裕なんじゃないの? 当の栗田先輩は今のところ背景と同化中。…背景じゃ仕方ないよね…。
● ウェーブアタック
 ラインの後方に潜む高波。筧と大平・大西の三名がデビルバッツの攻撃を阻みます。石丸&滝兄もたちどころにダウン。高波の秘密は長身を利用した腕のテクニックで、相手を自分の身体に触らせることなくでねじふせるというもの。この技を筧・一人だけが使えるならセナが単独で攻略すればいいのですが、三名使えるとなると攻略は難しい。なにしろデビルバッツ側から三人分の攻略法を出さなきゃいけない。正攻法の攻略は不可能に近いレベル。
ヒル魔ついに動く
 これまで地味に活躍しながらも沈黙を守っていたヒル魔、ついに動きます。ヒル魔の切るカードは高波を空から攻略する秘密兵器。三人の高波を正攻法で攻略するより、作戦には作戦で応えるヒル魔式攻略法の方が成功率は高いし納得もいく。問題は、今になって作戦を諭しそれが一発成功するかって事。漫画だから結果的には成功しちゃうんだけどさ…。稲垣先生の脚本力なら、『鳥の叉骨』成功までの試行錯誤も描くはず。
● 叉骨とは
 ”鳥の叉骨(さこつ)”と言えば、鳥が飛ぶために重要な骨で、鳥に必須の骨。飛ぶ時に生じる力を肩に伝える役目をもちます。鳥になくてはならない骨です。調べてみたけど全然見当も付かないです。
● 鳥の叉骨(ウィッシュボーン)を予想
 鳥というイメージから連想して思い出すべきキーワードが、セナの必殺技『デビルバットダイブ』。以下は突拍子のないアイデアの予想だけど、デビルバットダイブ→パス→門太キャッチって流れはどうかな。セナが高波にデビルバットダイブ(なんと2m超えダイブが必要! 無茶!)を見舞い、ダイブ中に門太へパス。ダイブ中でパスの軌道が乱れるが、門太の神懸かり的キャッチングでパッシィィィン! と決めちゃうわけ。…あれ? この作戦だと、門太が高波にさらわれちゃお終いだ。
● ちなみに
 門太→セナ方向への連携は恐らく無い。門太はパスめちゃめちゃ下手だから。門太とセナが手渡しパスできるような状況を、筧達が見逃すはずもないです。
● ちなみに その2
 デビルバットダイブは一日三度が限度だぞ? ヒル魔お兄さんとの約束だ!
2(2) ONE PIECE
 表紙のナミ、頭長ーっ! 言い表せない違和感を抱きます。あと、尾田先生はナミさんを表紙にすると、どうしてもモデルを奥さんにしてんじゃないかと疑ってしまいます。結婚ってああ不憫。
● そいつは船じゃねえ
 フランキー兄貴の査定でも、メリー号は船としての能力を損失していると言及。船は「こっちの岸から向こうの岸まで渡してやろう」という約束を抱えて生まれる。メリー号と共に命を投げ出すつもりのないウソップを察し、フランキーご立腹。「船じゃねェんだよ!!!」のフランキー、めちゃめちゃ熱いセリフっスよ…。
● ウソップvsフランキー
 火薬星が炸裂するも、フランキーの相手ではない。この攻撃で逆上しない兄貴もイカス。単細胞だからすぐ怒るくせに、船の事となるとこの真剣さ。マジかっちょええ。
● メリー号の竜骨
 船の中心を船首から船尾までを一筋に通る「竜骨」に致命的な損傷。ウソップは竜骨をその目で真の当たりし涙する。水中で涙する描写にいちいちツッコミ入れるなんて野暮ってもんだィ。これが男ってもんだ!
● 「何度でも!! 何度でも!! 直してやるからな…!!」
 ウソップとメリー号の絆ここに炸裂っ…! うわぁ! 目が、目がぁぁぁぁ!(泣いてるオッサンがここに一人)
● 「も゛うメリー号が!! ダメだってのも知ってたんだ!!!!」
 うわぁ! 目が、目がぁぁぁぁ!(号泣きするオッサンがここに一人) というわけで、知ってましたよウソップさんは。考えてみれば、ウソップは素人なりにもメンバー中最もメリー号を修理してきた人物。その彼が、メリー号の惨状(外板はズレて肋骨もボロボロ)を知らなかったわけもなかった。ウソップとメリー号の絆は強固であり、頭では実情を理解しつつも絶対に認めなかったんだな。
● クラバウターマン
 空島編からの伏線も無事に回収。”船に宿る精霊””船の化身”というオチは世界観的にアリなのか大いに疑問だが、100%ナシと言えないのがファンタジー。そこは納得して読むしかない。しかしながら、我々はここで一つ大いに感心しなければならない。尾田先生は空島編の時点から「クラバウターマン」→「メリー号の最後」→「船大工の島」という大がかりな裏設定を用意していたのだ。尾田先生は先にストーリープロットを仕上げるタイプの作家なので、「クラバウターマン」ネタは思いつきでなく必然である可能性が極めて高い。なんちゅう構成力ですかあの人。
● 「お前だったのか ………メリー」
 ルフィとウソップの和解フラグに到達。男ってやつは不器用だわいなー。バカだわいなー。
● そしてCP9
 キーパーソンとなるサンジが絡むのか。あくまでサンジはロビン方面か。海に投げ出されたゾロ&ルフィ組の合流は不可能(場所が分からない)。チョッパー&ナミ組も早期復帰は不可能(復帰しても助ける力がないけど)。次号、更なるプルトンの謎に迫るのか。次週で場面が切り替われば、逆転の救出イベントも見えてきます。
3(1) BLEACH
 黒光りする一護のそれはとても早かった。文章だけでまとめると極めて危険な香りがしてあんまりだ。千本桜ってのは「死角皆無の完全なる全方向攻撃だ」と言っていたのに、死角も三角もなくひらひらと避けちゃう一護にはあらゆる意味で驚き。あんた達、死角って意味を理解してますゥ!? と、まるでボーボボのノリで回避しちゃうわけで。
 具体的に不満点を述べます。攻撃を避けるにはまず、どの方向から攻撃が迫り、どの方向に移動すれば良いかを認知・判断する必要がある。しかし今回の話を読むと、どうも一護は”攻撃の認知”を無視して、スピードだけで避けているんですよね。認知しなきゃ死角からの攻撃は当たっちゃうでしょうよ…。
 特にブリーチを叩きたいわけでもなくて、話が進まないからついつい粗探ししてしまうだけなんですよ。絵は格好いいッスよ。女性層にモテモテっぽい作風の維持はお見事。でも今週ラスト「全て圧し潰してくれる!!!」は笑った。「相手にならん→それがアンタの力か→まだまだだな→実力の半分も出してない→オレの方が→いや私の方がまだ→いやいやオレの方が→(ループ)」みたいなイメージ。オレのブリーチのイメージって一体。
4(12) テニスの王子様
 「オジィーッ!」「早く病院へ…」「オジィ オジーイ!!」冒頭からあまりに騒ぐものだから、オジィはこのままショック死するんじゃないかと勘違いするじゃないか。さて、六角中の佐伯が縮地法攻略の突破口を見つけたご様子。「二次元的な動きで錯覚を起こさせているんだ」という話なんで、前衛に出て敵を側面から観察する攻略法と予想。ヤバッ、テニプリを真面目に考察感想しちゃった! オレもしかして、テニプリファンに認定されちゃいます!? へっ、変態イヤァァァ!
5(9) ボボボーボ・ボーボボ
 ツッコミ属性の二人がスネ毛に洗脳され、ボーボボ達はかつてない窮地に立たされる。「この人ワカメみたいな髪型しとるーー!!!」のツッコミボケに抱腹の嵐。しかもそれを”完璧なツッコミ”と自負。ボーボボにオレの笑覚(第六感)をごっそり持っていかれました。他にも、アニメ大好き、「ベーベベさんすまねぇ…ドジっちまった…」、弟の非行をベーベベが清算、鼻毛のエネルギー源でなぜかミニ四駆の名前、などなど今週も笑いネタは豊作でした。
 それから、「カミの毛」「ムナ毛」「ワキ毛」の兄弟を投入できないこともないです。なるほど、裏マルハーゲ編が終わったらボーボボの兄弟ネタで弄ることもできるのか。
6(6) 家庭教師ヒットマンREBORN!
 内容自体は目立って悪い部分もさほど無く、最近のリボーンと比較すると好調な内容だと感じました。大人イーピンを投入して獄寺の修行ネタにしたり、山本を投入して獄寺の嫉妬心を煽ったり、ウザ牛を投入してイーピンのオチを付ける。これらは、どたばた劇としてのまとまりはあります。
 反面、獄寺に光を当てた物語で他のキャラが活躍しすぎると、肝心の獄寺が薄まりもったいないですよね。キャラを絞れば3〜4人で話が進むはずだし、キャラを絞り凝縮した方が獄寺に濃い味が出たのでは…と残念に感じました。しかし絶好の良印象は、今までのような新キャラ投入やツナを巡ったドタバタではなく、特定一名の既存キャラ掘り下げエピソードを描いてくれたこと。次週からも各キャラの掘り下げを期待したいです。
7(8) ムヒョとロージーの魔法律相談事務所
 草野乙女化計画もひとまず落ち着きを取り戻し、今週の草野は普通の青年を演じました。それもそのはず、今週は女性キャラが登場したから。きっと西先生、依頼者や被害者が男ばかりだと「乙女分が足りない」から、ロージーを乙女化させて補ってるんですよ。
 今週の物語も一話完結のオーソドックスな除霊モノ。打ち切り臭も無いので、序盤はこのまましばらく短編物語を読み重ねたいです。短編物語に絡めて必要な設定情報を説明し、軽い感動や笑いを呼びつつ、草野と六氷の絆や友情それぞれの成長を少しずつ描き込んで欲しい。そんな密やかな期待を、この作品に抱きます。
 どうもWJはシリーズモノの方が受けるようで、ムヒョロジもいつ長編エピソードが挟まるかとびくびくしています。銀魂やリボーンは短編が主ですが、それはギャグアニメの例外。ムヒョロジのような異色のホラー作品などは、長編物語の標的とされそうで心配です。
 今週の草野くんチェック(コーナー化)。大きなお姉さん向け(お兄さん向けの可能性大)にこんなものを用意しました。[P…頁,c…コマ目]と解読して下さい。 [5P3c]「ちょ…ちょっと聞いてノゾミちゃん」なんとも困っちゃって息もはぁはぁしてるコート姿の草野が悩ましい。 [10P3c]「落ち着いて聞いてね…」と興奮気味のギャラリーをなんとか諭そうとちょっと必死な表情。汗たらたらの草野がたまらないとの声。 [14P2c]「早く何とかしてあげて…!!」これこそまさに乙女セリフ。 [20P3c]「ユウタくん…ちゃんと天国いけたよね…」うるうるしちゃう草野。乙女のように涙脆い性格はもはや青年の域を超えている。 な、なんてくだらない企画なんだッ…! しかも確実にSnowSwallowの固定客を引かせるよこれ...
8(5) DEATH NOTE デスノート
 月の計画達成。今回読者の予想が大きく裏切られた理由は、「L達には死神とデスノートの存在を知られてはいけない」という読者側に形作られていた前提ルールを大場先生がぶち壊したこと。死神とノートの存在を知られるのも月の計画のうちなんて誰が予想できるでしょう。そこまで突拍子もない予想をするともはや創作です。この点は、読者にも予想の余地がある”ミステリー”と、全く展開の予想が付かない”サスペンス”の、ジャンルの壁と思われます。
● まずは先週の予想を判定
 予想の正解部分だけ引っ張ってきます。合否判定は強引です。火口の行動は「逃走・確保説」、ノートはLLコンビに渡る場合の予想で数撃って当たってました。当たっちゃいるけど予想外。なんじゃそりゃ。
● 火口は投降
 大人しく投降しました。この際特に波乱もなく、第三のキラ事件は無難な終わりを向かえました。火口とノートは離別したので、これにより火口自身に危険性はなくなりました。
● レムの混乱
 「このままではノートの存在をL側が知ることになるんじゃないのか?」これは読者の混乱でもあります。なお、まともに考えれば次週で「月の計画」の「中」が明らかになるようです。月はこの計画をレムとリュークに告げていました。よって、レムが上のような混乱を抱くことは『計画外の出来事』と読むこともできました。が、物語を追うとそうではない様子です。平たく言えば、月はレムとリュークにも告げていない計画の裏シナリオを工作していたということでしょう。
● 死神を認知
 死神を認知したのは夜神父、模木さん、L、月、そして海砂。おそらく今後もう少し増えるのではないでしょうか(ワタリあたりにも)。
● Lの推理
 死神とノートというキーワードから、月と海砂のキラ繋がりを確信する。ノートは二冊以上存在することも察知。恐らく今までの捜査上から、ノートの利用方法(顔と名前を認知する必要性)も察知するはず。しかし、ノートを破棄して記憶を棄てたり、再びノートを手にすると棄てた記憶が蘇るなど、デスノートの深いルールには気付くはずがない。この点で月側が一歩リード。
● ノートと記憶のルール
 レム「自分に所有権があったノートを再び手にすれば 所有権のあった全てのデスノートの記憶が蘇ることになる」は当然のことだと思い込んでいたのですが、どうやら今回が初出の新ルールだったようです。記憶が蘇らないと「月の計画」なんて成り立たないから当然の事でしょう。
● 善から悪へ
 ヨツバ編が始まった頃、オレは以下のような期待感を感想に書きました。月は記憶を失いL達と操作を進めるうちに、強い善意とLとの友情を培う。しかしデスノートを再び手にすることで、キラの悪意とLを嫌悪した過去の記憶が復活。これにより善意・悪意、Lを親友・敵と想う相対した記憶が、月の中に芽生え反発する。その時の月の葛藤を是非見てみたい。というものです。しかし、今週は見開きコマでバッサリ処理。簡単に過去の月に戻っちゃいました。ええー…そんなあっさりでいいのかよ…。かなりげんなりのモードです。加えて言うと、この部分の期待にも似た展開予想は見事に全滅しました。さすがはサスペンス。
デスノートを巡るそれぞれの思惑
 Lはノートを使用不可にして監視する予定。対する月は「ノートから手を離さないまま(中略)火口を殺す」ことで、火口を殺した時点でノートを所持している者=月が新たな所有者となることを狙う。互いの思惑は全く逆。次週以降、月はデスノートをいかなる作戦で保持したまま状態を維持するのか、大きな見所となるでしょう。
● 埋めたのはレムのデスノート
 埋めたのはレムのデスノートだった。レムが監視していたのは実はリュークノートであったという新たな謎を残した。
● 新たな謎の数々
 「レムノートを埋めた理由」「火口の殺害方法」「月のデスノート保持に関する作戦」「月以外が死神とデスノートの存在を認知したことすら計画」などなどの新たな謎が生まれました。その辺りを分析、予想してみます。
リュークデスノートであった必要性(予想)
 月が記憶を取り戻すにはリュークノートに触れる必要があった。そこでレムをも騙し、レムにリュークノートを監視させ、リュークノートによって第三のキラを誕生させた。月は計画時、Lと自分が協力して捜査すれば、第三のキラは必ず確保できると確信していた。第三のキラを逮捕すればリュークノートは月の手元に戻ってくる。これらを実行することで、月は一時的にも第一のキラの容疑を解除することができた。さらにリュークノートが手元に戻ることで、キラ時の記憶を取り戻しLの裏を掻くことができた。以上が月の計画でしょうか。
● 月のデスノート保持作戦(予想)
 要は火口殺害時にノートを手にしていれば所有権が戻るのであって、常時ノートを所持し続ける必要はない。「あとはノートから手を離さないまま(中略)火口を殺す」という言葉のニュアンス自体に引っかけがあって、『ノートから手を離さないまま』なのは今後常にという意味ではなく、火口殺害時にだけはノートから手を離さないままで犯行に及ぶ、とも読み取れる。
● キラ月がすぐにPCで照合した意味(予想)
 ところで、キラに戻った月はすぐにPCを使い名前の照合にあたった。これさえも計画中のことではないか。ノート所有者でないと失った記憶は失われるが、最低限必要な情報をPCに残し、善意の月がノートを保持するような情報を記述すれば、善意の月は忠実に動くと計画した。と予想。
● 死神とデスノートの存在を認知される(予想)
 月の周囲の人間達にも、死神とデスノートの存在を認知する。この事態すら、月が考えた「計画」の内だった。これはキラ能力を伝搬させた「主犯者」が死神だとL達のミスリードを誘う計画だったと予想。また、死神を認知したL達の前でレムが消滅すれば、キラ殺しの主犯者は消滅したと見せかけられる。ここでキーポイントとなるのが、火口殺害。
● 火口をレムに殺させる(予想)
 何らかの経過後、海砂を守る目的でレムに火口を殺害させる。私的にデスノートを使用したレムがL達の前から消滅。火口を殺害してキラ主犯者はレムに被せて、月と海砂は利用された立場と見なされる。そもそも月の計画は、月と海砂のキラ容疑を晴らすためのものだったので、この方針でも計画として辻褄は合う。
● 計画は計画
 デスノートは計画通りにいかないもの。途中でLに計画の端所を見破られ、超焦って超絶頭脳で軌道修正しちゃう月、それにまたもや焦るLなどの姿が見られるかもしれない。
9(15) こちら葛飾区亀有公園前派出所
 出ました大阪編。今週も関西人から大ひんしゅく間違いなしです、自分含む。また、森田先生と秋本先生、両雄ベテラン作家が「お笑い」を題材にした時、ここまでセンスの差が生じることに愕然としました。勿論、森田先生には十分な準備期間があり、秋本先生は週刊連載の既存キャラでネタを作る必要性はあるのですが、それを考慮しても酷い。 大阪ネタについては深く言及しすぎると批判文ばかりになるので差し控えますが、いくつか非常に誤解を招きかねない部分があります。大阪の人間としてそこだけは訂正させて下さい。
「12P目、大阪の署長がつっこみを教える描写、暴力的ツッコミに大爆笑のギャラリー」このような間の使い方もタイミングも心得ない一方的暴力によるツッコミに、大阪の人は大爆笑しません。どどっ引きします。つーか世界的に笑いません。秋本先生の下劣なセンスにどどっ引きです。
 「16P目、大阪は東京者をはくがいするとです」出身は関係ありません。ジャイアンツとタイガースの熱烈ファンの対立を、至極ねじ曲げて解釈されているのではないでしょうか。また、元来から大阪には”人情の街”という独特の文化も存在するでしょう。
10(11) D.Gray-man
 左目の能力でアクマを見極められないアレン。その不利を負ったまま、疑惑のある人間の中からアクマを当てる”プチミステリー”でも描いてくれるのかと期待したら、とんでもない方向に進展しました。デスノート以上に予想が難解。とは言え、クロス元帥の手がかりを掴み物語的には前進傾向。このまま真横にばかり進み、あまつさえ新設定をどばどば追加せぬよう祈るばかり。クロス元帥が吸血鬼クロウリーを仕留めなかった事、クロスが消えた後「しばらくして」クロウリーが村人を襲いだしたこと、クロウリーの件は他の教団メンバーを頼るように伝言したこと、クロウリーの”甘い香り”など、いくつか謎を残しました。
11(-) オレたちのバカ殿(読み切り)
 ギャグSPに掲載されたギャグ漫画の焼き増しです。今回が二度目なので、初読時に感じた「空気」以上に空気でした。空気の感想書こうにも、そもそも空気なんだもんな…って、ジャガーさんぽい展開になってる! 200を使った数字ネタ『石高200万石(推定)』は笑いました。パシリのくせに一番豪華。殿の口、パーツが左に歪んでいて違和感。
12(-) モグリ陰陽師 SAYMAY!(読み切り)
 ポンセ前田よりはこちらの方がよっぽど笑えました。前後編ですが、前編は映画「陰陽師」のパロです。映画を知っているとより楽しめると思いますが、実は映画を知ってても知らなくてもそこまで笑いは変わらないんじゃないかと、一瞬思っちゃいました。考えないことにします。無意味な尻見せは前後編両者笑いました。大西先生は全編通して、笑いに関する間の使い方を心得ています。画力もギャグ漫画としてはそこそこのレベルをキープしていますし、扱う題材次第では化けるかもしれないですね。女性が拒絶しそうな下品な下ネタが多かったのが気がかり。ギャグ漫画は銀魂やリボーンのように「中性的な漫画」を意識せず生きて行くにはちと辛い時代です。例外として、ボーボボ宇宙神秘的。もはや性別関係ないよあれ。
13(13) Mr.FULLSWING
 獅子川先輩がHR打って延長戦に突入と思いきや、そう簡単にはいかなかった。まずは獅子川の苦手コース「ど真ん中」を狙われるが、この危機を何とか回避し敵を騙し抜くことに成功。そして「小町」のイレギュラーボールこそ獅子川の得意な球。まさかこれを空振りし、更に振り逃げとはやられました。猪里は虎鉄のアッパースイングを丸パクリ…って、そんな簡単に真似できるのそれ? 球威は伸び悩むらしいですが、野生児・猪里は風を読んでいるでしょう。このまま3番までつなぎ同点。4番でスリーアウトの延長戦ルートでしょうか。
 オレがなぜこれほど、黒撰の延長戦に固執するのか。それは、延長戦をやってくれないと小津vs村中兄弟が見られないからです。黒撰高校の村中兄弟には「見」以降HRを浴びっぱなし。現在主人公達はライバルに負け続けてる状態です。彼らを投げ負かすのは、これまでフラストレーションをたっぷり溜め込んできた小津しかいません。そして小津が彼らを抑えてこそ至極のカタルシスを堪能し、感動できるんです。
14(14) いちご100%
 どうせ開始4Pで誰かが真中を助けてくれるだろうと思っていたのですが、ほぼ全編に渡って「EAT!」でした。さつきの無意味なパンチラ(パンモロ?)には強烈な不快感。いい加減パンツの出し過ぎです。この女、公然わいせつ罪で補導行きっしょ。しかも今週のは明らかにレイプ未遂。なぜ女性から男性へのこうした行為は、漫画でスルーされがちなんだ。センターくんはすぐにでも警察に届け出た方が良いと思う。西野をスルーして交番にダッシュするべきだと思う。そして次週、センターくんは『心のケア』と称して病院で例の最終回を向かえるべきだと思う。
15(4) 銀魂
 掲載順が4→15の11ランクダウン。巻頭Cから10ランク以上のダウンは起こりうるが、今回のような事態はかなり希。さらにはいちご100%後の掲載…どういう意図なんでしょうか。本編は大晦日〜初詣。初詣の予告は今週の話だったんですねぇ。
 「アツアツのおでん顔にあびせられたいの」とか「アツアツのチクワ鼻に突っ込まれたいの」とか、強烈に危険なせりふを笑顔で言っちゃうお妙さんめちゃめちゃ怖い。神楽とお妙さんの関係がよく分かる(?)ワンシーンでした。いろいろな意味で神楽はお妙さんに可愛がられてるわけね。
 痔の服部さんが再登場。銀さんと大人の汚い戦いを繰り広げます。「トラックの上で二人が戦って頭ぶつける」「赤マルオチ」は読めまくりなんですけど、やっぱりやられると笑ってしまいますね。雑誌・えろっ娘を5歳のヒロシが読むかもしれなかったり、二人合わせてなんとか赤マルジャンプを買えるお金しか持ち合わせがなかったり、どこまでダメ人間なんだ。彼らの下層にはハマーしか居ない。そんな気持ちになりました。銀さんみたいな人にはなっちゃダメだ…。
16(17) 武装錬金
 ミニ斗貴子さんに内部から贓物をぶちまけられた円山。たまらず武装錬金を解いて傷の回復に専念。ペットボトルで血を洗い流す過程が芸術的なまでにスムーズでした。円山の能力が解けて元の身体にもどった斗貴子さん。和月先生、水着描いてたときはギブアップ発言してたくせに、今週の斗貴子さんは全裸ずぶ濡れで赤面ぷはぁとかやっちゃってます。いつの間にそんな耐性ができたのですか。しかし根来に狙われたり、(やっぱり)剛太に一部始終をずっと見られていたり、つくづく災難続き。シリアスバトルの中にも「っの出歯亀(=のぞき常習者、変質者)野郎!!」とセリフを重ねてくる小ネタも目を引くし面白いです。
 剛太vs根来も知能戦を描いてくれそう。今週はその端緒が見られました。剛太の武装錬金CD-Rチャクラムの使い方もバリエーションが豊富そう。単純に根来の能力の謎を解明して勝利ではなく、勝利の過程に剛太チャクラムの様々な使用法が描かれるかもしれません。根来の能力を逆手に取ったチャクラム裁きを期待。記録媒体としても使えるチャクラム・CD-Rフォームとか。両面層焼き込み可能で大容量保存可能なチャクラム・DVD+-RWフォームとか。
 根来は物体に潜り込む際、潜り込ませるモノ(衣服、武器など)と潜り込ませないモノを意識的に分別してるんじゃないでしょうか。根来の武装錬金打開法として、根来が気付かぬよう根来の身体へチャクラムを忍ばせる→根来が何かに潜伏する→チャクラムによる回転攻撃→根来に逃げ場が無い、撃破と。忍ぶ者に自分の武器を忍ばせるという、何とも皮肉の効いた撃破法を提案。うわぁ、また適当な予想が飛び出しちゃった…。
17(19) 未確認少年ゲドー
 未確認コロシアム(未だにこの言葉のセンスを真剣に考えると笑ってしまう)にはリングが三つあることを遂に言及。やはり今シリーズのゲドーは、「バトル漫画」ではなく「賭博漫画」と位置付けたいようです。今週はケルベロスと矢番くんのバトル…ってやっぱりバトルやん!
 しかし、蓋を開ければ今週のお話、異生物同士の通じ合いとか友達とか絆とか、ゲドー本来のテーマに帰結しているのがとても好感持てました。ゲドーではこれをずっとやってきましたからね。話自体はとてもありがちなんだけど、今までの積み重ねが効いていて(あるいは数々の過去エピソードを思い出して)共感できます。恥ずかしながら、ケルベエが矢番の事を思い出すシーンにはほろりときました。ゲドーでほろりと来ちゃう23歳のオッサン。痛すぎ! 次週はポコペソくんの謎が明かされるのでしょうか。なんだかよくわからない謎の生物って説明はあんまりだよ、ポコペソくーん!
18(18) WaqWaq
 ハルワタートを撃破し、今までの護身像を簡単に受け入れ・操る区とができるようになっているシオ。展開が早いから知らぬうちに成長しまくってますね。そんなシオを見て何らかの思惑を抱くレオ、こちらもまだ何か裏がありそうです。
 神さま視点でも物語進行。やはり三賢者は、総意志とは別にそれぞれ主目的を抱いていました。死んだはずのシオ父、そしてヨキが再登場。今は三賢者の手により蘇ったと見ておきます。「ついにヨキがスプンタ・マンユを駆る時がきたか…」とは何を意味するのか。この場合の「駆る」は「強いてある行動をとらせる」の意かな?
 蜘蛛の糸までもう少しだ!!=連載円満終了までもう少しだ!! っぽい…。でも、蜘蛛の糸までもう少しだ!! ──ご声援ありがとうございました! 藤崎先生の次回作にご期待下さい。」じゃなくて本当によかったなっと。
ピューと吹く!ジャガー
 まずは題字に注目して下さい。本編よりもこの題字を作ってる笛科のみんなの話が見たくてたまらなくなりますよね。で、まだまだ正月ネタのジャガーさん。他にネタがないんだから仕方ありません。個人的にはこの三人組がメインのお話を久々に見られて大満足。ハマーの態度に目一杯ムカツイて、でも結局最後はハマーの大敗、罰ゲームというカタルシスを味わえました。たった数ページでカタルシス語っちゃいますかうすた先生! あんたホントに漫画の神さまだよ。


合併号明けの07号だったので、また変に張り切っちゃってます。結果全体的に長文になってしまいました。いつもはもっと短いんですよ。今回や前回がおかしいんですよ。これに懲りず、また読んでいって下さい。好きな漫画だけで良いですから。あ、見捨てないでっ…。

来週は張り切りすぎないよう、頑張らないように頑張ります。難し!