224. 第25回 - インスピレーション

詳細な感想は明日に。

今週も史実の部分、史実では未詳の部分を上手に料理できていて、ただのドラマでは味わえない臨場感を抱きました。史実の芹沢排除組四人に関する人選もこれまでのドラマの流れからしっかり理由付けされていて、作り込みは半端じゃないですね。

今週の見所はなんと言っても鴨さん暗殺シーンなんですが、芹沢さんとお梅さんの紅葉に囲まれた語らいや、「鬼になれよ」発言を受けて苦しみながら決断した近藤さん。沖田が芹沢さんを斬る決意や、近藤・土方の組に対する通じ合いなど、そこら中に見せ場があって燃えました。私的には山南さんがすごかったです。強さと甘さと脆さ、雨に打たれながらそのすべてが表情に表れており、今ドラマ中で一番格好良かったです。

八木邸での芹沢暗殺は、時間をたっぷり使った見せつける立ち回りで、壮絶なまでの見応えでした。屋敷中を移動しながらの激しい斬り合い。いつもは味方が圧倒するチャンバラ劇にしか見えないのに、敵が芹沢鴨という大ボスなんで、手に汗握る緊迫した映像なんですよね。四人もいるのに無敵を誇る芹沢へなかなか斬り込めず、さらには平山・平間も駆けつけます。4対1の斬り合いなのに、ここで一転して土方側が劣勢に見える恐怖。もう芹沢がラスボスでいいやん、こんなヤツどうやって倒すんだ、って思っちゃいますよ。酒浴びるように飲んでるのにどこまで強いねんッ! と。

今回の殺陣では襲撃した四人共がキャラの個性を生かして光っていました。山南の平山・平間を逃がした甘さ。なるほど平間の生存説をそう料理しましたか。山南さんが格好良すぎでしょう! おそらく山南さんのこの甘さは、今後の伏線になっています。史実で不明瞭な部分を上手に料理しながら、このように新たな伏線を設置していく脚本の手さばきが素晴らしい。佐之助もこういう暗殺・突入組には大体含まれていたようで、ギャグ・殺陣の両面で使える便利なキャラ所ですね。こと戦闘に関しては冷徹武人な考えを持っていて魅せてくれます。

それから土方、沖田イベントの噛ませ犬のような良いとこなしで、剣を折られたり仕留められそうになったり。そもそも土方って他の試衛館メンバーと比較すれば剣の達人じゃなかった気がします。専ら策謀向きなんでしょうか。沖田は屋敷の天柱に刀傷を付けたり、芹沢さんで見事に初の殺人を達成したり、彼個人のイベントは大きく消化されたと思います。お梅さんも沖田の刀で命を絶ち、これを乗り越えれば沖田も精神面で大人になれるのでしょうか。

芹沢さんは中盤の大ボスなので、芹沢暗殺イベントの際は土方・沖田・山南・原田の四名を十分にレベル上げして望みましょう。コーエーから『幕末無双』が出たら絶対こういう攻略情報が載るはずだ!(^^;

芹沢暗殺シーンでたっぷり感想を書いてしまい、次週の内容にちっとも触れられなかった…。今週は熱かったから仕方ないですねぇ。来週からも見所たくさん、山崎蒸も出てくるし、新展開が楽しみです。